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{引用=この町の再生を
オーガンジー越しに覗く
こんな曇天に
輝く町を視ているひともいると知った、朝
こちらでは
隣の鉄工場が
けなげに仕事を始めたことを聴くことができる
昨夜の消滅 ....
窓の外で雪が舞っている
窓ガラスについた雪の結晶は
やがて溶けて
雫となって流れ落ちる
涙のように
こんな雪の日だった
あなたとふたり雪の中を歩いたね
吐く息も白く
....
ぼくの電卓は、
太陽電池ではないのだけれど、
計算式を入れると、
しばらく考えて、
いっしょうけんめい考えて、
ときどき、
ほんのときどき、
計算を間違える。
でも、そんなとき ....
東京よりも冷たい 氷の陸地
夜もしんしんと深まって
冷え切った雪が
我慢出来ずに
{ルビ懐=ふところ}に落ちていきます
散らばった日本語が
冷たい雪で{ルビ埋=うず}もれます
私一人 ....
たまりにたまったドロドロを
吐いたり書いたり出し続ければ
少しはすっきりするものです
だけどやっぱりドロドロは
またまた心にたまってふえて
苦しくなって苦しくなって
吐いて出さずにはいられ ....
サンタの熊のぬいぐるみを
貰って満足する。
傷ついた心を癒す。
愛に飢えた孤児。
つばを吐かれ
暴言を吐かれ
蹴飛ばされる
悪事なくても
食べる物がない
寝る愛情もない
着 ....
二年なる月日は
あっという間である。
最近中2だった子が
もうすぐ高1が終わる。
変わらないのは自分だけ
麻雀に明け暮れて
競艇をやり
女をする。
カラオケで騒ぎ
借金まみれ ....
今日は化粧のノリが
厚い
勝負師の匂い
積極的な行動
今度お茶にでも
誘おうか?
欲望のお目当て
今夜は舞踏会
今回は負けた
フリをしよう
引いて押して
距離を詰める
....
空いっぱいの夕やけを見たいとHが言う
寒くない?
うーん、だいじょうぶ。
今日はあったかいし絶好の夕やけ日和よ。
どこがいい?
うーん、
海がすぐちかくにあって、川の流 ....
嫌なものはイヤ!
そんな思いと折り合う
でも、おとなの分別とかじゃない
ひとが生きるって
爪先から血が滲むほど世間ってやつにしがみついて
それで何とかまっとうできる
違うかな
....
私の街には雪は積もらない
降ってもすぐに溶けて消えてしまうの
私の願いはたったひとつ
一度でいいから一面の雪景色を見てみたい
朝起きて窓を開けたら
世界は白一色に覆われているの
隣の屋 ....
十二月某日
この地はまだ吐いた息が白くならない
気温はこの時期にしては穏やかである
相反して 福岡の繁華街は喧噪としている
次から次へと
多系統の行き先を掲げた市バスが滑り込み
....
剣山のかぜが
耳翼と首すじに
突きささる 昼さがり
ひとかげの消えた市道に
ゆがんだかげをつくる
小公園は昼寝していた
砂場に放置された
玩具 ....
毎朝着替えるような
軽薄さで
はねひらく
ほつれたワイシャツのボタンは
いつでも
世界に勝敗する覚悟
今日も何度
心から笑ってみせる
感覚とは、
どこまでが可能であるのか
すぐ先の現実は掴めたとしても
その先には確信がない
わたしは今、 ....
バックシャンなら
雨降りの金曜日
待合室に
見かけし彼女
名も知らず
長い髪の毛
病気なのだろうな
ひどいのかな
薬の調剤の合間に
彼女のことを思う
窓外を見れば
し ....
レモンあじの ドロップ 空にきえた それでも青い鳥は唄いつづけている
ギンガムチェックはみどり 黒いニットキャップの男は氷を口に含んで車を走らせた
赤毛のルルは今日も刺繍でマーガレットと四葉のクロ ....
パーリラパーリラ
パーリラはいはい
粗相!粗相!
なに粗相?
アーリランアーリラリオー
アーリラン峠を越えてゆく
咳止めシロップパーティー
銀の指輪
彼女との写真
フラッシュ ....
楽園はすぐそこにある
汗水たらして
働き
魂は離れてゆく
悪魔は来たりて
勝利の笑みをこぼす
涙によって
体は冷え、凍える
死は来たりて
敗北の人生
サクセスストーリーは
....
貴方はひどい人
その気にさせといて
恋愛の対象外だって
イケメンで金持ちがいいのか?
金が欲しいのか?
愛が欲しいのか?
快が欲しいのか?
血が欲しいのか?
殺せ!殺せ!殺せ! ....
苦しい
辛い
泣きたい
痛い
人を助ける事は大変だ
幸せになって貰えるように
導く義務がある。
同じ過ちをしないように
何時間も只働きをして
負債を返してゆく
見ず知らずの ....
雪だ雪だ雪だ
世界が真っ白
恋の季節
温まりたい
雪合戦して
雪だるま作って
カマクラを作る
手袋はビショビショ
サンタさん願いを
叶えてください。
赤い糸を下さい。
真 ....
もう君はいない
一緒に食べたマック
一緒に寝たベット
一緒に歯を磨いた
一緒に朝コーヒーを飲み
一緒に音楽を聞いて
一緒に話しをして
一緒に泣いて
もう君はいない
楽しかった ....
月曜日
突き刺す気嵐の中
若い女が ビールを振る舞う
突き刺す気嵐の中
マネキンの片手に数羽の鳥が止まる
火曜日
隕石が飛び交う真夜中
若い女が アイスを振る舞う
隕石を避けて生き ....
世の人々が何処までも積み上げた
バベルの塔が崩壊した後
全てが消えた荒地の空に
崩れることなく
透き通ったまま立っている、風の塔
全ての者が去った後
たった独りで荒地に立ち ....
指関節をなんど曲げても
言葉がどこにあるか
わからない
人類の要素のひとつ わたくしも
紙とペンで書いた言葉を 今は ....
目が覚めたらやっぱりおっちゃんやった おっちゃん
ひとりやったら泣いちゃう おっちゃん
そんなおっちゃん、やさしいしたってやー
ひろげたお店を片付ける
そしてトイレで用を足したなら必ず水を流す
便器の底を覗けば
生きてきた私自身の素性が判る
※
早や店じまいの季節になったものだと
ひろげすぎた店 ....
水面ははるか上
光は届いていないはずなのに
ぼんやりと明るい
呼吸の仕方を覚えたのは
もうだいぶ前のこと
少ない養分にも慣れた
清さがいまは心地よい
先のことはまだ分からないけれど
....
若葉は青臭くていいと
老いた葉が
羨ましげに
鑑賞している
尖っていた葉は
あなたを守るため
傷つけるためじゃない
でも 遠ざけたのは
青くて頼りない葉だったから
そ ....
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