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眠れない夜は、
アルコールランプの青白い炎に揺られて、
エリック・サティーのピアノの指に包まれていたい。
卓上時計から零れだす、点線を描く空虚を、
わたしの聴こえる眼差し ....
その上目遣いのまなざし
裾に纏わりつきながら
思いっきりの
甘え声で
欲しいものをおねだり
あなたの笑顔は。わたしの総てだった
もう少し我慢したらと
皆に言われた
おとこのひと ....
ゆふぐれ
ふみきり
みずたまり
おむかえの
はは、したがへて
黄いろいぼうし
せおう赤
あたらしいくつ
よごさずに
じょうずに
とべた、よ
はがいっぽん
....
人を好きになる度に 誰かを傷つけて
誰にも愛されなくなるようで恐いんだよ
誰の助けも借りず 借りられず傷ついて
自分を追い込むだけ追い込んでも答えは見つからない
誰か あたしを ....
それは
私の
目であり
鼻であり
口であり
顔であり
肉であり
血であり
骨であり
そして
私のありふれたかけらである
鳥篭に入れられた鳥は
再び大空を飛ぶ事を夢見る
借り物の安全や平穏よりも
自由な世界に憧れる
だけどいつしかち志を失い
逃げ出すことを諦めてしまう
果てしなく広がる空を見つ ....
今まで空だったところに
建物がどんどんつくられて
空が狭くなってゆく
青くてやわらかい空が
暗くてかたいものに
覆われてゆく
辛いときに空を見上げても
もっと悲しくなるだけで
この弱さ ....
月が影に隠れる頃
桜は涙を流します
はらはらと落ちてゆく
一粒一粒の涙は
地面に落ちて
道に溢れてゆきます
桜の涙はやがて川となり
月を追いかけて
どこかへ消えてゆきます
きっと春の ....
ときにはシリアス 世話を焼く
戦うアキレス 夢を抱く
つきまとうタナトス 容赦なく
出番ならオーラス 舌を巻く
交差点は いろんな罪がぶつかる場所で
運命も事故も乱れてる
An ....
パパにおねだりして買ってもらった
世界
始めはとても小さくて
なかなか言うことを聞いてくれなかったけど
だんだん躾を覚えてきて
今じゃちゃんと言うことを聞く
あたしが小さな ....
あなたに似ている
と。言われたくありませんでした
わたしはわたしに過ぎず
あなたのクローンではないのだから
あなたがいなければ
生を授かることはありませんでした
それだけは否定でき ....
ある学校の授業で
問題が出されました
イヌ クマ ヘビ ヒツジ ウサギ
この中で仲間外れはどれ
先生も生徒も
別に答えは何でもよかった
答えの理由を楽しむ
そんな問題でクラスは盛 ....
現世での暮らしはいかがでしたか?
私は案内人のリベラと申します
天国までたどり着いた貴方に
確認したい事項がございます
チケットはお持ちでしょうか?
貴方はやり手の事業家と ....
朝の光が まぶしすぎて きらめいてて 眼が痛い
夢の続きを 見られなくて あくびひとつ
時計の針が 進んでない 止まっている 電池切れ
時の流れを 感じぬまま 顔を洗う
忙しい暮らしに ....
あっ、春が飛んだ
今、飛んだ
すぅと、まっすぐに
春が飛んだ
とてもうれしそうだ
おや、あっちでは
春が跳ねている
清らな音で跳ねている
春のリズムで
なんだか楽しそうだ
....
君を何かに例えるとしたら
暑い夏のアイスクリームで
寒い冬のクリームシチュー
君を何かに例えるとしたら
仕事の前の栄養ドリンクで
仕事の後のコーヒー一杯
…茶化してなんかいない ....
あなたの口癖が
「なんとかなる!」じゃなくて
「なんとかする!」で
ホント良かったよ♪
溺れることに溺れて
夢見ることにさらに深く
君はロマンチスト
溺れる自分に酔い
酸素の泡にさえ夢を見て
ただただ君は深く沈む
まっ赤で
おおきな歌に
くだかれた夕暮れの
かけらをよせあつめて
ぼくはトルソーを
つくった
奄美の島ざらめを
たくさん、うみにながしたら
おおきな涙に ....
J-POPはクソだとか
洋楽は最高だとか
ジャンルで聴いているんですね
あなたも立派なミーハーです
売れているからクソだとか
人気があるからクソだとか
流行で評価しているん ....
よくできてるね
問題を解けばほとんど正解だった
よくできてるね
この言葉が嫌いだった
よくできる生徒で終わってしまうのが
納得できなかった
私は何もしていない
私は何もできていな ....
春愁に耽る窓辺に
春の宵は更けて行く
何もかも朧に映るのは
この宵の不可思議のなせる業
月の{ルビ面=おもて}も遙かな山の端も
朧に霞み夢心地にたゆたう
私もまた春宵の魔法に魅せられ
桜 ....
貴方を見送る時
急に淋しくなって
貴方の背中に顔を埋める
振り向いた貴方は
私を抱きしめ口づける
貴方の温もりの中
静かに時刻は流れる
込み上げる淋しさ
溢れる涙で貴方の顔が見 ....
イーサーになりたいと君が言った
そんなものはないと俺が言った
星、星、と君が言うから空を見れば海だった
水と煙に呼吸があるなら
与えられて/合わさって
灰水の洩れる絶望が
生まれる時の絶望 ....
ある日
贈り物をしようと出掛けた
セーターを買いに行き
サイズを聞かれた
わたしは答えられない
靴屋に行き
やはりサイズを聞かれ
答えられない
ネクタイを買いに行って
好みの ....
この黒い塊に火をともせば
星空にくゆる灰色の煙で
ふたり。息苦しくて
思わず咳き込んでしまいそう
エンジンを切った
深夜の車内は。ことさらに寒くて
あなたの手のひらだけが
あたしの温 ....
地下の中で入学式が行なわれている
これから一人前の石になるために
小さな石たちがコロコロと
地面の中を転がってくる
周りの大きな石たちが大きな拍手で
彼らを迎えている
巨大な石の挨拶は退屈 ....
道路のコンクリートから切り取った
ひとかけらの絶望を
coffeeの底に沈めて
ゆっくりと飲み干す
このたそがれの向こうに
また眠れぬ夜が待っていそうで
妙に気が急く
神への呼び ....
晴れた日に
ひばりの鳴き声を聞きながら
地雷を踏んで遊ぶ
僕らはまだ
子供のまま
誰が一番遠くまで脚を飛ばせるか
競い合って
ひばりの鳴き声を聞きながら
でも、もうちゃんは間違えて
....
{ルビ円=まる}く
操作場に日が満ちて
白く
陰影を見開きに
分けないので
水が貯まっていくように
温度は上がっていく
畳のめが潤みはじめ
いま
から
あのとき ....
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