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育てていた蜜蜂が 熊に襲われた
蜜を狙って巣箱を壊し 女王蜂も食べられた という話
熊って 蜜だけじゃなく 蜂も食べるの?
食べるらしいよ それ以来 蜂が怖がって
外へ蜜をとりにいかなくて ....
解き放たれた不自由を享楽して僕らは生きてゆくまるで蝿のように
開放されたものを知らないまま恋もするさそれでもそんぞくしてゆくのさ
不安に抱きしめられ恐怖に翻弄され喜びに舞いあがるそんな日々をせいぜ ....
(死にたい)と思った青年が
ずぼり…ずぼり…とふらつく雪道で
北風の吹くままに入った
イスキアの家で
「どうぞ」と置かれた
初女さんの握るあたたかい
おむすびを食べた後、ほっ… ....
僕はスカイパイロット君の空を翔びたいんだだけど悪天候で視界ゼロさ
空の星を取りに来たわけじゃないんだ君の心を探してるだけなんだからね
僕はサン=テグジュペリじゃあないんだ
誰も見えない暗闇の ....
名まえのもとに咲く花があるだろうか ことばからはじまる思想があるだろうか
槐、槐 蜂は最初からしっていた こぼれる密の甘さを
槐、アカシア 隣り合っても争わず
咲く白と黄色の狭間に立ってみれば ....
父の母が亡くなり
その後しばらくして
父の兄が亡くなった時
父がぽつりと言った
「今度は俺の番だな」
その順番の通り
父は亡くなった
四十九日が過ぎた時
母がぽつりと言った
....
涙は手頃な宝石です
貴方のほっぺを飾ります
私の心を溶かします
嘘でもいいかと許せます
嗚咽が喉を焼きだしたら
抑え込むのは無理でしょう
風に押される野火のように
貴 ....
栞がなくて本に指挟んだまま帰る
{引用=―M・T君に―}
「てんぎゅうをとりにいこう」
きみがそう言った夏休みに
ぼくらは残忍なハンターになる
もくもくと青空に湧く入道雲
稚魚の群れが回遊する島の海を
ぼくら ....
知らん間にこわがりになってもうてたわ
しゃぁないやんって、言うてぇや
なぁ、なぁ、言うてぇや
ほとり 泉に 群れ 飛ぶ月の 彼方
行方 揺れる しぶき ふける 風に
釣り込まれる 草葉 影音 臥せ 夜
咲いて 咲いて 残す ひき むろ
小石に かせ 花に かせぬ 夢土
....
針を手にした(無心の手)は
今日も、布地を進みゆく
長い間歩いて来た
あなたと僕の足跡は、あの日
{ルビ布巾=ふきん}の遠い両端から始まり
それぞれに縫われる糸のように
....
口笛が苦手だった
草笛はもっとダメだった
シロツメクサの冠も
首飾りも夢で終わった
風がみてたそんな時代
いまは遠くわたしが望む
たぶん背丈は六歳の頃
レンゲソウが頷いていた
....
LEDがかなしい
白熱球がなつかしい
かつては手許の60Wが
わたしの世界の太陽だった
壊れて久しいエスプレッソマシン
夜にはしらふで眠らなくっちゃ
憧れていたジッポーは
あまりに手 ....
風ってどんなだったか
無風のなかでわからない
こんな日々はいつまで
たずね宛て先不明のままで
前略、あなたへ
…草々、ごめんなさい
もらったもの活かせない
ごめんなさいごめんなさい
....
新緑
けやきの葉は太陽の陽をとらえきれず あたりを染める
ゆっくりと濃くなり
また 薄く変わって
芽吹きの痛みは 遠い記憶
君よ
新緑の明日を 君の森を走って行け
踏み出した ....
目玉焼きの黄身が箸から崩れ落ち
食卓からも外れて床に落ち
砕け散った
バラバラのきみを
拾い集めては捨て
床の汚れを拭い取る
そして再び橋に向い
目玉の白目だけを食べ終わると
味気ない ....
アメリカ帰りの若い女教師はあきれたように言った
「水族館の水槽を見ていた若いお母さんがね
幼稚園児くらいの子に言ったの
あのマグロ美味しそうだねって
「ぼくだって水槽の鯛や海老を旨そうだ ....
後悔しない生きかたを選んで後悔している
娘の担任の先生から突然メールが届く
件名は娘の名前
かすかな心臓の高鳴りを覚えながら
本文を開ける
文字が目に飛び込んでくる
“She had an accident!”
アクシデント!? ....
いつでも買いたいけど
フッカフカの少し甘くてオレンジの混ざった焼き立てパン
そうはいかない貧乏生活
いつでも同じ服を着て
雨でも雪でも頑張って仕事してる でもグチは言わない
笑い話で励ま ....
アリスのレストランで君と午後のお茶を飲むんだ 素敵だろう
君に書いた手紙のなかにある恋の呪文 それを唱えて欲しいんだ
表通りは賑やかに人並みが通過して行く さあ恋の呪文を信じるかい?
....
柔らかな春光に制限のない自由をもらう 棘のない世界 風を吸い込む
この世界を命名したものを想う いや名前さえも要らないそのまま感じればいいさ
本当は物事に境界はないのさ 便宜的に物事は区分 ....
鮮やかな緑の波を揺るがして
強い風が吹き抜けて行く
その風にあおられるように
忘れていた何かが目覚めようとしている
あなたと出会ったのはこんな緑の季節でした
お互いに愛し合いながら傷 ....
体重計にのれたなら 勝利
のれないなら 敗北
豚の体脂肪率は十四パーセント程度と聞いて 愕然とする
そうすると 私は豚ではなく
豚よりも ぷるるんとしている
ひ ....
目の前のビルに
多くの人間がひしめき合い
忙しく動き回っている
皆同じような恰好をして
皆同じように倍速で囀りながら
男も女も激流のよう
そんな中に一人
着こなしの悪いのが右往左往
....
あれはまぼろしだった
晴れ渡った夜の空
一つみつけた美しい輝き
とても嬉しくって
毎晩窓を開けて眺めてた
あれはほかの星とは違って
あれはとっても特別で
どこが
って言えないけれども
....
(略)
快晴という空虚
ひざっこぞうを
陽にかざし
飛行機雲を一本引く
水際のハレルヤ
低くて低い山頂とやら
潮風のように鼻腔をくすぐるのは
あの日撫でた仔猫の後れ毛
虹は見せられたはずだから
許すことも許されることもないのなら
終わらないかくれん ....
Tell a lie
Tell a lie for me
At the very least, only tonight
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