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どうしてひとは死ぬのか
でも
恐竜やマンモスたちが死んでくれなかったなら
わたしたち、居なかったね
どうして父さんは死んだのか
十余年がんを繰り返して
苦労したから痛かったから我慢はた ....
一人でいる方が楽だから大丈夫 という声が小さい
大勢の中に入ると面倒 という声を出すのが面倒
私は何をしているんだろう
なんで私はこんなに辛いんだろう
思えば 私は私のことしか考えてき ....
築十八年になる
カステラハウスと呼ばれる
小さな三階建ての家に住んでいる
毎週日曜日になると
潔癖症の夫と二人で掃除をする
掃除機を抱えて 嬉々と
バトルスーツをきた戦士のように
家 ....
飽きた
なんかいろいろ飽きた
ネットでつながるより
糸電話でつながりたい
いや違う
もう糸電話の糸すら切ってしまいたい
ケータイのゲームより
缶蹴りしたい
行き先のわからないバスに乗っ ....
午後三時を過ぎると
気持ちがおかしくなる
行かないで今日
光りよまだそのままでいて
午後三時がもうすぐ
わたしの部屋に訪れる
お願い来ないで
気持ちがおかしくなる
午後三時は地 ....
地下二階で 小説を書いている
と、謂ったのは誰だったかしら すっかり忘れてしまった
ね、詩人はどこで詩を書くの?
地上?
地下?
雲の上?
あ、そうだ 地の底かしら
小説と謂えど ....
サクランボ・リキュール
紅いさくらんぼを採って
ホワイト・リカーに
漬けておくと
程よいころあいに
熟した酒になる
一瓶四千円で売れるかも
きっとそうですよ
造ってみなさい ....
せまいところがすきなひとは
おかあさんのお腹の中がいごこちよかったひと
せまいところがきらいなひとは
ひろい海がわすれられないひと
そんな言い伝えが
あったらいいな
そんな気分の日 ....
寒い
朝と夜と
青い
海と目と
冬の流星群の
波にのまれたなら
私はきっと
ずっと孤独だ
宇宙の塵となるんだろう
君があの時
言いかけたことも
忘れてしまうのだろう
人 ....
神経を{ルビ刮=こそ}ぐように
そとは雨降り
中途半端な滴の音たちが
わたしのからだに
張り巡らされた
過敏な絃を弾いてやまない
痛くてたまらなくって
家出したがってる
こころ ....
スクール水着にしてるのは 萌えるから燃えるから
o °
学生時代からスタイル変わってない
° ° ° ....
イタリアに行きたい
たぶんオリーブオイルとニンニクと唐辛子にまみれて
マンジャーレ・カンターレ・アモーレ
その国では
風邪などひかないだろう
シチリアに行けば
ホルモンの饗 ....
子猫を抱いて
戸口にたって
海の幻を見おろしてから
しばらくして
冷めたコーヒーを飲む
帰らない旅人は
古本に栞を挟んだまま
彼女の人生から消えた
洋紅色の巨大な貨物船は
少年たちの掌から分泌される
蜘蛛の糸を張りめぐらせられ
少しづつ浜辺へと曳かれていた
隆々とした筋肉質な船員達はビールを酌み交わし
吠えたり
笑ったり
歌 ....
{引用=金のメダル
銀のメダル
銅のメダル
どれがあなたのメダルでしょう
(これはお約束だから)
銅のメダルです
と応えた
では銅のメダルをあげましょう
嬉しかった
三人 ....
指を折って数えて間違えている
『夕暮れ』
寂しいと呟けば
誰かが
肩を抱いてくれそうな
そんな
秋の夕暮れに
『曼珠沙華』
野辺の道に咲く
真っ赤な曼珠沙華が
やけに扇情的で
まるで娼婦のようだ ....
遠くに行ってしまいたいような
夜が転がっていてつい
拾ってしまったの
月並みな置手紙のこして
四丁目を後にした
北に焦がれる冬のこと
月がなんだか
笑顔して
わたしをみてる ....
うらはらな気持ちで聴いている
ボビー・コールドウェル
さっきまで泣いていたのに
自分は ほらもう大人でしょう
むりやりな確信を強いて
あしたは床屋さんでショートにしてもらうの
あきれた決意 ....
列車のベルが心臓直下で響きわたる
蒼白い片道切符を握りしめた駅
朝露で濡れた手は容赦ない
初夏の日、快晴、音楽、赤血球
揺すりあううちに まとめて角がとれて
本能が吹きすさぶ山頂のこの駅 ....
三丁目の彼は
四丁目の彼女を知らない
こんなに
想って、も
諦観を知らない彼女は
痛みをくりかえし
懲りずに
想うことをやめない
天も地も人も
味方をしない
一 ....
真夜に向かってどんどん
冷めてゆく ひとの体温
あつめて 作り上げた
ここは 四丁目のカフェ
四丁目のサンクチュアリ
入り口は木製のドア
古いふるい西洋の、
お城の廃材から 作っ ....
ご近所の
あまり繁盛はしていない
お花屋さん
三代目とか、で
商店街に下りる 区からの予算で
やっと 食べている……
って
三代目だから 役員をしていてね
お店を開いているだけで
暮 ....
変装して出かけようよ
鍵はかけないで大丈夫
平気よ みんな花火を観てる きれいに咲いてくれるから
ひみつ ないしょ
かいだことのない風の匂い
ふざけあって笑い合う日もある ....
名付けなさい
君を縛る暗闇を
君を閉じ込める闇の正体を見極め
君自身が
名付けるのです
例えば
「コウモリ」
と名付けたら
君の闇からコウモリが
切りとられた影絵のように
現れ ....
もしも 君が
特定の海女とのベッドインを希望するのならば
目的の海女、その同僚の海女達にも絶対に狙いを打ち明けてはならない。
Because 言うまでもないことだが海女の仕事とは
「アワビが喰 ....
マリィ
いまはどうしているのか
二十歳になったおまえが変わった時は
さすがの俺もびっくりしたぜ
おまえはスロウなダンスが好きだったよな
赤いハイヒールがとても似合っていた
....
着いて翌日の朝は
マスタード色の
プラスチックのコップに注がれた
オレンジジュースで始まった
初めて見るプラスチック製のコップに
本物の生のオレンジジュース
九つになったばかりのこどもには ....
ポエジーは
朝の光りだ
目覚めれば
其処に在る
生活に在る
卓袱台にだ
靴を履いて
路傍の歌に
耳を澄ます
空を見上げ
今日を思い
店頭の魚の
記憶を辿り
海を目指し
陽が ....
胃が悪化してきつい朝
今後のことを考えるためにわかばに火をつけた
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