すべてのおすすめ
リキュールゼリーを食べて 酔ってしまった夜
蛍光灯の下で 瞬いていたのは自分の目蓋だった
ローソクを一本 皿の上に置いてみる
横にあるフォークとナイフ 銀食器の光り
....
14 絵
なぜ
観覧車が少女のために
あれほど傷つき
苦しむのか
わからなかった
今でも
本当に理解できている自信
はない
そ ....
可愛い人がいる。
「一緒に寝ないんですか」七月にそう私が聞いて、並河さんは
「うん 寝ないよ」そう答えて、奥の布団で眠った、夏。
九月、眠っている私の頭を撫でて、並河さんが ....
クッキーを作ってた水曜 夜
テレビが家にないので 見るときは多分
友人の家かどこか
「一緒に寝ないんですか」
そう、並河さんに訊いたのは 今まで泊まってきた人たちが
いつで ....
{引用=瑠美ちゃん、3百円のフカヒレラーメン
本物のフカヒレは入っているの?
理恵ちゃん、横浜中華街には行ったことない
一緒に行ってくれるの?
私たちは
フカヒレラーメン、
....
「「オイルは焦がすわ。
しょうゆ、がいろじゅ、ぼちゃん!
ステンレス坊や 「「ラルゴ・ラルゴ!
「「一号車、一号車、暴れています。
「「誰が?
「「付点うさぎです
....
11 血
いってきます
の合図に
ドロップの缶を三回振る
テーブルに置くと
それは部屋の一部分にもどる
吐いた息も
まばたきも
....
言葉なんて大切にするな
おまえの横には
もっともっと大切な人がいる
その人をじっと見つめろ
その人のための言葉を探せ
時の放つやさしさは
熟れすぎるまえの果実
たおれこむ前に
僕がかき鳴らす
羽根を敷けばいい
何かいわなきゃ何か。ガシャガシャカギュウ
情熱より時間の方が先回り、ちぇいすちぇいす
....
さよならさよなら
聞いて、聞いて
まだ笑ってるね
まだ泣いてはだめ
だめだよ、えがおで
いっしょに おどって
忘れるまでくやしいなら叩け
わたしは大丈夫だから
腕も足も折っていい ....
0 nothing
(9) (IDEA)
9*9= laugh off
81 yes sir ....
孕まないことにすがるのはよせ、と
男は背中にいろいろな武器を背負う
産卵を邪魔しないで、と
女は腹にいろいろな楽器を抱える
部屋の中がけむくじゃらになって
お互いの顔も見えないのに
ど ....
{引用=
***
}
輪を固定して
定着させた
白い帆布の
裾野が原の
観覧車の膠着は等しく
フィヨルドの陸へ
{引用=
***
}
燐光時計が
循環するタービン
秋雨 ....
これは光ですか
はい そうです
誰も読まない
本のような光です
あれは光ですか
はい そうです
誰も訪れない
店のような光です
あれも光ですか
はい そう ....
c
ながれる島のことをわすれていたもの
空腹だったかしら、服の丈は充分だったかしら
たとえば
誰もいない白い壁に向かって
笑顔で意味のない言葉を発する老婆を
異質なものであるかのように見る目
ないものとして通り過ぎる足
そういったものを映したお前は俺に話しかける
(た ....
からす撃ちの銃だってよ
なしてそげなもんで
ほんにのう
銃口を口にくわえたまま倒れとったんだと
あまりよい死に方ではないわな
そうじゃそうじゃ
もしわしだったらネコイラズを食べるな ....
さみだれてゆく花びらのかたちをした石たちが
ころころとうまれたてのこどもの涙のようにながれていって
さんさんと光をはんしゃしてはわれわれのあけた穴をうめもどしてゆく
かいつぶりたちのおばねが風に ....
なつくも とんで
きみの こえに
ねつが とけて
たいようの どまんなか
しんきろうに おぼれる
みえない きみに
さけぶ こえは
たしかに きみに
....
{引用=
金色が ふる
まちがすこしずつ
つめたいもようをかさねた ゆうがたのこと
きみが
道路の真ん中で
おおきく手をふっている
さけぶ声はきこえなくて
きらきら ....
2006年8月27日
旅の話
前日は連泊のカプセルホテルに午前1時ころ帰ってきて
お風呂に入って布団にぱたり
気がついたらお午をまわっていました
同行した方々は7時ころ出発とお聞 ....
おかあさんがね
はじめてかぜをひいたとき
3さいだったわたしは
すごくしょっくだった
ちきゅうがまっくろになりそうで
よるばっかりになりそうで
とにかくこわーくなって
なんとかせない ....
2006年8月26日
旅の話
そういえばカプセルホテルに泊まったというのも初めてで
なんだか蜂の巣みたいな感じを想像していて
まあ似たりよったりの感じで
にゃー、カプセルだー、ご ....
公園で野良猫と遊んでゐたら、見知らぬ爺さんから声をかけられた「こんにちは!」
軽く会釈だけ返すと、満面の笑みを浮かべながら、また「こんにちは!」
孫と思しき青年が、私に何度も頭を下げてゐたが、爺さ ....
―――水脈と暗殺のためのエチュード
{引用=
「水脈」
蛙たちが、並列させられ
陽光を反射しながら追いかけてくる
眉間とこめかみの、土色とゴールドの表皮上で
古い汗は、不規則にぼくら ....
波あとのすなのうえについたあしあとを
くっきりとおぼえている
場面はかわっても流れている音楽はおんなじだった
われわれがみがきあげたタイルのうえを
仔どもらが駆け抜けていって
べたべたするあ ....
左利きの運転手と右利きの車掌
まっしろいホームにおりたつと赤いはた
さようなら
ホームの端のポール
今夜は空が見えない
君の色を思い出せない
今日
左利きの運転手が右手で手をふる
線路 ....
2006年8月26日
旅の話
八戸へ向かう新幹線のなかでうつらうつらしながら
びゅんびゅんうしろに走っていく景色をぼんやり
ああ、この辺には岩手軽便鉄道が通っていたのだ
と ....
指をひらくと
きのうの夢がこぼれ落ちた
わたしたちは
月の公転ぐらいのスピードで
どんどん忘れていくのだから
泣かなくてもいいのに
と言いたいが
きのうときょうの
ことばを全部書き残し ....
あ から を までの過程をたどる
日本語というのは あ から を までの流れのなかで
ことばが組みあわされ、いろんなおもいを伝えるわけで
さいごに ん で輪を閉じる
ん。っていったらしりとりで ....
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