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製本工場に着くと
まず掲示板の自分の名札を見た。
忙しい時期は学生のバイトのやつらが
掲示板の前に群がった。
若い女の声と声。


キムラって誰。話したこともないよ。
どう　.... バスに乗ってたら
１３番目のバス停で
ある男が乗ってきて
いちばん前の
広がる窓の席に座った


明るい緑の
Ｔシャツと
三本ラインの入った
黒のジャージ
靴下の足は　.... 三人の男が横に並んで
箱の中の小冊子の数をかぞえてる


いち、に、さん
バイトの女子高生が
早退してお疲れさまでしたと
言ってるのも聞こえなかった


短気な老人が社　.... 　誰もいない土手に座って　動かないブルドーザーを見てる
　雨が降ったのはもう何日も前　消えない水たまりを
　車輪のついた風が駆け抜ける


　人がいないのはこの一瞬だけ　まばたきをすれば
　.... カーテンの後ろに隠れている 風が吹いたときだけ 姿を見せる
か細い足元は少しだけピンク色
潮の匂いと、街の喧騒が混じってる
恥ずかしそうに林檎をかじってる なるべく音をたてないように　.... 外から
窓を叩いている
さむかぜが吹いている
部屋のなかで
ふくらんだふうせんが
飛んでいる
鍵はかかっている
入れる扉もない
窓を叩き割ることも
思いつかなかった
ふうせ　.... 　　窓の隙間を
　　風が通って
　　カーテンがふくらんだ
　　手のひらのくじらは
　　ホッチキスとして
　　毎日暮らす
　　風の折り目が変わって
　　混じる
　　かすか　....

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タイトル	投稿者	カテゴリ	Point	日付
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