【硝子の川】

川の水の結晶
鋭角の紋様を形作り
白く切る

葉が流れる
白い血潮の上
銀色の岩が
透明すぎる心を
切り裂いている

きっと夜には 涙も流れる
流星の軌跡に  ....
見覚えのない住所から
冬の匂いの封筒は届き
記憶の引き出しから
銀のペイパーナイフと
あらん限りの想いの欠片とを
わたしは交互に取り出す


かさり、と開くと
月夜の薄明かりのなかで ....
夜の畑が教えてくれる物語
聞き終えて悲しんだら
両手を上げて降参しよう

ゆっくり
そっと
手を上にさしだして

飛びまわることに疲れてしまった、
まどろむ紋白蝶に手をの ....
 これは特定の人を指して書いたものではありません。
私たちの周りにはある日、それこそ不意に姿を消してし
まう人がけっこう多いのではないでしょうか。この現代
詩フォーラムでも、気振りにも見せずにい ....
弄月無詩友
憂人惜暗香
秋宵如百歳
秋韻更千霜
月下詩情絶
星移大志荒
何時生一句
遮莫但醒狂


月を弄(もてあそ)べど詩友なし
憂人 暗香を惜しむ
秋宵 百歳の如し
秋韻 ....
くすぐったい
くすぐったい
可愛い君の吐息

やわらかな朝
淡い光の中で
そっと息づく白い小さな花

無邪気な君の微笑みは
僕をやさしくしてくれる

くすぐったい
くすぐったい ....
白い光の下で八月はゆっくりと腐っていく
粉々に飛び散った十四歳の欠片たち
世界など終わればよかったんです
世界など終わればよかったんです

恐る恐る触れた背骨の上に走る電流
鎖骨に ....
{引用=わたしのからだが
一秒ずつ 剥がれて
浴槽の底に積み重なる

さわると
あかるい蛍光灯のように
熱く ひかり
はじかれたとおもうと
くたり と しおれた}


彼のみぎは ....
精霊が来て、持ち去った
取りこぼすのは私
廊下に生温い王冠が落ちている

寒い、
寒いこの手をご覧
肺が裂けてしたたるよクリクーシカ

嘘つき女
私をご覧
私の肌は今、色を変える
 ....
鳥はそらをとぶ魚
地は往かず
なのになぜ
鳥のみが
寂しい風土を暗示する
海上に 白き海嘯を湧かすことなく
羽ばたき軋む骨格のゆえか 
それとも
その骨奥にほそぼそと伝えられきた捕食と ....
羽がはえる
墜落をも抱き込み
くちびるが歌う
ながい夜の
電灯がうるさすぎて
実感にしないと
うまれ得ない

とどけた瞬間
いったい何年前の
扉をたたいた

むかえ入 ....
光キラキラあふれて
その胸に熱きもの
抱きしめて
空に青
髪に風
頬ゆるませ
未来しか見えない


自転車こいで
ゆるい坂道
見慣れた景色さいて走れば
ほら
草の波
風の匂 ....
その
青い腕が捥がれるような感覚はいつからだったでしょうか。
青い腕は空を飛び、地を跳ね、思うように風に乗れたというのに。

オレンジの世界は、私にはまだ明るすぎてうまく泳げない ....

林檎は何時でも
小気味よい音を立てて
裸になってくれる
こんな女の人がいたらいいなと思う
十月の昼間は少し暑くて
隣家から
おもいっきりテレビの音声が聞こえる
シンクには
小腸み ....
許さないで下さい
机の上に転がる
果実に写った柔らかさを
ひかりの落ちる
ひかりの中で

願わないで下さい
薄く濡れたままの便箋や
握りやすい万年筆に
触れようとする
その小さな手 ....
葉っぱが舞う校庭

都心の小学校

少女は
アーバンコートの校庭に
いつも上履きで駆け出し
そして遊んだ

外履きに履き替えるのは
校庭の隅にある「自然園」に入る時だけ

自然 ....
私はこの茨の茂みの上を
軽やかに歌いながら
飛んでいく陽気な雲雀
ひたすらに陽気に歌い 
明るい昼の太陽と戯れ
光を浴びて自由に空を舞い遊ぶ
そんな私ですが
夜になると
この肌寒い茨の ....
trick or treat
Jack-o'-Lanternを持った魔女の行進
trick or treat
まっくら洋館で一夜限りの遊戯

蝋燭の灯りに小さな悪魔の笑い声
時計がぐるりぐ ....
君は畑の太陽さ
そう ハロウィーンの日にはね
君は一晩中輝いて
不気味な笑みを浮かべてる
ハハハ アハハハ
そんなにおかしいかい?
ちがうよ これは魔女のしわざさ
ハハハ アハハハ
魔 ....
{引用=記憶が、ゆれる
ゆれる
朱い花、
かたわらで、
誰がうたうか、蛍唄

(小さなひかりは影だと思う)

ねえ
やくざのつもりの
あんた
月のように夢を見て
どうしよう ....
ほら
あすこ
いつも私が通る道があるでしょう?
神社の裏の突き当たりの道
いつも白黒の猫が
道の真中で背中をゴリゴリしてるとこ

そこにね

三角があったので
天辺に立ってみたのね ....
<あきらめ>の四文字にアキとメと見つけ秋に芽生える草木を想う



片翼では飛べない空よすすき野は背中の地平線に波打つ



君の手に止まるとんぼを接写する今この時よ{ルビ ....
洗面器に金魚を二匹放したら波紋にひかる新月の影



告白に一瞬ときがとどまって乱反射する川が痛いよ



自転車に初めて乗れた日の風を呼びおこしてる恋のはじまり



まひる ....
僕の頭上にある雲は

世間の役に立つ人間になりたいと
思えば思うほど

鈍色に重く広がって行く

僕の胸底にある海は

誰かを喜ばせる人間でいたいと
願えば願うほど

昏く荒れ ....
冷たい風が吹く
誰もいないススキ野原で
遠い音を聞いていた
はるか彼方から聞こえる
俗界からのメッセージは
幼い僕の心をとらえた
 遠くで車が行きかう音
 汽車の行く音
 夕方のチャイ ....
あかや あおの ねおん のまちに てらされて ぼんやり すぎし ひを 思う 。
こなかった 未来と 来るはずの 未来 。在りし日 は遠くに 碧いて わたしを 誘う 。海に 於いてきた 詩集 。通りを ....
時にいじめられるようになってから
ぼくはずっと生きる方法を考えていた
道ばたのカエルのように
いらない知識は全部捨てて
ぼくはこころで生きるために
こころには生きていて欲しいから
今日こそ ....
あめ、いつからふってるの?
めをとじてあなたのこえをきいてると
じかんのかんかくがくるってく


すきなしょぱんのあのきょくが
とおくからきこえてくる


ぱぱがむかしおしえてくれた
いどのおは ....
水面に 乱反射
オレンジと 銀色と
さらさらと風
きらきらと揺れ
浮かび上がる
水鳥のシルエット

夕景が
夜の闇に溶ける前に
浮かんだ小船の 孤独を思う

風に吹かれた
さざ ....
紅葉の気配が深くなった
山の端も入れず
ただ 高くなる青の中に
馴染めないこの身の
煩わしさを
どのようにして
拭えばいいのだろうか

右端から赤とんぼ
群れをなし
やがて青に融け ....
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