アトリエが笑っている
色彩は幾重にも脱皮してゆく
輪郭は幾たびも辷り去ってゆく

窓を開ける

浮遊している
さまざまな色や形の椅子たちが
月に照らされ
遠く近く




 ....
青でつながってる
どこにいるかも解らぬあなたへ

ひさしぶり だね
わたしもしばらくここへ来ていなかったし
あなたももしかしてきっと ここへはもう来ていないのかな
だからいえる
「ひさし ....
空の青い昼間
緑が泳ぐ風のなか
メキシコの風の神様が見ていた
あなたの喉は
無防備に剥き出しだった
咬みついてもいいかと問うて
答える間も置かず
甘噛みした
あなたは声を上げなかった
 ....
誰かと約束をしていた気がする

明け方に目が覚めた
理由はわからない
悪夢を見たわけでも
喉が渇いたわけでも
催したわけでもない
ただ唐突に
目が覚めただけなのだ

手をめいっぱい ....
西暦の未来分だけ過呼吸になるというなら(青い背中は、)


「ぼくという、きみというのも青までね」イヤフォン越しにゆらぐ終着


平坦な青にまみれる朝を見たあなたの声にふれてはさめる
 ....
ドロにまみれたい夜がある








トカゲの尻尾のように断続的でない




何か
 ああ もう
 一日中だって眺めていてえよ
 かわいて固まっちまった顔料みたいなあいつら
 初めは 水のようだったのになあ
 ごまかし にせがおづくりに躍起になって
 おれはかな ....
夕暮れが泣いているのだろう

高台から見渡す街の灯が
救いが無いほど光って見える
大勢のひとりが積み重なって作られた明かりだ

しばらく茫然とそれを眺めた後で
僕はただ静かに下りていく
 ....
ブルーを飼いならすこと。
ブルーに打ちのめされること。
打ちのめされたブルーを飼いならすこと。

その繰り返しの中で、
鳴るはずのない電話が鳴り、
鳴って欲しくない電話が鳴る。

執拗 ....
午前四時の透明な気圏に
黒雲が闇を重ねようとしている
抗うように惑星が輝いたのは
いつも忘れてしまった季節
霧雨が街を満たそうとする
{引用=
   爪を立てる前のつややかな果実だ
   ....
もしもここに
うつくしい空き箱があったなら
お風呂のように入って
外を眺めよう
風の吹く
外はやさしいように見える
口笛も吹こう
あの懐かしい歌

箱の片隅には
ヒイラギが落ちてい ....
ふと あなたに呼びかける声がある。
あなたはコーヒーカップを置き
(あるいはオンザロックグラスを置き)
戸口を出てゆく。

   外はあなたにとって
   いつも意外な季節だ
   たと ....
太陽見つめたその刹那

わたしのこころはさざめいた

思えばいつしか世界は

夕焼け
反射望遠鏡を捨てよう
届かないものを
手に入れたと
思いこむのはもう

   自分の影が見えるだろう
   背を向ければ
   道はそこにあり
   わたしにはまぶしすぎるのだ

 ....
辛い時 苦しい時
傍にいてくれる人がいれば
良いなぁと思う
何もしてくれなくても良い
ただ傍にいて
「大丈夫」って
そう言ってくれる人がいれば
そんな人がいれば
私は苦しくなんかない
 ....
そこにいたのです
ただそこにいたのです

シーツのしわのように

ただそこにあったのです




まっさらなワイングラスに
うかんでいたのです

真っ黒なおなかの ....
私を
慰めて

未亡人は
うつむき加減に
黒い手袋を見る
墓石には
微かに生命力を残した
花が零れている

息は
震えて

地面の染みは
誰のもの
何が滴り落ちて
濡ら ....
満たされていく
月が

満たされていく
海が

満たされていく
わたしが

あなたに
茫漠と空
暗闇 満ちて

ガラス片を散らした 星々
月明かり 銀の細い線
その腕を伸ばし

木々の枝
関節は節くれだち
月から伸びた銀線
冬枯れの枝に接点を求めて
その成長に揺れ ....
肉球の無い猫は
ビヤ樽のような胴回り
胴長く四肢は極端に短い
転がるように動く
十二の動物の輪を横目に見やる
孤高の脱落者
日がなカルヴァドスを舐め舐め
嘘を書けとうそぶく ....
白い楽屋の中
蒼ざめた哲学がひとりきり
鏡の前に坐っている
しばらく目を閉じることと
目を開け 鏡に映る自分の貌を見つめることを
繰り返している

楽屋から舞台への通路には憂鬱な霧が立ち ....
眠り屋さんは
眠りの入った小箱を持って
二匹の猫とやってくる

猫の鈴が ちりんと鳴る

箱の蓋が かたりと動く

眠りの箱
いいにおいのする小さな秘密

わたしが以前 買った箱 ....
黄昏は
銀杏をゆらし
金色、降りそそぐ
風の{ルビ音=ね}、葉の{ルビ音=ね}
寄せては返し
伸びた影にも戯れて
落ち葉の色を並べて遊ぶ
孤独を愛しいと思うとき

胸の内を
やさし ....
ひとつ静けさ 眠れずにいる
泣いてしまうほど やわらかなもの
放りなげた願いを数える
断崖 砂漠
わたり鳥の背


ひとつのなかに 異なる目がある
朝と夕が
水面を碧くす ....
? 冷雨


踏みしめるたびに僕の右足の靴底が
ひゃあひゃあ
鳴っている


今日はやけに
ひゃあひゃあ
鳴っている




*****


? その息吹を ....
   キッチンから窓の外が見える
   小高い山の放牧場には三機の風力発電機があって
   巨大な三つ葉の風車が
   /ゆっくりでもなく、はやくでもなく/回っている

この街に近づく冬はい ....
欺く地図逆さにし折る鶴の形に

光る雲なんか見たことない黒い水の排出

やまくさかんむりさんずいへんひとはしらはし

町並みを星が遮ることもある

渦なれどなぞるには感覚を要する

 ....
聞かせてよ
その声で
彗星がぶつかってきても
身を寄せあって


兎が月に埋めてくれたのは
僕が渡した雨の素
ゆっくりと溶けて
月を覆っていくんだよ


薬指に ....
赤い葉っぱ 黄色い葉っぱ
これは茶色
秋はいろんな色の葉っぱがあって
とっても楽しいね

枯葉を踏む音だって
サクサク ガサガサ
いろんな音がしておもしろい
歩くのがおそかったかいちゃ ....
日々過ぎて無言の声の荒れ様に{ルビ正常=まとも}なものの異常さを知る



つながりは有るのに無いも同じことそのままでいるひとりしている



咆哮の色もかたちも変 ....
石瀬琳々さんのおすすめリスト(4553)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
或る晩の出来事- 塔野夏子自由詩4*07-12-1
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徒然_四- 鎖骨自由詩2*07-11-28
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Rainy_/_Titan- たりぽん ...自由詩6*07-11-27
うつくしい空き箱- ふるる自由詩28*07-11-27
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午前四時はいつも偽物- たりぽん ...自由詩9*07-11-26
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mannequin- エチカ自由詩4*07-11-25
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満月- 風音携帯写真+ ...4*07-11-24
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肉球の無い猫- 沙虹自由詩207-11-23
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かぜのいれもの、のなかで- たりぽん ...自由詩11*07-11-21
サイダーフェルト- 黒川排除 ...川柳507-11-21
「パステル・カラー」- 菊尾自由詩3*07-11-20
かいちゃんと秋- 未有花自由詩15*07-11-20
共振- 木立 悟短歌1007-11-20

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