もしも貴方の気持ちをつなぎとめることが出来るなら、
粘着テープでもチューイングガムにでもなってやる。
もしも貴方の見えない世界に連れて行かれるなら、
何万年でも根を張って、てこでも絶対動かない。 ....
海辺に立った少女の足を洗う、静かな波音
星は祈るように首をつっている
泣いているの?
君は何をみていた?
帰るための場所
海の新星
流線型の悲しい魚
それとも
死んだ珊瑚の世界

 ....
書けない言葉の奥の
足りない夕日の中に
今も聞こえている風景がある

諦めたその視線に映る手のひらと
日々表情を変えていく ベランダの空

懐かしむかわりに そっと靴を履く
今の僕らな ....
僕の右手が
何度も触れようとした、空の隅っこは
夕凪に吹かれて
いつも少しだけめくれていたのを
僕は、微かに覚えている。
 
 
その話を
黙って聞いていた君が
急に、眠りにつくだな ....
駅へ向かう道すがら
はいいろをした四本足の生き物が
とぼとぼと歩いていた

(   )駅では
列車が遅れていることをみんな知っていて
でも
みんな口をつぐんでいた

恋人たちは
別 ....
終焉は終焉だった
終日、涙が流れた
泣いたカラスが電線で踊った
嘘は虚言で戯言で
教室の窓ガラスの向こうに
虚構の街が見渡せる
白線、延々と流れていく
スピードは規制していく
青信号、 ....
前に来たときは

僕の知っている
道だった。



やがて

僕の友達が
やってくる
さよならをいいに



友達は
この道を行くのだ


さよなら

さよな ....
凍った夜にキラキラと光る
もう空は融けかけた銀の花
凍った頬に揺らめく色は
闇に見えず咲く薔薇の花

倒れそうで倒れることの無い
たくましくも辛き牛車の旅
星が美しき涙を流していた
だ ....
風に
揺られる
けして
折れることはなく
風に揺られる

しなって
しなって
狂ったみたいに
しなって

風のないとき
やわらかな光に
輝けば

大昔から伝わる
 ....
まるで終わらないみたいな、空
彼岸に乱れる紅の花
音もなく太陽が黄道を{ルビ傾=かし}いで
ふっと、突然に夜を連れて

気が付けば昨日よりも深く
夜が、深く、沈んでいく
音の響きは明らか ....
およそ人の来ない舗道に倒れてから、ずっと静寂に身を預けていた。手や足は動き方を忘れてしまったようだ。
このまま寝てしまおう。駅まで20分。終電にはもう間に合わない。歩く気力も無い。
音楽は流れては ....
これは君の味なのか


モラトリアム期特有の


心臓の辺りで、熱が高まる様な


眠れぬ夜の、笑顔の残像の様な


口に拡がる甘酸っぱさは


君との日々の味なのか ....

彼岸花が
血のように赤く

けど
金木犀は
甘く甘く

秋桜が
可憐に揺れる


雪がたくさん積もって

大きな雪だるまも
雪うさぎも作った

手が霜焼けになっ ....
紛らわすために見逃した。だがすぐ寂しさに気がついた。
紫色の夜が駆け出す。文字は否応なしに同方向に顔を向け、背伸びしている。

膝先の夜を蹴っとばしたくなった。どうせ目撃者は星か水滴かなんかだ。 ....
風の船
己の全てを
一息に

膨らみゆく様
夢と似ていて
底なしの真っ黒な空に
銀色の鳩が
ゆっくりと堕ちてゆくよ

小さな子どもたちは
遠くに旅立つ準備を済ませ
みんなで手をつないで
風に向かって立っている

大人たちは
かすれた口笛を ....
あの高い木のてっぺんにいるのは
多分ぼくだ
ぼくの知らないぼくだ

忘れていたのかもしれない
ぼくがすっかり忘れていたぼくなのだ
だから懐かしい

ぼくは手を振った
だがそいつは
 ....
レモン油にうたれ
泳ぎぬける頬白鮫
少年とケンカした後のように
胸の痛みを背で弾く

時には表情をくずせばいい
恥ずかしい格好で
私が下から足でこづいてあげる

知らない 
    ....
黒鴉
濡れ羽艶めく
雨上がり

冷たき雫も
光にかえて
茅ヶ崎の海を憶えていない
浜見平保育園も
それから後の二宮の
梅花保育園のことも
みんな憶えていない

母にきけばあの頃
ひとりで保育園をぬけ出し
街中をさまよっていた
こともあった ....
むせかえる香りに

あの日を思い出す

歪んだ視界には

何も映らず

唯々、君の香りだけが

鼻孔へと届き

この場所を潰す様に

俺を侵食して行った。



夕闇に沈んで

朝日に浮かんで

雨雲 ....
俺の仕掛けに引っかかた魚
あいつ等はもがいてる
逃げようともがいてる
半島の様な堤防の上
雨水と海草で凌いでいる

憂い無かった楽しかった
俺は晴天を闊歩した
でも俺が目 ....
無いものねだりをするよりはと
秋の白い雲流れる堤防で
ひとり
清貧ということばの意味に思いを馳せる

それはあまりにも懐かしいことば
仄かなランプの灯かりを頼りに
見果てぬ夢を追い続けら ....
 




 石を投げたら
 海に波紋ができた
 ルーツ
 無駄にして
 深いところに落ちる
 波紋を見上げて
 できそこないの光に触れる
 棒読みの辞書の中に
 金字の注釈 ....
くちびるから洩れた
やわらかな言霊は
鮮やかな弧を画いて
森の揺れる夏の午後
無垢な白い笑い声を背に
七色の橋を渡って
空を掴もうと伸ばした
ゆびのすきま
棚引く髪の小高い丘のうえ
 ....
窓辺のロンリネス そこにいないで
翼ある者たちよ 飛び立て
あの青く澄んだ{ルビ高処=たかみ}へと今こそ

求めるものはあまりにも遠くて
追いかけてた夢にもはぐれてしまった
あきらめないで ....
公園で野良猫と遊んでゐたら、見知らぬ爺さんから声をかけられた「こんにちは!」
軽く会釈だけ返すと、満面の笑みを浮かべながら、また「こんにちは!」
孫と思しき青年が、私に何度も頭を下げてゐたが、爺さ ....
濡れ縁に向かって
みずみずしい素足

包絡線ぎりぎりで飛ぶ
剥がされたもの
必要無かったもの

水に自分の貌を写したり
他愛無いうたにひるんでみたり
はるかな結末への
錯誤ははじま ....
頬を伝うスペードの影月光浴びて

滝のそばで膨らむぬいぐるみの静けさ

想像上入り組んでいる鯨は筒

生まれ変わる前に貸した三輪車でやって来た

髪を外に垂らす日の夜の長い髪

船 ....
一人ぼっちで
影を踏んで遊んだ、帰り道
空は何者かに犯されて
真っ赤に燃えていたことを
それだけを、ただ
覚えている
 
無垢な手のひらを伸ばした
見知らぬ稚児の瞳には
あれは、鮮や ....
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