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僕の心臓から生まれた鳥は
灰色の雲に追われ
君の掌から咲き出した花は
昏い出窓でうなだれている
悲しみと苛立ちに
覆われたこの星で
空々しい挨拶など
悪魔に食わせるしかないさ ....
春のひかりの
切れ間で
思いがけず
君と逢えた
容赦ない歳月は
君の何か大切なものを
くすませてしまったように
見えるけど
君の疲れたこころが
まだ冷たい水底で眠り
君 ....
モンゴルの草原へ
私は行ったことがない
そこにはきっと
私の母に似た
まるくあどけない顔の
少女がいるだろう
草は風に溺れ
風は蒼天を巡る
ゲルの暮らしの中で
羊料理を囲 ....
あなたと踊りたい
宙を跳ねる陽気なリズムで
あなたと話したい
まっすぐな打ち解けた言葉で
あなたと歌いたい
夏草の上で笑い転げて
あなたとキスしたい
何も考えず痛いほど強く
....
僕の頭上にある雲は
世間の役に立つ人間になりたいと
思えば思うほど
鈍色に重く広がって行く
僕の胸底にある海は
誰かを喜ばせる人間でいたいと
願えば願うほど
昏く荒れ ....