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夜汽車に逝き遅れた
9月の憂鬱
あまたの幸せも
あり余る愛憎も
空中で結ばれ
恐ろしく眩しい躇象
夢色のバッグが
燃えて灰になり
ラスベガスの幻光を狂わす
8月に ....
羽がはえる
墜落をも抱き込み
くちびるが歌う
ながい夜の
電灯がうるさすぎて
実感にしないと
うまれ得ない
熱
とどけた瞬間
いったい何年前の
扉をたたいた
むかえ入 ....
もう一度ひとみをひらいた
ぼんやり ひかりの様子など
きにしながら虚空に憩うなら
はくせつの霊峰からりんごをおとした
いつかの風がかえる
美しい絵画のような木洩れ日
花通りで泣 ....
虹色をきみにこぼした
そらを云うほどは見上げてなかったから
ことばが透明な箱の中とうとつにうまれた
星色の媒介をみおくる
海をきくほどは閉ざしていなかったから
瓶をゆらした琥珀のひか ....
くらやみの中
また携帯のひかりだけだ
通りには車の行き交う音が
すこしだけきょうの反省のような音にきこえる
ふるえていた似ている夜のかおは
きみのぬくもりみたいに温かくはなくて
オ ....