ごめん
あと五分だけ。。
なんてセリフ
想像したこともないよね

君の寝顔
無敵の寝顔
 
 
 
  今宵


   密かに



  天の川





  ほのか


 灯る


  甘い


   水




 終(つ)い ....
一。


わたしの壁にはきいろいしみがある。

しみはわたしが産まれる前からあったしみで、
わたしの父がこの家に婿に来る前から、
ずっとそこにあったしみな ....
あなたの空に穴が開いたら
地面の土で埋めてあげよう

希望に満ちたあなたの夢は
くじけることを未だ知らない
世界はあなたが想うほど
優しくはない
冷たく感じることの方が
たくさんあるの ....
土曜日の午後九時
町はお祭り騒ぎで
行きかう人々で溢れてる
夜の風は何処までも冷たく
人々の隙間をすり抜けて
煙草の煙をかき混ぜてゆくよ

何度も肩をぶつけながら
駅まで向かう
誰も ....
旅の終わりの夕暮れに 
車窓の外を眺めたら 
名も無き山を横切って 
雲の鳥が飛んでいた 

{ルビ黄金=こがね}色に{ルビ縁取=ふちど}られた翼を広げ 
長い尾を反らし 

心臓の辺 ....
( 青年と初老の母は、
( 寺の小さい庭へと入っていった。 


小石の砂利を敷いた庭に 
細枝と葉影は揺れて 

木作りの小屋に坐る 
首を{ルビ斬=き}られた観音像 
優しい手に ....
薄暗い軒先の蔓薔薇が

絡みつき

傷跡を残して散っていく。
理屈と 屁理屈のあいだの 屁のような境目から
真っ赤な彼岸花の 真っ黒な瞳が ちら と こちらを向いたので
他愛ない八月の噂話など もう どうでもよいのです
薄く紅を引いたあなたは 日傘で上手に ....
流れる川の様な風の中で
月は太陽に嫉妬する
光があるから陰があり
太陽があるから月は輝く

あの子はじっと目を細め
息を殺す様にして遠くを見つめる

まるで
そこに何かが居る様に
 ....
本屋には 本がいっぱいあるのに
もうあれもこれも 読む時間がない
知命の午後の やわらかい光のなか
きまって本棚の隅に 咲くという
まぼろしの詩集を さがしている
雨の音が聴こえるので
ベランダに出てみたら
一面の星空で
雨なんか
一滴も降っていない

稲妻のように
乾いた荒野のイメージが
瞼の裏側に投影されて
見たことのない色で光る太陽が
 ....
ともだちだって
しょうこをみせてって
メロスの本を閉じながら
あの子がいった

しょうこなんかないよ
しょうこなんかないから
ともだちなんだよ
ぼくはどもってそういった
そういうふう ....
夕方の空には、今日が眠っている
そんな気がする

夜に溶けようとする入り口で
わがままな僕はうずくまる

何かを忘れている
そんな気がする

ひとりひとり
今日話したいろい ....
夕暮れに
あの子にハモニカ吹いたげよう
ひとりぼっちの街角に
ふたりぼっちの歌ひとつ
ゆれるゆれる影法師
街はなぜに泣いている
人恋しいと泣いている

夕暮れに
あの子は泣いていたん ....
(かじって
 すてて)


レタスを洗って
いたい
今日はずっと
レタスを洗って
一枚一枚
丁寧に
拭いて
いたい
今日はずっと


知るのがいやで
本当はもう ....
その部屋のドアには
いつも鍵なんてかかってない

何を見るでも無くつけてあるテレビ
壊れかけのVHSプレーヤーの中から
半分だけ顔を出しているアダルトビデオ
埃をかぶった少し古めのDVDプ ....
早朝 
{ルビ浴衣=ゆかた}のまま民宿の玄関を出ると 
前方に鳥居があった
両脇の墓群の間に敷かれた石畳の道を歩き 
賽銭箱に小銭を投げて手を合わす 

高い木々の葉が茂る境内を抜けると  ....
夜の海に浮かぶ一艘の船 

荒波に揺られ 
横たわる観音菩薩の白い体の上に 
飢えた犬の垂らす 

赤い舌 
秋の花は
野に咲き
心に咲き
夢に咲き
思い草
桔梗の声聞く
菊あざみ

紅葉ばかりが
秋ではなく
花も実も
身も心も
染めゆくは
秋の風

秋は野に咲き
心に咲き
 ....
ベッドの上で
二人向き合って
レモンを切った
そのナイフに
お前を映して
見ていた


ベッドの上で
二人向き合って
レモンを切った
そのナイフに
映ったお前は
 ....
お花畑に火をつけて
全部燃やしたら
火はどんな色だろう
どんな匂いがするだろう

甘い蜜に群がる虫も
燃えるだろう
めらめらと
静かに花畑は
灰になってゆくのだろう

海に火をつ ....
青いクレヨンで
丸を描いて
くるくると
塗りつぶす
真っ青な月の絵
周りを
黒いクレヨンで
ぐるぐる
ぐるぐる
ぐるぐる
何度も
何度も
何度も
塗りつぶす
塗りつぶす
 ....
大地にはリンドウ
世界は秋の花と風
美というよりも心

木には{ルビ蜩=ひぐらし}
世界は秋の声と風
音というよりも歌

空にはいわし雲
世界は秋の光と風
量というよりも質

 ....
今夜の酒の肴は
過去の思い出を

ひとつまみ

味は さまざま
香り いろいろ
ただ
口へ運ぶと
懐古が 膨らむ



今夜の酒の肴は
未来の想い出を

ひとつまみ
 ....
光を冷たいと感じる
地下だからだ
スケッチをしていても
 地下だからだ
 地下だからだ
青く塗りつぶしてしまう
上手ですねスケッチ
これはわたしの言葉
 地下だからだ
 地下だからだ ....
「お前は泣き方を忘れたね。」
幼い私が言う。

「いらっしゃいませ」
笑う私。

「こちらへお願いします」
客に背を向ける。
途端、
ガラスの中に目が映る。

「悲しい理由は見つ ....
この坂道の途中に
大きな金木犀の木があります
毎年秋になれば
そのやさしい香りに足を止め
この木を植えた人を思います

開け放された窓からは
ピアノの悲しげな音が響きます
赤茶けた壁に ....
一面菜の花
白い蝶
饒舌な暦に
紋黄蝶
ひらひらと青い空を飛んで行くよ
戦闘機の青い影

いつのまにやら日が暮れて
饒舌な街の囀り舌平目
マグロ列車のテールの光り
チラチラ ....
想像して
君はよくそう言うけれど
実際のところ僕は、何も思い出せずにいる
海沿いの寂しい国道を夕暮れに倣って左に折れると
何もない町があるのか
君の住む町があるのか
もう、どこにも行けない ....
石瀬琳々さんのおすすめリスト(4553)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
猫寝てばかり- 日朗歩野携帯写真+ ...1506-9-6
『螢の葬』- 橘のの自由詩3*06-9-6
「_きいろいし、み。_」- PULL.自由詩11*06-9-6
あなたの空に穴が開いたら- ぽえむ君自由詩7*06-9-6
土曜日の午後九時- 虹村 凌自由詩3*06-9-6
雲の鳥_- 服部 剛自由詩9*06-9-6
「母子像」- 服部 剛自由詩6*06-9-6
浮気- hiro自由詩306-9-6
晩夏- イグチユ ...自由詩506-9-6
あの子は遠くの星を見ている- プル式自由詩9*06-9-5
そろもん(探索の話)- みつべえ自由詩606-9-5
パロ・デ・ジュビア- 大覚アキ ...自由詩6*06-9-5
ともだち- ZUZU自由詩506-9-5
「夕方の空には、今日が眠っている」- ベンジャ ...自由詩9*06-9-5
夕暮れに- 未有花自由詩13*06-9-5
レタス- 水在らあ ...自由詩33+*06-9-5
不思議ハウス- 虹村 凌自由詩5+*06-9-5
駒ヶ根_- 服部 剛自由詩14*06-9-5
飢犬_- 服部 剛未詩・独白4*06-9-4
花は心に夢に咲く- ぽえむ君自由詩6*06-9-4
レモン- 水在らあ ...自由詩31*06-9-4
灰になってゆくのだろう- ふるる自由詩20*06-9-4
黒いクレヨンで- チアーヌ自由詩506-9-4
季節というよりも時- ぽえむ君自由詩11*06-9-4
あて- FUBAR自由詩7*06-9-4
あおいこと- 黒川排除 ...自由詩206-9-4
悲しみ- ミゼット自由詩3*06-9-3
金木犀- 未有花自由詩25*06-9-3
マグロ列車の車窓から- あおば自由詩5*06-9-3
名付け- 霜天自由詩1106-9-3

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