{引用=
2005.10/23





灰皿に残った
くだらない意志の燃えかす
それはただ そこにあった

その向こうで
ステレオが鳴っている
英詞を理解できない君
意 ....
夜汽車で行こうか
わたしを捨てに
ジャズとわたしと 手を繋ぎ

星はヒトに奪われた
標本箱の琥珀にすらなれなくて
きみの血は眠り続けることだろう

夢はわたしに奪われた
心を燃やした ....
列車から{ルビ放=はな}った鮮花は孤児だから一枚一枚懐柔していく



長針の長さか短針の長さかと午前午後とも振り切れてなお



隣家の瓦のいろを確認する軋む板間にうぶ着の陽光
 ....
あなたのために
わたしの肌は温かい
沼の上で首を竦めて眠る
冬の水鳥みたいに

爆弾を仕掛けたビルが
崩れ落ちるときに降る白い粉を
振り払い
振り払い
必死で走るあなた
上など見ら ....
自動車の走る音が
強くなり弱くなり
いくつも重なり合いながら
都市の柔らかな肉声として
アスファルトの上を満たす海として
ビルに押し寄せては砕けていく

ヘッドライトの百鬼夜行
ライト ....
夜は泣いている
あの星の輝きは涙の輝き
青い瞳の奥底からあふれて来る
真珠のような涙の輝き
あちらこちらで涙を浮かべた
悲しい少女の星よ
なぜに夜に泣くのか
この静けさの中で息を殺して
 ....
テーブルの上に広がった海へ
そっと釣り糸を投げ入れる
古びたソファーに腰を深く沈め
ダージリンを一杯
それから
小さく溜め息をついて
今日一日分の孤独を釣り上げる
青白い手のひらに紅色の月を透かし
斜めにそびえる塔への梯子を探せば
遠くに捨てた金の鍵が森の中できらりとひかる


朽ちた木のように横たわる老婆と少年の
永い恋は幕を閉じ
後に残るは少年 ....
母親が貴方に傘を差してくれました
傘はスカートのように広がり
貴方はその中にスッポリと収まる
小さな小さな女の子でした

赤い傘
くるくると回してくれませんか
雨がぴたんぴたんと弾けるた ....
潮風が防風林の松を
まだか、まだか、とたたいて
浜辺で手招きする海が
防波堤でばらまいています
ひとりでくる浜辺が
こんなに広いとは知りませんでした

小さい岩のあるところ目指して
真 ....
箱庭には僕らだけ、
それから息をするけものたち
いちばん優しかったのは柔らかい雨

幾度と無く願ったっけな、
息絶えるのは美しいイマジネーション

生まれ変われた世界のなかで、
ひたす ....
もえる火の中でインクの文字が黒く浮きでたと思うや、寸時ののち、
ひときわ赤くかがやいた。一瞬、炎がわたしの心臓を、わしづかみ
にしようと触手をのばしたけれど、ここまでは届かなくて、わずか
に頬の ....
鰐君
君は
すれっからしのように唄っては
ひとり
夜の片隅で泣いてる

沼地の夜は
命を
育んで
君の仲間は身を寄せ合っている
闇の底で
嗚咽が響く

鰐君
君ひとり
人 ....
夜が近づいた路地裏から雑踏を眺めてた

野良犬は雑踏に溶ける少女を見た


野良犬は路地裏を駆けた、雑踏に溶けた少女を追う

走る、追う、走る、追う、雑踏を追う、少女を追う

今思う ....
 そっと
 手のなかで砕けてゆくものを
 花、と呼びます



透きとおる風に
聴きそびれた使いを
そのみちを

ためらいながらも、
懐かしむように
かばうように

 ....
塔のてっぺんにある
暗い部屋の
すみっこで泣いてる

よくわからない機械の
リモコンを握り締めて
ずっと泣いてる

何かが壊れるときの音を
上手に真似できる
それがぼくの特技

 ....
街灯
もっと先

わたしの まるい はらから
おんなのひとがこぼれる

まるいかたちが 半分ずつにくずれ
白いはなびらの群れ
花粉のこぼれたところを
なぞる
なんども なんども
 ....
ぼくの絵には眼がないのだ
あのぎょろりとした
目玉がついていないのだ

食卓の上に
がたり がたり と
朝食が並べられていく
寝床から起き上がったぼくは
靴を履いていない
 そのこと ....
話すことがなくなったから
もう眠る
そんなふうに毎日を終える
行きたい場所がある
だから歩く
ボールペンを一本
手のひらにたて
倒れた先に歩いて
歩いては
四つ辻
また立て
倒れ ....
{引用=(私の砂男に)}

描いたようなみどりの草原、青い空、
白い雲がにじむのはカメラの曇りのせい、
すべて出来合のうるわしい風景、
できる限り倍率をあげてみよう、
くるくるまわる水素原 ....
波打ち際に立つと
のどが渇く
でもそれは欲望ではなく
思い出した事、だと思う
帰る波がめんどくさそうだ
指の間に挟まった砂もそう
いらないと思った途端に忘れられなくなる

  生まれ変 ....
待ち合わせ場所はどこかの曇り空ばかりが続く駅かバス停



大波が小波を飲み込むように冬 芒ヶ原に消えゆくふたり



砂浜に打ち上げられる夕焼けの淡い波間に拒まれながら
 ....
空つかめ空つかめよと叫ぶ声かたむけるたび赤く咲く声



ふいに鳴る{ルビ雷=いかずち}の背に乗せられて紅もこがねもむらさきをゆく



眼球の影わたり鳥つらなりて夜の城門 ....
右手が滑らかな風を受けて心地よい気持ちがする
道端の葉が陽の光を反射して右手が暖かい気がした

猫がひょうと横切り
犬に見つめられ
自転車が身をかすめる
人の視線がこっちを見ないままで
 ....
おまえは
虚空に
なにを探す
道を失った子供の眸して
どこを見つめ
なにを思い
そして
誰を待つ

翼をたたんだコウモリの肘
切り取られた鶏の足、左手

咽せるとろみ茶
刻み ....
たとえば外が見渡す限りの草原で
はるか遠い地平線のうえ
まろやかな月が重たげに光っているなら
外は月夜で
という古い唄をうたってもいいとおもう

あるいは外が見渡す限りの大海原で
薄暗い ....
呼ぶ声がするので
窓を開ける
小さな庭に
いつものように
日が差しこんでいた
午後

僕はこの星でたった一人
光合成をはじめる
息を吸っては
自らの命に
窒息しそうになりながら ....
うつむけたちいさなかたまりのように
おまえの
擦る音だけのからだが
ももいろのじゅうたんの上で
午後の満ちていく窓を
見ている

あしたのことを傾げて聞く指に
わたしの頬をなぜる指に
 ....
プラットフォームの
割れた電光掲示板
傷ついた蛍のように
オレンジに
滲んで


ゼリー状の夜を滑りゆく
ゆるやかに
最終列車のネオン
行先不明の僕たちは
いつだって最後 ....
SM嬢が眼鏡をかける 眼鏡を外す
冬の太陽が目を差す 目をそむける

まどろむ午後の 寒冷なムチ音の
走り騒ぐ子供たちの奇声と昨日のムチ音と

暖房を弱から強へと黒 ....
石瀬琳々さんのおすすめリスト(4553)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
君を壊すのは- 自由詩9*08-1-30
さよならのかわりに- 室生自由詩208-1-29
初夜- 簑田伶子短歌14*08-1-29
冬の水鳥- チアーヌ自由詩708-1-29
- 葉leaf自由詩608-1-29
夜は泣いている- 未有花自由詩8*08-1-29
ダージリン- Tsu-Yo自由詩408-1-28
語り- 湖月自由詩2*08-1-28
てるてるぼうず- 佐藤犀星自由詩108-1-28
夏泊海岸- たりぽん ...自由詩4*08-1-28
テンダー- 室生自由詩308-1-27
恋歌- clef自由詩4*08-1-27
鰐君- kaori*自由詩108-1-27
恋心- 戒途自由詩108-1-26
水の蕾- 千波 一 ...自由詩10*08-1-25
詩亡遊戯- 大覚アキ ...自由詩608-1-23
渡る_凪いで- 縞田みや ...自由詩4*08-1-23
関節- 縞田みや ...自由詩6*08-1-22
散歩するように- 水町綜助自由詩708-1-22
みどりの草原、青い空- 佐々宝砂自由詩408-1-21
遊泳禁止海岸- たりぽん ...自由詩608-1-21
連綿不在- 本木はじ ...短歌7*08-1-20
冬と声- 木立 悟短歌3*08-1-20
- たけ い ...自由詩308-1-20
みちこ- 草野大悟自由詩508-1-20
外は月夜で- 佐々宝砂自由詩2*08-1-20
失恋- 小川 葉自由詩208-1-20
教室- 縞田みや ...自由詩5*08-1-19
トゥデイ- ねことら自由詩808-1-18
冬の太陽とS嬢- ヨルノテ ...自由詩308-1-18

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152