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遠く、鳥が鳴いている
意識は一歩一歩夜に近づいていく
遠く、母が鳴いている
風に揺られて木の葉が騒いでいる
耳の奥の会話が言葉を奪っていく
私がベッドの上で窓の外を見ていると
母の顔をした ....
マーガレットジャムがテーブルを流れていく
ブラックコーヒー、そしてパンと銀色のサジが
流されていく
マーガレットジャムが
テーブルを染めていく
街並みは夕陽の匂いで溢れていた
日の出と ....
回っている。
ロングスカートをはいた女が
スカートの傘の中央でバランスを取りながら。目を閉じて。
右手は垂直に天井に。左手を横にゆるやかに伸ばし、回転する。
長い間、ただ一心に回り続ける。
....
終焉は終焉だった
終日、涙が流れた
泣いたカラスが電線で踊った
嘘は虚言で戯言で
教室の窓ガラスの向こうに
虚構の街が見渡せる
白線、延々と流れていく
スピードは規制していく
青信号、 ....
およそ人の来ない舗道に倒れてから、ずっと静寂に身を預けていた。手や足は動き方を忘れてしまったようだ。
このまま寝てしまおう。駅まで20分。終電にはもう間に合わない。歩く気力も無い。
音楽は流れては ....
街燈の点滅に散った幻想
あれは流れ星で
僕の夢を吸い取って消えた
草花が揺れている線路に
裸足で倒れこんだ少女が
揺れる熱と交じり合って
溶けてしまったような夢
サンダル
水辺 ....
だから君は裂けた無花果の散乱した道を
歩いていった
もう少しで笑ってくれるのだろうか
それとも僕に気づかずに去っていくのだろうか
(いつも見ないふりをして)
だから僕は君を見ないふりをし ....
夜の底に潜む
白く荒い呼吸の流れ
予想外の眩暈と共に
私は落ちていきます
停滞したまま動けない意識と
静けさの砂嵐の中で
乱れている小片の明り
それは現実でなく事実です
私は落ちて ....
「冬の終わり」
空から一滴の涙が流れる時
貴方は一本の露草を摘み取って優しく微笑んだ
水溜りに映った自分の姿に?
違う 貴方が愛でているのは
命を落とした亡骸だ
蒼白い花弁から一滴の血 ....
水道の蛇口を軽く捻ると
中から水がポタポタ流れ出てくる
「それは涙だ」
と誰かが呟いた
言われなくても分かっている
これは涙だ
それは音を立てて溜まっていく
洗面器の上の鏡に男が映っ ....
澄み切った夜の
雪山の上を 峻坂を
流れていく ぼんやりと 光と
見上げた空に
張るような新雪の斜面を
僅かな反射が一瞬を煌き 銀色の月が白い地上を
流れていくのを見ていた とても広い ....
静かな
白い波打ち際の日
僕の息が風
少年は貝殻を探す
波と
鼓動が聞こえる
入道雲
笑いかけた日が
空を駆け抜ける
茜色の落ち葉を
歩道に叩きつけた日も
僕の息は枯葉を ....
階段を駆け上がる
少年の姿
朝の陽が
ビルに白い息を掛ける
いつもより薄い青空は
いつもより
高いところにある
透明の空間に残響する
鉄の階段を駆け上がる
少年の色
僕の影 ....
【硝子の川】
川の水の結晶
鋭角の紋様を形作り
白く切る
葉が流れる
白い血潮の上
銀色の岩が
透明すぎる心を
切り裂いている
きっと夜には 涙も流れる
流星の軌跡に ....
この夜には日溜まりがまだ残っていて
所々に家の明かりがつき始めていた
それなのにこの灰色の町では
何処を探しても星空は見えない
電車の窓から
あの人の家を探している
もし貴方が笑っ ....
記憶は左から右へ過ぎ去り
流れる雨に歪んだ街並みは
僕の黒い顔を窓に映している
暗い路地にぼやけた蛍光灯は
6等星にすらなれなかった
歩道を照らす銀色の光達
僕達は何処へ行くんだろ ....
黒く闇に染まる硝子窓よ
僕の声を知らないか
風に押されゴトゴト音をたてる
個室の扉
僕の声を知らないか
あの娘の写真
外は風が呻いている
風よ 僕の声を知らないか
風よ
....
真夏の一本道は何処までも続く
と思っていたのに気づくと僕は
廃墟の街で佇んでいた
強烈な西日を受けながら
僕は少年の影を追いかける
街が暖かく流れていき
ランドセルを地面に置い ....
風、吹き
障子が揺れた時
襖から、祖母が顔を出した
時は既に遅く
襖から、祖母が顔を出した
葬儀の前夜
その白い布の下から
祖母が顔を出した
少年が泣いた 時は既に遅く
祖母が死 ....
石瀬琳々さんの結城 森士さんおすすめリスト
(19)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
喪失の森
-
結城 森 ...
自由詩
2
08-7-22
ジャムの味
-
結城 森 ...
自由詩
1
08-5-3
さよならメリーゴーランド
-
結城 森 ...
自由詩
4
08-4-20
高校Sick
-
結城 森 ...
自由詩
1*
07-10-8
路上を這う
-
結城 森 ...
自由詩
1*
07-10-7
緑色をした喪失
-
結城 森 ...
未詩・独白
3*
07-8-28
無感情の花たち
-
結城 森 ...
未詩・独白
2*
07-7-12
夜の自画像
-
結城 森 ...
自由詩
2*
07-6-28
冬の終わり/頃日
-
結城 森 ...
未詩・独白
7*
07-4-15
洗面所の出来事
-
結城 森 ...
自由詩
10*
07-1-12
雪上の滑車
-
結城 森 ...
自由詩
3*
07-1-7
風が記憶
-
結城 森 ...
自由詩
10*
06-11-19
階段の滲む朝
-
結城 森 ...
自由詩
5*
06-11-12
冷たく優しい水と
-
結城 森 ...
自由詩
4*
06-11-3
電車の窓から
-
結城 森 ...
自由詩
1*
06-10-6
車窓に雨、(お題)
-
結城 森 ...
自由詩
4*
06-8-10
風の吹く夜
-
結城 森 ...
自由詩
3*
06-8-3
夕焼けの街
-
結城 森 ...
自由詩
6*
06-8-2
鶏頭の花
-
結城 森 ...
自由詩
8*
06-7-21
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