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素潜りで
{ルビ鮑=あわび}を密漁する


丹後半島の
夜明け


海で生まれた太陽と
山に入る月の夢、
肩がこる


髭の男が少年や
座礁した五月


白身のま ....
{引用=註)まず、めちゃめちゃ長いと思うので時間がない人は、時間があるときに読んでいただけるとうれしいです、そして、長くてごめんなさい、拝}








   一


おれ ....
東京、
その日もひとりで
幡ヶ谷の太陽と
馬鹿みたいに重い、
心細さを背負って
唇を噛んでた


夏の
だれるような湿度と
車の排気ガスと
肌に纏わりつく
人間、の ....
鳥篭を落とす
田圃、鳥のいない
鳥篭だらけの田圃


渇いた積み藁に火を放ち
積み藁に火を放ち、
冬が勃起する


ふくよかな夕焼け覆う、
冬がゆっくりと
深く揺れ
 ....
きみをひらくと
なかから ちいさなきみが
ぽろぽろと はだかのままで
たくさんの 砂金のようにこぼれて
たくさんのきみは 少しはずかしそうに
ひざをかかえてる

 ....
羽根のはえた指で
不透明のやわらかい
やわらかい虚無を撫でながら
ゴウゴウと吹きあげる
おおきな風を
待ってる


やあ、とか
ほう、とかって
羽根のはえた指で
お前 ....
庭に落ちた夕焼け、それだけじゃ
君を好きになる理由にはならないけれど
よく挨拶を交わす新聞配達夫がいつもよりも少し急いで
豆腐屋のラッパがいつもよりも何だか妙に心地良い
ご無沙汰だった静寂を内 ....
ぼくは全部
全部君に
あげたいけれど
あげられない

幼稚園のころ
先生がくれた色紙や
小学生のときにもらった
表彰状や

中学のころ
描いた人権ポスターや
十七歳の思い出も
 ....
美しい球体の庭で
手に入れよう。

すばらしい細工の杯で
酒を飲み交わそう。

そして今、
胸を焦がして
熱狂と神聖に甘えよう。

理由は散乱していても
誰にも言わない。

 ....
猫と、小石が呟く。
「さあ、もっと大きな歌が、めくられた黄昏にやってくるぞ。飛行機雲、ふたつの空と、一番星の、やけくそみたいな、くろい青、うすい青、あッちからこっち、鳶を、雲雀を、山にその烙印を ....
ガラスに溺れている
他愛のない光の粒
漫画のような宇宙と
十月に揺れる何かを
五線譜のお皿に
のせたまま

すべての嘘が
優しくほほえんで
窓辺に腰をおろして
待っている

海 ....
壊れた自転車が
冷たい雨に打たれて
泣いている

さっきから
何を君は耳打ちして
探しているのだろう

切れたブレーキワイヤーが
大地に触手を伸ばす
生き物みたい

五分後には ....
星をみるんだ

この街の真ん中で
分厚い手紙を齧りながら
発泡酒で侘しく
それも公園、
結構サムイもんだ
どこかの朝焼けまで
ずっと続いてる電柱に
ひっかかった安穏
夜の天井は低い ....
緑色の空に紫の斑が浮かんだ桃色の虹が架かっている。
家の外は銀色の雨が降っている。
まずはじめに、それらはどこまでも繰り返される。
黄色の岩間を縫うような赤い川 ――― 。

水は下へ下へと ....
許さないで下さい
机の上に転がる
果実に写った柔らかさを
ひかりの落ちる
ひかりの中で

願わないで下さい
薄く濡れたままの便箋や
握りやすい万年筆に
触れようとする
その小さな手 ....
石瀬琳々さんのはらだまさるさんおすすめリスト(15)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
密漁- はらだま ...自由詩29*07-5-21
ひっくりかえすひみつ- はらだま ...未詩・独白16*07-4-6
三十二行- はらだま ...自由詩30*07-3-16
鳥葬- はらだま ...自由詩12*07-3-3
きみをひらく- はらだま ...自由詩30*07-2-28
- はらだま ...自由詩15*07-2-23
○○○- はらだま ...自由詩6*06-12-28
全部君に- はらだま ...未詩・独白7*06-11-30
Garden_of_earthly_delights- はらだま ...未詩・独白3*06-11-30
kagayaki- はらだま ...未詩・独白3*06-11-15
十月、ダンス- はらだま ...自由詩11*06-11-8
ごみの日- はらだま ...自由詩7*06-11-8
星を- はらだま ...自由詩6*06-11-6
赤い川- はらだま ...自由詩3*06-11-3
ひかりの落ちるひかりの中で- はらだま ...自由詩13*06-11-1

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