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どんなに小さな波紋でも

今ひとときを願う夜

果て散る枯葉に焦がれている

ゆらゆら月の真ん中に

小石をひとつ投げてみた
ラジオノイズ

三秒先の暗闇から

明日の天気を届ければ

雲を脱ぎ捨ててしまう

その少女、青いシャドウ、巨大な蛾のような

指先に灯る重力が

心をそっと撫でてゆく

 ....
ずっと

深い底の ほんの少し上

ふたり歩いていく ひしめく無音の群に押されながら

姿を失ったわたしと

透き通るからだに 誰かの貝殻を包み込んだ ちいさな海の仔 と

ふたり ....
工場街の外れにある袋小路

ボロボロになった雑誌を小脇に置いて

今は誰にも咎められない

踊る石筆

アスファルトは真綿のように

こぼれ落ちる問いを吸い込んでいった

ドラ ....
バター色が並んでた

垂れ下がったぼんぼりの

次また十歩 遠ざかる

逃がさぬように目で追った

こおろぎの鳴く林道に

仄かに燈るわたあめを

父の背に揺られ啄ばんだ

 ....
夏野雨さんの相馬四弦さんおすすめリスト(5)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
水月- 相馬四弦自由詩2*10-9-28
熱圏- 相馬四弦自由詩3*10-8-31
マリンスノウ- 相馬四弦自由詩3*10-8-2
石筆- 相馬四弦自由詩2*10-8-2
宵宮- 相馬四弦自由詩2*08-8-25

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