すべてのおすすめ
十年、こもった
もう良いかと思った十一年目の春
伸びた髪の毛が邪魔だった

二十年、こもった
意を決した二十一年目の夏
世界の熱量に敵わない気がした

三十年、たった
重い腰をあげた ....
橋の袂から川に沿って伸びる灯り
向こうは賑やかだね、と言う
川は此方から彼方へ
花火の焼けた火薬の匂い
炎に揺れる小な提灯あかり
再び鳴き始めた虫

るりり、るりり、るりり、

ばあ ....
僕は魚
水の中にいる
やわらかな魚
あまり泳ぎはしない

僕は魚
ぷかぷか浮かぶ
気楽な魚
水底までは潜れない

僕は魚
いつまでも魚
隅々までも魚
止める事は出来ない

 ....
赤ちゃんの握りこぶしには
沢山の希望が詰まっていて
それを逃がさない様に必死に掴んでいる

あのね、僕はそう思うんだ
僕らは生まれてきて
自分で生きる事を選んだんだよ
だから自分で死ぬ事 ....
どこかのどかな
こうえんのこえ
ひだまりいどばた
おくさまかいぎ
きのうのだんなの
いびきのはなし
わたしはわたしで
あいづちとんたん
あらやだびっくり
いそがなきゃ
たいむせえる ....
空というものに
きっと知らない世界があると
雲の大きな
さかさまの地面をけって
落ちてきた
僕が笑っているので
なんだか
ほんとうに
なんだか
スぅっと遠くに
泳いでいくクジラにな ....
雨ふりさわさわ風の音
赤青黄色の傘揺れて
薄らぼんやりちぎり絵の
様な世界に変わります

から風びうびう冬の音
しぽしぽカポカポストオブに
魔法のヤカンがふき出して
あたしを夢へと誘い ....
{画像=081104140619.jpg}

前向き
おやすみ
夢のなか

今夜ね
いっぱい
キスしよう

甘いね
ケーキの
クリームです

なんだか
心に
水道水
 ....
電車
電話
メール
ネット
行く先
繋がる。
思い出をコーヒーにとかしながら
ゆっくり飲もう
暖かな毎日を思い出しながら
角砂糖みたいにじわりと溶け出すのを
軽く掻き交ぜながら変わっていく味を
楽しみながらゆっくりと
味わいながらゆっ ....
太陽

焼き畑の煙りに燻された銀の空
風の音が広がる胸
不意に繋がる記憶

雨雲

キラキラと眩しい朝露と指先の冷たさ
静かに閉じる瞼
雨音に溶け出した糸

夏の残り

線 ....
今この瞬間
このタイミングで
あの日
じいちゃんは何を思って居たのだろう
確かまだ
南の島で
息を潜めていたのでは
無かったろうか
いや
野戦病院
だったろうか
それとも
帰国 ....
汗をかく
したしたと汗をかき
発熱しそうな体が平熱であろうとする

腹が減る
汗をかくために必要な
熱量を摂取せんがためにただ腹が減る

眠くなる
汗をかき腹を満たし
体に不要な熱 ....
お気に入りの帽子をかぶって
雨傘をくるりと回して
鼻歌まじりにこっそりおどる
そう今日は雨だもの
いつもより少し早起きをして
いつもと逆さまのバスに乗って

右足に水が入ってきたけど
 ....
とんぼの様にぐるりと回る目ん球で
時計の針のような時間をぐるぐると眺めた
少しずつずれはじめた周りと僕はしかし
真っ直ぐな重力で決して切り離される事無く
ただ回り続けた
ただ回り続けそうして ....
僕らを乗せたバスは空を飛んでいく
さまよいながら
それでもなお
高く
低く

僕らのバスには運転手がいない
僕らがはしゃげば高く
僕らが眠れば低く
波音を奏でる
そうして時折、思い ....
雨の匂いに誘われて
夏の雨傘心地よく
浴衣の裾に滲む柄
季節に遅れた紫陽花の
色鮮やかに溢れ出し
マダムヤーンは綺麗な人で
いつも小さな
花柄のブラウスを着ていた
ほんのり香る花の香水をして
静かに笑う人だった

ある日マダムヤーンのもとに
小さな蝶々がやってきた
蝶々は羽根を休め ....
その喫茶店には
時計の音がいつも聞こえていた
チクタクという音とは逆に
時代から取り残された様な
ぼやけたオレンジの明かりの店だった

その喫茶店のテーブルには
温泉の記事の切り抜きが
 ....
( 鳥の泣き出す頃 )



その一
「明けない朝」

フィヨルドに掴まった
ここには朝日しか差さない
毎朝希望と共に
絶望を運び込む優しい光


その二
「いつか明ける頃 ....
がたぴし
がたぴし
風の音
夜の
月夜の
風の音

ぴゅうり
ぴゅうりり
隙間風
閉じた
木枠の
隙間風

チャポン
チャポチャン
水の音
積もった
食器に
水の ....
すべてにけりをつけて
ゆっくり回りだす世界に
打寄せる思い出
消えるわけじゃない
最後にゆっくり
涙をこらえて踊る
涙色の照明に照らされ
「またね」
言葉に隠された
「さようなら」
 ....
夏野雨さんのプル式さんおすすめリスト(22)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
WC- プル式自由詩5*10-7-19
盆送り- プル式自由詩8*09-8-24
「魚」- プル式自由詩309-7-14
力のかぎりを振り絞って生きている事を知る- プル式自由詩7*09-4-10
ひだまりこうえん- プル式自由詩3*09-4-9
空とクジラの事- プル式自由詩3*09-1-25
冬虫唱歌- プル式自由詩309-1-22
三節短六連端- プル式自由詩2*08-11-4
点と線- プル式携帯写真+ ...4*08-10-31
カフェユリテラス- プル式自由詩7*08-10-6
夏と僕とキラキラ。- プル式自由詩6*08-9-17
じいちゃんへ。- プル式自由詩6*08-9-9
汗をかき働く日- プル式自由詩4*08-9-1
だって今日は雨だもの- プル式自由詩3*08-8-25
それが生きると言う事の。- プル式自由詩4*08-8-11
月夜にバス停でメール- プル式自由詩3*08-7-14
夏の雨- プル式自由詩5*08-7-13
マダムヤーン- プル式自由詩8*08-7-11
喫茶店- プル式自由詩4*08-6-28
夜明け前の青い空- プル式自由詩7*08-3-17
崩壊- プル式自由詩6*08-2-14
ラストダンス- プル式自由詩10*07-10-16

Home
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する