秋深く 山を染めにし {ルビ紅葉=もみじば}に 涙も忘れ 想ひくれなゐ

今日限り 失うものと 思ほえば 愛しくもある もみじの散るも
夕焼けに 流れた涙 過去に落ち 微笑みながら 消えてゆく

空寒く 想いをのせた 流れ星 君の心へ 落ちてはくれない?

交差点 すれちがうのは 甘い風 恋の迷い路 どこまで続く

淋しさ ....
おれは見たい、
赤錆びた鉄塔の頂きに
鳥のように爪先立って
人影のなくなった都市を見たい
きみとだ


おれは見たい、
太陽のとなりに炸裂するもうひとつの太陽の誕生を
塵からつくられ ....
何にも見えない黒い空も
何にもないわけじゃなくて
ただ見えないだけで
たくさんの星
あの夜空
どこからかきっとここも
あの夜空などと呼ばれている
悲しみは忘れた頃にやってくる

悲しみの上にも三年

悲しみ盆に返らず

千里の道も悲しみから

咽喉元過ぎれば悲しみ忘れる

悲しみの悲しみによる悲しみのための悲しみ

 ....
赤い衣服から
す と 引き抜いた 
ほつれ糸

クルルルル
弄んで・まわして・弄んで 
クルルルル
赤らんだ指の模様 切ながって
更に赤らんで・赤らんで・堪らないため
 ....
・夏休み だけど気持ちは ホ短調
・葉の先に 色を落として 夏去りぬ
・星色に 輝く空を 見る日まで
・憧れて 流す涙の 速さかな
・白百合の 真珠連ぬる 丘に立ち
自分の名前がついてるとも知らず
いわしは
雲を見ていた

自分の名前すら知らないままに
その赤く染まるのを
何かを伝えるために生まれた
それが 私

けれど何を伝えるのか
けれど誰に伝えるのか
忘れてしまった 時の中に
それも 私

たぶん言葉ではうまく言えないだろう
たぶん涙がでてしまう ....
きれいな
“まる”を
描ける人は
幸せです
憧れは
いつまでも
追い続けていたいから
完全な憧れなど
持たないんだ
最後のしずくが降りおちて
世界のざわめき いまおわる
迎えるものは光だけ
あついくもが はれるだけ
 すべての命がまち望む

切り開かれた雲をぬけ
ぬくもり伝えにやってくる
それできる ....
まず言っておかなきゃならない
これを読んでるあなたは
(あなたが誰であれ)
この雑文における「あなた」ではない
あなたと「あなた」は別人である
筆者と「私」も別人である
まずあなたにこれだ ....
・証拠は 残さないように 旅に出よう この灰色の 街を{ルビ逃=のが}れて
・トラツグミ 泣きつる方を ながむれば 山吹色の 花ぞあふるる
・セピア色 ただわけもなく にじんでく まだ途切れない  ....
いまはただ
雨が降り
石にしみるまま
あけないおくで翳のかたちを追っている
ひがしの空だけが
ゆるやかに
くちびるをひらき
すきまから虹彩をのぞむ
わたしは
まるい眠りを
かきわけ ....
土曜日の夜
賑わうレストランの
窓越しに一本のポプラが
誰にも気づかれず 
静かなものごしで
あるべき場所に立っている

時折吹く夜風に
大きい緑の葉を揺らしながら
今迄にどれほどの ....
もし
私が死んでも
悲しんだりなぞしないで下さい
むしろそれは
私にとって幸せなことだったのだと
喜んで下さい
私の死はとても
小さなことです
今このときに
死んでしまっている人は
 ....
年老いた画家は絵の中の少女に羽を描いた
羽を得た少女は絵の中の空を楽しそうに飛び回った

画家は少女にもっと立派な羽をつけたくて描き直そうとしたが
羽をとられてしまった少女はうつむいている ....
ここまでの6章で、私は、ネット詩批評の周辺にある5つのもの―――交流・感想・紹介・添削・観賞について書いてきた。これら5つ以外に「解釈」「註釈」などがネット詩批評の周辺にあるが、私は「解釈」を重視して .... 観賞とは、何かを味わうことだ。基本的には、誰だってできる。教わらないでもできる。しかし、味わえる内容やレベルは、知識に大きく左右される。だからこそ「味わい方」を教える/教わるということがありうる。
 ....
夢の中で
年老いた象が悲しそうな顔をしていた
どうしたのか、と聞くと
故郷のアフリカに帰りたいのだと言う

草原で捕獲され
動物園に運ばれてからの調教師との親交や
子供を出産したこと ....
なんてタイトルをつけると怒るだろうか、「我が同志たるトラブルメーカー」というのは、ずばり、山田せばすちゃん(敬称略)のことだ。技術論的批評(もしくは「添削」)の腕前に関しては、彼の右に出るものは少ない .... 私は無類の本好きだが、これまで著者にファンレターを出したのは、2度だけだ。1度目は小学生のときアストリッド・リンドグレーンに。2度目は、高校生のとき栗本薫に。で、実を言えばナイショの3度目があって、そ .... 告白すれば、私は詩人同士の交流に限らず交流とゆーヤツが極端に苦手だ。自分の詩に感想をもらっても、どうレスしたらいいかわかんないし、私生活について質問されたり私生活について語られたりしても、あまり興味が .... この一連の文章は、タイトルから推測できるように原口くんの「まず、ないものねだりをしないこと」を受けた文章ではあるけれど、別に反論というわけではない。原口くんが、技術論重視の批評者を真っ向から批判してい ....  彼は 全身を 金糸で縁取ったような人でした 
 スーツを着て 遠くから 歩いてくると 白檀の香りがするような人でした
 髪は 肩まであって お家では 私が三つ編みにしてあげていました 
 イン ....
ようかんが街をつつんで
今日も夜がやってきました

駅からの帰り道なんですが
星々は百円ショップのようにチープにまたたいて
さしずめ月は壊れたひょうたんってとこですか

秋の虫がいい ....
1.
顔を洗って髭を剃ると
私の顔は鏡の中にあった

洗面所の窓
その外にはいつも外があって
夜がまだ薄っすらと残っている

貞淑なやす子は朝食の後片付けをしている
今までの毎朝 ....
二十数年前
大量の醤油を飲んで自らの命を絶った科学者がいる
それが私の父だ
いったいどれくらいの醤油を飲んだのか
警官が説明しようとすると
母はそれを遮り
私の手を引いて長い廊下を歩き ....
【透明人間の憂鬱】

透明人間の悩みは
最近、髪の毛が薄くなってきたこと
これでも若いころは
リーゼント、ヨロシクきめて
ハマのあたりでバリバリに透明だったぜ、ってなもんで
今ではバ ....
こしごえさんのおすすめリスト(4201)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
もみじ- 春日野佐 ...短歌303-12-4
夕暮れ夜空- 春日野佐 ...短歌303-12-2
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いちじくの、空- 山内緋呂 ...自由詩603-7-26
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