木々の若葉は風に揺れながら
五月の歌をうたい
雲は羊たちのように
西から東に駆けていく
ぼくはクスノキのブランコに揺られ
港に浮かぶ洋紅色の貨物船を眺めていた
きみはマーガレッ ....
死と生の境域、
ぎりぎりと生きる頃
意味するゼロ地点に至り
〉自己と自らの肉体存在〈
大いなる齟齬と化す
うじゃうじゃ沸いて来ますな
あの顔この顔こんな ....
一面、純白を背景に
現れる森影深く揺れ動き
音の粒子降り注ぐ
切り裂く今この時を
光り輝きながら凍り付き
凍り付きながら光り輝き
流線形に生動し伸び広がる
思惟のヒビキ ....
もしも私に星の欠片をくれるなら
ピチピチ パチパチ
美味しいソーダ水を差し上げましょう
もしも私に紅い花束をくれるなら
シャラリ サンサン
揺れる{ルビ簪=かんざし}を差し上げましょう ....
意味を忌みimitation
忌々しい今のimagination
今際の際まで
極まるまで
燦くまで
きらきらの泡のペプシコーラみたいな週末が、ぼくの身の上にまきちらされていた。映画館のアルバイトは忙しくて、深夜に帰宅したアパートでは雨漏り騒動があったし、スマホは調子が悪くてなんだか通知がうまく届かな ....
その眼差しは何?
繰り返される魂
奥深い古都で
浮かび来る
繰り返される魂の 眼差し
胸奥の庭では狂女の舞い踊り 、
奥深い古都にて
顔を抱え肉体携え 人の行く人の生く
ボクが今年の元旦に死んだ
数週間前から食欲がなくなっていた
それでもワイフとの散歩には行きたがった
隣の犬にワイフが一目惚れしてから
勤めで多忙な飼い主にかわって
毎日ワイフと散歩していた
....
春には桜を見て
夏にはアイスをかじり
秋には紅葉を見て
冬はこたつで丸くなる
その間、その間
暫時体は痛い
それだけ?
それだけ
猫生ここに尽きる
信がない真がない義がない勇気がない愛がない
代わりに
せこいこすい汚い小賢しい
あるのは
うらみつらみねたみそねみ
滅びるのに十分案件です
私は通路、媒介する物
表し在るのは
只ひたすら
鎮まり明るむ意識に
到来する物
郊外にあるダイソーで
紙で作った三角帽子を買った
すでにアマゾンでは
大きな音のするクラッカーや、
笑いを誘う白鳥パンツとか
ザビエルのかつらも買ってある
――今日は息子の誕生日――
....
読点でできた蛙
なのか
蛙でできた読点なのか
文章のなかで
勝手に
あっちこっち
跳び廻る
読点でできたお酒
ヨッパになればなるほ ....
私という存在は
銀河の端に灯る刹那の光なのです
それ以上でもなく
それ以下でもない
巡る季節に酔いながら
下手な歌をうたいます
誰かに届くように
誰かに問い続けるように
私 ....
草履の釘
閉ざされた要
時の変化になぞらえた人々
私の受け入れ方と
相反する一つの初夢
水色の扉 白い雫
高等の先入観は内向的
語る仕草は綿飴の内側
白くなくても白い天使
呼ばれ ....
自分だけの幸せ
諦め
誰かへ他者達へ
自らを捧げる
幸福の法則 、
そうしてわたしは再生する
真の私となり新生する
、
魂に孕まれる永遠の ....
未来はマロンチック
ジョージは山に登る
あやふやな雪の上を
噛み締めながら
死んだ心のジョージは
まだ嶺を歩いており
隠し続けている
黄色い空は眩しい
まぶしい
ラポール ....
死に方について考える
病院にいて面会もようせず
天井を見つめたまま死ぬ
どんな気持ちなんだろうと
怨念がおんねん
皆、あたりまえに
そういう死に方をしている
死ぬときは
畳の上で死 ....
発狂した海原を
優しく撫でる指先に
柔らか呪いの
息づく感触、
白装束の何者か微笑み
〉*あんさはキーウへ行っただよ〈
青空に舞い散る
桜花の美しき
日本の地で
発 ....
亡き両親や兄弟の名を呼んでは
途方にくれる
あなたの心の中では
彼らは今も生き続けていて
鳥や草木、岩、風、雲
家よりも山にいる方が好きだった
鳥のさえずりや川のせせらぎを
心が求め ....
無数の人たち
散らばる波打ち際、
それぞれがそれぞれ
起立し虚空睨みながら
青い天空、目指して居る
流れ落ちる滝の
滾り燃え立ち在る処、
垂直に浮かび上 ....
瞳に光帯びた貴女が現れ
意識の壁に穴が開く
降り続ける雨に濡れ
迎えに来た母親を忘却し
走り廻る走り廻る
ずぶ濡れでへっちゃらで
胸の奥に鉛の重り抱え
死にかけながら
活きいき ....
風に吹かれて
彷徨う路は
振り返ると既に消えている
星々を眺めていても
狂った軌道を示しているだけで
お似合いの月と鏡はひそかに話し
ぼくを騙そうとしていた
時計の針は止まり
星の降る ....
目標を持つとき
人の目は輝いてくる
目標を持つと
人生が意義あるものに見えてくる
若い人たちにも
年寄りたちにも
目標が大事である
目標のない人生は
退屈な人生である
「今年の目標」 ....
テーブルの上で
蜜柑が燃えている
そのふところにたたえた水を少しずつ手放しながら
冷たく燃えている
つやつやとした
ともしび
坊やが食べこぼした
アルファベットびすけっとのかけらたち ....
暗い夜の森の中
オレンジ色の光が窓から漏れている
そこはカフェだった
老女が注文を取りにくると
ぼくは珈琲とザッハトルテを頼んだ
しばらくすると老女はウイスキーのロックを持って来た
....
詩を恥ずかしいと見る向きがある
リア充には
リア王ならそうは言わんだろうが
まぁいいだろう
僕には詩しかなかった
こんなに恥ずかしい人生になった以上
変態といってなんだというの ....
樹齢300年を超える美しい欅の一枚板を手に入れた
奥行70cm 幅120cm 暑さ3cmの文机にしようと決めた
木工職人に仕立てて貰い
砥の粉を塗り込め1000番のサンドペーパーで磨き
....
ふわり
ふんわり
ふっと
永遠のあけ
(うっすら貴女の鼻筋浮かび)
肉の滅び 面前に 、
肉身老いて更に若返りゆく魂を
肉の滅びに残り生き続ける物を
ふわりふんわり ....
あの子の声が
いかりみたいに心に刺さって
ゆらゆら
くらげみたいに流されて
泣きっ面に満月
私の脚はどこに
輝けたらと星を見上げ
心が波間に冷やされていく
悪く言ってやったわ
あ ....
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