ポジティブなめりはりつけを受け入れてPCとともに再起動する  鳥の声もなく

 ほおづきの花だけ白く小さく

 風もなく 空に色はなく

 ひたすら降りこめる小さな庭に

 女である事も、忘れて居る
 七回忌を過ぎた夜
 寝入る微睡に
 だれかの 手が触れてきて
 髪を撫でるのです

 幼い頃 してもらった様な
 手のひらの温もりは貴女なのだ 
 と 気付き

 うっすら 消 ....
濃密に暗まる碧天に
久保田くんの顔、
巨大に貼り付き
びっくりする僕に
久保田くんから
十年ぶりに
電話掛かって来て、

オマエの顔 空に貼り付いてるぞ!

と叫んだら、

だ ....
百年残る普遍性……
三日前の投稿も
覚えていない
鮮度が命
刺身か

新しくなくても
いいと思うんです
井戸があったら
言っても詮無い
事だったが

一番は
一番責任が重い
 ....
今朝出したゴミがそのまま残って
「燃えないゴミは水曜日です」と張り紙がしてあった
水曜日の朝も残ったまま
「今日は水曜日です」

仕方なく持ち帰り部屋の隅に置きっぱなしにしていたら
いつの ....
なにかがあるんだよ
人の内には
何かが、
瞑目して
意識の視界に
次々浮かび来る
顔や色彩や木々やら
観入り感じて居るとそう想わざるを得ない

死に絶えない、
ナニカ が

  ....
 石灯籠に赤椿
 民家の門前、紐で繋がれ
 うずくまる
 白黒猫は どこか
 浮世絵見る様な

 冬日和
 濃いグリーンの目を細め
 通りゆく人
 ながめて過ごす
 今朝は見ら ....
わたしは耐える、

この肉身の苦を

平然と平静に
ヤバいじゃんとか

想いながらも飄々と。

  *

魔と、魔の
 間で
均衡保ち

呪われ祝福された

わたしを ....
アスファルト冷え 
一月の雨降りひたすら

相合い傘の恋人達
歩む眼の光揺れ

時を燃やし時の溶け

 垂直に雪崩れ落ちる
   神霊達の光滴
 妖艶の群れ 浴びる瞬間、

意 ....
ぼくの礼服はスリーピース
着ている人は見ることもない
{ルビ誂=あつ}えてから40年の時を過ぎ
いまもジャストフィットする
鏡に{ルビ映=うつ}るぼくは少し若く見えた

火葬場の職員が骨の ....
枝々絡ませ絡み合う
裸木の群れ無数無数
暗闇に映え出ては
白銀の異様、
照り輝く


視界に川の水流れ
流麗に透きとほり
ターコイズブルー
その深み溜まりへ
異様の形為す溜まりへ ....
コトコトと
ゴボウと牛肉の甘煮を作る
グラスを傾けながら
美味くなれよと
酒気帯び呪文
冬の朝なのに
ぼくはアイス珈琲を2杯飲む
夜明け前に紡いだ夢を反復し
物語を繋ぎあわせてみる
これがぼくの日課なんだ
ノイジーに色付き
子供たち帰って来る
小さな校舎に向かい
一人、二人、三人
石畳みを踏み歩み進み
女の子 男の子 女の子
黒いタイツ半ズボン黄色い帽子
足取り確かに形姿くっきりと
皆ん ....
 ツクツク 
 ツクツク
 ピーヨ ピーヨ

 それが貴女の
 独り言 だったのかもしれない
 と、今になれば思うのです

 病院から外泊すると
 東の窓際で
 黙って 鳥かご ....
陽の光がまたたくせわしない時
誰もがどこかに向かって急いでいるが
なぜ急いでいるのか
その本質の答にたどりつく者はなく
ただそうであるからという
日常のために急いでいる
気の重くなるような ....
 畔のみちを濡れながら
 駈けて行く少年が
 不意に 透明になってしまった

 もう同じ姿では帰ってくるまい

 寂しさが静かに
 胸を浸してゆく時がある
 貴方と再び相逢う日のない事 ....
風、そして風の鼓動
空の欠片を集めると
それはいつも爪に似ていた
窓だけが知っているわたしの形
初雪が観測された朝
静かに紙で指を切って
独り言のように
痛いと思った


 ....
悲しみのピエタ

貴女はぼくをそっと抱きしめ
紅い涙を流してくれた
ぼくは復活することはないけれど
貴女に{ルビ抱=いだ}かれ
子守歌を口ずさんでくれた

嗚呼…

{ルビ悲母=ひ ....
 デパートで 
 初めて父に買って貰った
 Paul Smithの長財布

 嬉しくて愛用し早、十年以上になる
 人前で出すのも恥じる
 レザーの色褪せ

 子供の頃 離婚した父と ....
青き狼は
白き雌鹿をともない

旅は千里を越えた
野を駆け 河を渡り
此処までやって来た

壁を打ち破り
数多の屍を乗り越え
果てない天地を追い求め
日々の至福を味わった

遥 ....
 
 柔らかに
 湖沼の堤に
 すいこまれていく
 霧雨は

 昼と夜の
 境に降りつつ
 水沫も作らず消えて行く時、

 涙もなく
 恋見送りし むくい
 心は 空なるものに ....
 吹き過ぎる
 北風 に歓声ヒビキ
 鳶一羽、ゆうゆう見下ろす
 小さな翼 
 破れそうなゲイラカイト

 
芸能人と一般人だと
だいぶメンタリティ違うだろう

だってステージ下で
ピギーッて鳴くんだぜ

いえ、ピギーッとは鳴かないかと
しかし傲慢にもなる

だから芸人であるまえに
人間で ....
真夏の虹になったきみを追いかけて
どれだけの夜を過ごしただろう
失われた時は戻らずに
風に揺れる木立をサクリと歩いている

こんなに想っているのに
こんなに感じているのに
空に飛んでいっ ....
深海に眠る英霊たちよ
君たちの骨を拾う者はいない

ぼくに出来ることは
ただ歌い 
祈るだけ…

君たちの血肉で
ぼくは此処にいる

心やすらかに眠り給え
酔い酔いて
はるばる来たり
漂泊の
独り旅ゆく
冬の路

背にかかる
粉雪払い
往きゆきて
弥生の夜を
垣間見る

漆黒の
夜空舞い散る
さくら花
{ルビ闇路=やみじ}の ....
自我の其処底に
確か横たわり広がり在る
皆が共有する普遍 への旅路、

我欲に溺れ孤独というバケモノに襲われ

それらなんとか乗り越え 今、a.Day.in.the.Life
声、ガ生み出す子
折り重なる光響に戯れ
密やかな現、紡ぐ
生まれ死に死に生まれ
聴こえるよ、声 お母さん


清流の溢れ来る
音声の光響の渦に
生まれ立ての子供たち
鮮烈な泣き声、 ....
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