すべてのおすすめ
私はいつも
世界と向き合うと
身構えてしまい
端から太刀打ちできないと
首をすぼめていたけれど
今の若い人達は
臆することなく
自分の生活の延長線上で
世界を捉えているのではないか
....
我々は
煮ても焼いても食えない隣人に
面した時に
どうするかを
問われているのだ
見てください
ブルース・リーの
敵を屠った後の表情
切なさ悲しさ
そんなことはできない
愛 ....
なにひとつ
楽しい思い出はなかった
食べることには困らなかった
勉強だってできた
恵まれていることなど解ってた
だけど、こころは?
こころは恐ろしいほどからっぽで
生きている気がしなかっ ....
悲しい声がする
悲しい、悲しいと
言っている
誰の声かと
あたりを見回しても
いるのはこの私だけ
ひょっとしたらと
胸に手を当ててみたら
心臓の鼓動が
悲しいと泣いていた
....
微かに潮の香りがした
ような気がして振り返ると
手を振りながら君がアトリエ坂を
駆け上がってくるところだった
打ち寄せる波のように真っ直ぐに
トビウオのような足取りで
変なあだ名で ....
君の中に奥深くずんと入った時の驚愕
あぁもう只々じんわり温かい生命の
抱擁の熱そのもの存るを直観した瞬間の
なんにも見えなくなる薄紅の揺らぎ
死の間際の記憶薄っすら拡がる刻の鼓動
このまま逝 ....
いつも正しくいられる人は
一人もいないなら
間違いそうな時
止めてくれる人が必要だ
友達
こんな言葉好きじゃないけど
友達を作ろう
いつも笑っていられる人は
一人もいないなら
....
手探りに歩いている
何かやわらかなものに触れたような気がして
それは母の乳房だった
まだ若い母は哀しそうに娘を抱いていた
山積みにされた古い写真の中でも
あの一枚は記憶に眠っている
....
うもれてしまって みたいな
水の中は暗くて 入れなくなるから
青褪めた月光そのものが
ぼくらの海の底になる
ただならぬ命が泳いでいる
やわらかく沈みながら
やさしく浮かびながら
空飛 ....
缶ビール片手に
火照った君と
まだ夏の匂いのする
宵の空気
今年もまた一緒に
思い出ひとつ増やす
提灯の灯りが照らす
うなじを見つめていると
不意に振り返る君
当たり前じゃな ....
夕刻、私の大切な床屋の店主が
営業を終えて鋏を研いでいる
今日は裏宿の常連が
髭を当てに来ただけだった
それでも夕陽の中
長年の日課として鋏を研ぐ
この夏最後の蝉が鳴き止み
....
日の暮れ早い
夕ご飯のテーブルに今夜は
旅先で買った青い陶器の深皿を
出してみる
そこへ絹ごし豆腐を半丁のせたら
白い孤島のようにみえて
潮風と打ち寄せる波が茫漠とひ ....
わかるわよ
先生も若いころそうだった
などと言われると
ぞわぞわしたというのだ
領土に引きずり込まれる
ような気がして
そうでしょう
こっちゃこーの人間関係
凡人は無執 ....
{引用= グラフ化される こころのなか
それは まるで心電図のよう
きのうであったものが 季節の符号に置き換えられてゆく
ひと、おしながされてゆく
ぼくはしあわせでした
遠い ....
いつまでも呼ぶ声に流れる涙
どこにでもいないけどどこかに必ずいるあなた
待っています 打ちつけた私の未来は 音が鳴る
気にもとめないで 日々を送れるようになり
ことりと失った夢は 失うため ....
どちらもこちらも仲良しごっこ
どんな詩にも
良いですねー
良いですねー
良いですねー
それは違うよ
ここは伝わらない
そんなことを言うヤツは
どこもかしこも出禁にされる
....
もっと上手に絵を描きたい
夏休みの宿題に取り組んだこと
頭の中で完成している絵日記が
所在不明で消えていく
次の日もまた次の日も
浮かんでくる影像を描写で ....
よく冷えた梨が好き
隣席のあなたがそう言ったから
出勤前に、この梨を剥く
指先を滴るまろやかな甘い汁
一切れつまみ食いしてる間に
時計の針が進んでしまう
あわてて梨 ....
自傷する人や死にたい人をネットで見かけると、たまに、無力感がぶわわわっと首筋を撫でる。「私も自傷した事が、死にたいと思った事がある。」と言ったところでどうだい、その人は私ではない。私にはない希望と絶 ....
ゼロの終わりが始まりを呼び
始まりの終わりにゼロに戻る
ずっとゼロをなぞっている
今生きてる
それも一度だけ
Y字路での選択を繰り返し
限りないそれを超えては
ゼロ地点に立たされる
....
樹々のささめき
秋のまなざし
土の殻を脱いで
風鈴と戯れる
あの風のよう
出奔し
残り香をたぐる
民族という幻想の
ゲル状の遺跡を渡る
無造作に繊細に
ごぜの指先の
せつなの逡巡 ....
まるで涙の川ね
ルイ、リバー
わたしの胸に、
水音がせせらぐ
白い河原と、
仄かなことばが残した
透明な軌跡
ひとり、
揺らめく水に姿を映し、
零した、
哀しみの、 ....
「逢う」と「会う」の違いが
分かりますか
「夢」と「現」の境目が
見えますか
埋火のような想いはどうやって消したら
よいのでしょうか
叶わぬ願いを此処に置いて行っては
い ....
精神疾患の理由の大半は
性の抑圧にあるとした
フロイト先生のお話は
やはり見るべきものがあると
僕思うわけです
子作りはしてますんで
とか言えちゃう
下町の小僧の雰囲気
の方が好ま ....
北国ではもうほとんど涼しい。秋の陽。こどもたちのみずあそび。さきっぽを踏んづけて、長い青いホースにはとても小さな小さな穴がいくつも開いていて、そこからとても細い細いやや霧状の水が勢いよく飛び出してきて ....
妹とふたり
霧雨のシンフォニーホール
舞台の上はふたり
セピア色の照明に浮かび上がる
息を吸うたび
音が全身に満たされる
長く透き通る高音の波が
眉間を通過し
思わず目 ....
白銀なる
柔らかな耀き放ち
天空の
まん真ん中、
真ん丸に縁取り
幾つもの
歳月を踏み響かせる
御前、この地に人を繋ぎ留め
いくいくの果て宙へと解き放つ 、
陽に身を預けたあ ....
たまに失敗するよね
そして自分を責めるよね
そしたらまた
失敗が重なっちゃって
嫌になっちゃうかもかもね
だけどねみんな一緒だよ
失敗ばかりで毎日送ってる
いつかそれが花咲いて
笑って ....
夕暮れが影のように静かに降りてきて
熱に焼かれた街をやっと冷やしていく
街灯の明かりが点々と瞬きはじめる
それは救いの合図のようで
けれど近づけばどこか歪んでいて
本当の居場所を照らして ....
了にもつと空筈だから
仕方なく数字の
られつでしたねローマ文字
きみとぼくと神とそうじゃない
者たちは異教徒だから
誰もが崇めるのは
なんだかんだ化学だったの
今も昔も現在も
ただ ....
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