あしたの事を語るのは
今とがっぷり四つに組んでいないと
靴下を頭にかぶっているとんまな気がする

それでも
死に瀕している枕辺に
はち切れそうな幸せをおなかに抱え
モナリザの微笑を浮かべ ....
悪い子にはなれなかった
投げやりにほどいた長い髪を風になびかせ
夏雲が縺れあう丘の空の下
夢を{ルビ歪=ひず}ませて
立ち尽くしていただけ

「君」がきっと街からここまでさがしに来てくれる ....
帰り道に迷って
泣いてる子羊
あの空の羊雲は
違うよ
君の帰るところじゃない

涙を拭いてよく見てごらん
発見はいつも
ほんの足元からはじまるんだ
背伸びをしてると
ほんと ....
荒木さんが
すっぽんが獲れたから
食べにおいでよ
と言うから
友達誘って
焼酎抱えて
出かけていった

すっぽんは
みごとに捌かれ
くつくつと
鍋の中でうまそうなすき焼き風味で
 ....
君のだみ声は大海原のうねり
君のいらっしゃいは忘却の号令
ねじり鉢巻
生の残酷さと尊さを知りながらも
君の口は頑なに語ることを拒み続ける
いま目の前には
かつて自由に泳ぎまわっていたも ....
人は誰もが
{ルビ完=まった}きできそこないであり
どこへ行っても人の輪へ入れば

金曜の夜の飲み屋では
ぶーすか ぶーすか {ルビ愚痴=ぐち}っており

海の向こうでは今もなお
 ....
金魚鉢かすめる涼風の行方知ってか知らずか手招きの夏



逝く春の背中押しつつ背中からはじまるアブラゼミの{ルビ時間=いのち}よ



きみがたわむれてた波ならひとすくい両手ですくって ....
僕はきっと虫なのだと思うありふれた夜。

その理由はいくつかあるのだけど、つまりそれは虫であるはずもない僕の外見からは想像もつかない。たとえば横断歩道をわたろうとするとき、わき腹のあたりがむずむず ....
お遅うございます。
夜ですね。
昼行性の私達は眠る時間です。
今日も一日しっかりと体を弛緩させてください。
データをバラバラにして整理してください。
自分の事をずいぶんシンプルと思っていまし ....
こうやって
ただひとつのことを書きたいときも
あっていいね
氷の上は怖いが温かい
割れないように
今日も呼吸は穏やかでいたい
鮮やかな紅色を眺める瞳は
今も美しい 嘘
女の嘘に 嘘 ....
ひがしのそらに 夕焼けをみた
まぼろしだよ、と
ひとは笑う

からんと音をたてて
百円玉が落ちた
ころころところがって
排水溝に飛び込んだ

現実と、そうでないもの
境界は気付いた ....
 日本の現代詩の中で散文詩の占める割合は、無視出来ないほどに大きい。ある程度名のある詩人たちのうちの多くが、散文詩を書いている。散文詩とはいったい何か? ここのところ、個人的に頭の中が散文的になってし .... 驟雨だ

突然、空が明滅し
絞らないままの雑巾が
今の私

打たれてはじめて
体温に気付く
人間はそんな生き物

百貨店に駆け込み
ぬくもりを求めても
空気圧縮機がはき出す冷気 ....
雷の音で目が覚めて
雨音は聞こえなかった

全ては空回り

今日の空はとてもよく似ていて
地面に向いてすこし
吐いた

広がった吐瀉物は
雨に似ている?

雷はまだ鳴り続けてる ....
透明な障壁に守られた
箱庭の世界で
自由は素晴らしいと君は言う

なんて悲しいんだ
僕等の享受するエントロピーは
全部借り物なのに

感覚は両親から譲られた血肉
思惟は神様の従僕の言 ....
どもってしまった空は
灼熱の夏を何処かに置き忘れたようで
パラパラ ピチョンと

リズミカルにとたんを打つ音 ことり

かえるの歌も倦怠感と一緒に にやり

大地に降り積もり

ぶ ....
ものすごく
おなかがすいているらしい

そりゃそうかもしれない
今日はバニラアイスをひとつ食べたきりだから
食欲ってどんなだっけ
胃がしくしく痛い気がするけど
これがおなかすいたというこ ....
寄ってきた子供達に
お菓子をふるまってた 米兵に
自爆テロがつっこみ
多数の子供と兵士が
亡くなられたという

手をだす子らは
わざと 足止めしたわけではないにせよ
いつもそう ....
ちりん、ちりりん
らん、らららん

まつりの夜をゆくひとは
みなしあわせの匂いがする

たとえばあの日
道のむこうにみた彼のせなか
風鈴の音に溶けゆくように
ふわり消えてしまった
 ....
黄昏が
輪郭を奪い

ネオンが灯りだした
町並みの真上

薄雲に隠れ
ほのかに
きょうの月

ああ
そうか

僕は君の
輝きばかりを追い求めて
ついにその形を
知ること ....
A型のあなた翼を折りたたみ夢の背中へ落下してゆく


B型のあなた昆虫採集を投げ出し籠の中で寝ている


C型のあなた視界に映る朝こことは違ふ世界の夜明け


O型のあなた肯定し続け ....
腕から生える腕
腕から生え他の腕に潜る腕
すべて腕
てのひらの無い腕
てのひらだらけの腕
今日の天気は腕ときどき腕
ところによりにわか腕
という天気図を指し示す腕
腕そば一丁、腕大 ....
つくんと

ときおり胸で感じる痛みを
悲しみのせいだとは
思いたくないから、僕らは
うたおうとする

好きな歌を

思い出せないフレーズで
立ち止まってはいけないと
覚えてるとこ ....
そいつがとっても残酷っぽい。 用なんかないよ
会いたいだけ
見せてよもっと
君を

明日はきっとあるなんて
どこの誰が保証してくれるの
今君と会えなかったら
今君と愛し合えなかったら
どこに生きる意味があるの
 ....
恋に目覚めたとき
君は書くだろう
恋に焦がれた
男の詩を

愛に恵まれているなら
君は書くだろう
優しさ満ちた
日々の詩を

性に欲望したとき
君は書くだろう
交尾に狂う
獣 ....
3匹目の獏は道端で
へたりこんでるところを拾った
小さな獏は虚弱体質で
夢はもちろん秘密も嘘も受け付けず
今にも消え入りそうに震えている

私は必死で噂とか言い訳とか  ....
私小説というものがほぼ死に絶え、小説はエンタテイメントとして書かれ・読まれ・消費されるものになって久しい。それに対して、詩というものは、未だに“私詩”とでも呼ぶべきものが大半を占めているように思える。 .... 部屋はいつもGONESHのラズベリーを焚いて
赤いギターを吊るし上げている
ピックのネックレスを嬉しげにぶら下げた
あいつの部屋はいつも汚い
携帯電話の着メロをダウンロードしても
いつもマナ ....
わかってる。
いつかすべてが無駄だったと、
そう思える日が来る事を。わかっている。

これは裏切りの手。

わかってる。
いつもすべてが無駄だったと、
そう思え ....
こしごえさんのおすすめリスト(4195)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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空との共通点は- 無知アコ自由詩2*05-7-15
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黄昏が奪った月夜- たりぽん ...自由詩1405-7-14
転調- 本木はじ ...短歌905-7-14
すべて腕- たもつ自由詩1905-7-14
そうやってうたえばいい- ベンジャ ...自由詩17*05-7-14
「_推定無関心。_」- PULL.自由詩6*05-7-14
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