四肢を垂らし立ち尽くせば
卵は割られず何も加熱されず
窓硝子の北向け北に閉じ込められ
朝は有耶無耶のまま凝固した
無臭のお皿だけが、仄白い円形の
仄白い、せめても ....
触れ合うためにあるものを
手、と呼ぶのなら
私はいらない
私には
ない

たそがれは穏やかに
その時を待つ
眠れない暗闇と静寂は
心を熟すのではなく
怯えさせるのでもなく
た ....
何か空腹を満たすものはないかと
見上げた空は午後だ
トンビがビルの屋上で踊る


薄色の羽根が舞い散る
猛禽が食らっているのは鳩


同族の羽根の降る中
広場ではポッポーとのんきに ....
草むらを分け入ると
シジミチョウの群れが一斉に飛び出した
散りじりに空へ舞い上がる
小さな薄紫の花びらよ
先を行く 私の体にまとわり付いて
軽くなる体 ここは、春の国?
頬に触れる一匹の  ....
あなたの方で風が吹いている
わたしはわたしで知らないことばかり捜している
秋がそこらじゅうで溶けはじめるとき
空き瓶には夕くれが満たされるとき

幾つもの詩を繋げるようにして
わたしはあな ....
天神様の 秋祭り
出掛ける空は 青高く
吹く風 先っぽ 心地良い


今日はおめかし リボンのついた
私の好きな 赤いワンピース

隣町の 天神様まで
お姉ちゃんに 手を引かれ
お ....
憧れのフリージアさま

こんにちは
私はカラスノエンドウです

あなたはきれいな名前を持って
あなたはきれいな香りを持って
あなたはきれいな姿を持って
咲いてらっしゃる

{引用= ....
雷鳴にかきけされてく「さよなら」と微笑みながら消え逝く夏よ



画用紙の上でちぎれんばかり手をふるは向日葵それともきみか



欠けてゆく月も満ちてゆく月も紙一重に映す海鏡


 ....
ついっと 顔をあげ
仰ぎみている

病室の 窓は薄暗く
パジャマ姿の そのひとは
ベットを 脱け出し 立ち あがって いた

「いまねえ そらを かこうと おもって」

少しとまどい ....
秋桜揺れる 
秋揺れて
風の彼岸を見渡せば
時の遥かに思い出揺れて



塩辛い川面に光注げば
懐かしく
哀しく
かの人は手を振る



道を分かちて
生きた君
人のか ....
わたしは咲いていた
わたしは咲く
わたしが咲くとき
わたしが咲けば
わたしよ 咲け


あなたが咲くうたの
聞こえるところ ....
一  うろこ雲 雨が来るのを 知らせに来

二  夕空の 空気にとけて かきあかね

三  縁日の 思い出してよ 浴衣の子

四  洗い立て 昨日の事は 日の匂い

五  逢いに行く  ....
麦色の夕方に
夏は死んだ
その致死量の傷口をさらに広げるため
強い風が吹く
夏の屍骸
それは輝くことのなくなった横断歩道の上に
反射することのなくなった水たまりの中に
横たわっている
 ....
子供のころは簡単だった
青いクレヨンで雲のかたちをくりぬけば
それが空だと言えたけど


いま僕が描こうとしてる
この空には青が足りない


たくさんのことを知ると
たくさんのこと ....
憎悪は森が
憐憫は人が
ひびくは草


ひびくは草


草の風紋
草の風域




ねえ、ことばがもっと自由だったら
よかったの?


やさしい手を
戸の隙に隠し ....
  響かせて 声を
  聴いてね 声を

私ぜんたいで声になって
あの透き通ったところまで
のぼっていきます

また遊んでよ
また笑ってよ
さきにのぼったひとよ

薄いピンクと
 ....
海はまたおほきな墓地であるだろう魚たちみな水葬されて


昔、龍がいたのと妻が子に語るうろこ散らばる魚屋の庭


会ふべきか会はざるべきか点滅す横断歩道の信号の青


水性じゃなくて ....
それは天へ向かって続いているのか
ほの暗い奈落へと続いているのか
立ち止まった時、よく考えてみるがいい。
自分がどちらを選ぶべきなのかを。

その夢のように美しい線上で。
淡い紫煙の霞 ....
語らない言葉たち
綴られた言葉たち

もの言わぬ物たち
擦れて軋む物たち

遺物として刻む
異物として誘う

構築された古ぼけたロジック
放逐された錆ついたレトリック

書かな ....
やみのなかで
しらないうちに
からだがおぼえていて
あいしかたを
しらなくても
わななきながら
さえずっている

ちちはひとりで
はかまいりにいき
むなしいよと
ちちはつぶやいた ....
秋のはじめのある日

川辺りを散歩していた風は
色とりどりに咲いている花を見つけました

‥なんて綺麗なんだろう
‥一緒に遊ばないか

風がそう言うと
花は恥ずかしそうに
コクリと ....
わたしは みにくい獣だ

 鋭利な刃物を知っている
 (わたしの爪はいつも)
 鋭利な言葉を知っている
 (やわらかな皮膚だけを)
 鋭利な視線を知っている
 (傷つける)

みよう ....
ベランダから見た
自分の部屋は
まるで他人の抜け殻のようで
少しだけぞっとした。

自分の中だけを生きていたら

見えないものがたくさんある。
誰もが一度は
忘れてしまいたい夢を見る

上昇気流が
鳶を雲の上へ連れ去り
生まれた真空が吸い込む
一匹の羽虫

星だっていつかは消える
恐れることはない

東京行き 東京行き
 ....
赤錆の目立つ時刻表のバス停に立ち
来るか来ないかの
微妙な時刻にバスを待ってみた


進路の前にバスは無い
順路の後ろに気配も無い


行く先も馴染みの無い駅の
名前の書かれた ....
言葉なんてすぐに超越する

そこをこえたところにあるなにか

静かに静かに 海の底に生きる者たちのように

そこに存在する者同士しかしらない

ひそやかな いのち同士のみの知る真実が
 ....
削がれてゆく草の根

プランターの土
余すことなく張り巡らされた
夏草の根はまるで
灰褐色の空を駆け落ちる雷雨
蔓枯れて
実の膨らみは停滞し
宿命を終えた姿見は
生きながら生命線を断 ....

プラットホームの端っこで
小さく手を振る人がいる


動き出す列車の背中には
きっと誰かの

そう
見送る視線のその先には
きっとそんな

夏の終わりが ....
淡い炭酸水を一気に飲み干して
目覚めてきつい朝日が待ってれば
多分消えていけるはず

ねえダーリン
その空の色はあたしが見た赤い色だった?
ねえダーリン
甘いにおいはいつになれば消えるの ....
湿気ばかり多くて
気温が上がらない夜は虫なんかの
季節を送る歌など気にせずに
眠ってしまえばいい

閉じた瞼の裏が
奇妙な色に透けるのは
まだ生きている証だと思えるのなら
眠ってしまえ ....
こしごえさんのおすすめリスト(4694)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
台所事情- A道化自由詩605-9-28
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蝶々連鎖- 千月 話 ...自由詩6*05-9-27
約束- tonpekep自由詩27*05-9-27
遠いきおく- しらいし ...自由詩22*05-9-27
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こころたそがれて- しらいし ...川柳10*05-9-24
夏の最期- 岡部淳太 ...自由詩9*05-9-24
この空には青が足りない- ベンジャ ...自由詩17*05-9-24
風紋- 青色銀河 ...未詩・独白305-9-24
エコー- 自由詩5*05-9-24
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はげしいゆれ- 石川和広自由詩7*05-9-22
風と秋桜- LEO携帯写真+ ...11*05-9-22
未熟- 千波 一 ...自由詩28+*05-9-22
外と内- 一代 歩自由詩9*05-9-22
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バス停にて- 銀猫自由詩24*05-9-21
底の其処- あまくち ...未詩・独白1*05-9-20
終夏- kw自由詩6*05-9-20
「夏の終わり」(コラボレート作品)- ベンジャ ...自由詩1105-9-20
cassis_soda_darling- 無知アコ自由詩2*05-9-20
眠ってしまえばいい- たりぽん ...自由詩9*05-9-19

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