灯りを点けない夕方は
何故かどきどきする

小さいときなら遊びつかれて
夕飯まで
少し眠った

ストーブ上のユキダルマ
履き替えた靴下

苛めた犬
ソリのきしみ
耳切る風 ....
あおいの野に吹く風を追いかけて
転ばぬ 先 へ

君は風になり するり 水面の音に
消ゆ

そばだて て
それだけを拾おうとして 風は

流る る
こしていく 冷えた息
向こう側に 滑りゆく
私じゃない 私の行方

持ち出せない 鍵の開く音
隠している荷 炉に 並べ

燃え尽きて 透けてる 私
まだ変われるなら どうか
 ....
彼 の 夏 に

溺 れ ぬ や う に と 閉 ぢ た 空

無 人 で 回 る

廃 観 覧 車
有難を無難に実現させたコトバ

「茶色がすき。」

グリーンにゴールドを合わせて2004年の夏を編む
靴ひもに魅せられた二人の時間
モノクロームの白を生きてきた君が描いた黒

無 ....
その人は起き上がる
いまだ眠たげな目をこすりながら
一杯の朝のコーヒーを探し求める
たった一杯で
本当に目が醒めるのなら
世界は半日ごとに覚醒と睡眠を繰り返す
整理された場所になるだろう
 ....
出会うのが遅くてごめんね
なんて
あやまるのはやめてください

たとえそれが
ほんの束の間でも
気の遠くなるような数の
偶然を重ねて
ここに
ふたり
寄り添えた奇蹟を
今はただ
 ....
天動説の子どもが増えてるらしいのですが
それはまったく自然なことです

地球が回っているのだとしても朝が来るのは退屈なのですから
僕はお布団で魚になって
箱舟に乗ったかあさんとはなしをします ....
燃えるものがない
燃やすものがない

燃えようとする心だけが
かろうじて生き残ろうとするとき
ぼくの指先はペンを握りしめる
ああ白紙には危険な文字が溢れている
白紙を汚そうとするとき
 ....
塔というひとつの崩れるあこがれや空へと伸ばした腕の傷痕


傷つけて傷つけられて庭先で裸足のままで梅の香を嗅ぐ


濁流に映りしきみの微笑みか重たき日々の波のきらめき


階段の日陰 ....
ほと・ほと・と、日溜り温く

昼下がり ・ ・ ・



白い雲など浮かんでおりぬ

ぼんやり空を仰いでる



こんな時間に空を見る

無かった時を取り戻し

弥生の ....
それでもこの心は
果てしなく遊離線を描くのだ
そうだよ 憧れは遠いから憧れなのだ
君をとおしてその遥かさを見つめようとしていた
残酷なこの心よ
指先であそぶ旋律がピアノの鍵盤の上を流れて 
部屋に溢れるやさしい音階のすきまに
天球図は青くひろがってゆく
東のかなたの
さそりの心臓は自ら発火し
そのきらめきは引き出しの奥で眠るルビー
 ....
鈍く光る銀色のドアノブをひねり
といれに入ると
窓辺にはうす桃色の{ルビ薔薇=ばら}が咲いていた

水色のすりっぱには
背中合わせのふたり
男の子は贈る花を背に隠し
女の子は四葉のクロー ....
若く情熱があり頭の回転の早い人たちは、はやく自分が何者であるかを定義したがる
早く世界に出て自分の態度を説明しようとする
どれだけ自分が一人前であるのかを社会に認めてもらおうとしている
分かる、 ....
 田村隆一は太平洋戦争後の荒廃した社会を的確な詩語で捉え、戦後詩壇を代表する存在になった。と、日本の詩の歴史ではそういうことになっているらしい。僕は言うまでもなく戦後生まれ、それも高度経済成長の真っ只 .... あざやかに刹那春華に暮れてゆく君の名前も呼べないままに

空はまだ薄むらさきになれなくて鏡のように云わない鳥が

恋す日は夜明けを拒む呼吸して切ないだけで終らない朝
さようなら、晴れる人

暮れ際の暖かさ、名残、手のひらの名前を
呼んでいる、聞いている、思い出している
花びらの震える下で潜り抜けた門を
指先で触れるくらいの気配で通り過ぎる
一度過ぎた言 ....
千人斬りか。大言壮語したもんだなあ。いいなあ、若者は無鉄砲で(笑)
しかし、さすがに一人ではシンドイと泣きが入ったので、三人で百人ずつ交代でやることになりました。いやしくも他詩を斬るからには、みずか ....
蛾か何かの最後尾が
視界の斜め上をかすめ逃げ去る場面、に似た
或いは、目尻の痒みにも似た
地下鉄の、蛍光灯の、黄緑色の、光芒の
消える寸前の瞬間と消えた直後の瞬間、との
交互 ....
なんで 私が
あなたの詩が好きかっていうと
ソウルフル だからだよ

どんな アプローチでも 言葉も形
完璧じゃない

音や みてくれから くるものが
ほっとけない感じなんだ
 ....
白く光る雲が流れていく冬空。
夕暮れの橙色が水色と混じり合って、それは綺麗。
烏の群れが西の空へ向かって飛んでいきます。
帰る場所があるの、良いね。
冬の短い日が暮れるのは、何よりも寂しい ....
来る日も
また来る日も
毎日 毎日

朝も昼も
そして長い長い夜も

あなたのことばかり
想いつづける

何気なく交わした会話や
時折みせる少年のような微笑や
偶然に触れた
 ....
僕は走っていた
景色のない闇は
音も無く 後ろ
から

転んだと思ったら
既に
転び
過ぎた跡は
降り注ぐ刃よりも恐ろしい
風と

僕を微笑う
狂い咲いた花びらは散る

 ....
夜、

{引用=背後に
人は身体をこわばらせる
何がよぎったのか
誰があとをつけているのか
この暗闇の中では
振り返る勇気はなく
確かめるすべもなく
人は
いくつもの時を越えて
 ....
風上に立つ冬が
耳に届くすべての海を
耳鳴りに
します


遠く
遠くに
此処には無い海が
あるとして
それは遠くの
ずっと遠くに
此処には無い海が
あるとしても ....
ひとつの認識から始まる憂鬱
鶏が鳴く
もう朝である
月を背後に負った者は
木の幹の太さを計測して
空にまで届かない溜息を吐く
星の下につぶされた者は
動かない時計を見つめて
色のない繰 ....
窓辺のてーぶる
並んだふたつの影を朝日に落とす
じゃがいも・いちご
似ても似つかぬ後姿の影を背に
似た たましいの まなざしそろえ
窓の外に光のたまる
明るいほうへ   *

 

 ....
あなたの子供は駈けていきました
あなたの急を知らせに
道の向こうの
そのまた向こうまで
私が知らない間に
他の多くの大人たちが
それぞれの世界の片隅で
何も変えられないでいる間に
あな ....
けれども
身じろぎもせず息をひそめて
眠ったふりをとおす
それがきみのためになればいいのだけど

夜が終わるのを待つあいだ
カーテンの裾からもれる淡いひかりに
痙攣するまぶたでこたえなが ....
こしごえさんのおすすめリスト(4192)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
冬味幻想- ヤギ自由詩2*05-3-22
あおいの野に吹く風- ひより未詩・独白9*05-3-21
お彼岸- 砂木自由詩8*05-3-20
記_憶- 有邑空玖携帯写真+ ...13*05-3-14
声の要らない詩- e R i自由詩1*05-3-13
詩人の誕生- 岡部淳太 ...自由詩9*05-3-10
いっすいのゆめ- フォマル ...自由詩5*05-3-9
天動説の子ども- 窪ワタル自由詩22*05-3-9
燃えるものがない/燃やすものがない- 五十嵐  ...自由詩505-3-9
REINCARNATION- 本木はじ ...短歌605-3-8
弥生- しらいし ...自由詩4*05-3-6
静かなる終景- 塔野夏子自由詩2*05-3-5
さそりの心臓- ワタナベ自由詩3105-3-3
といれのかみさま- 服部 剛自由詩6*05-2-24
若い人に捧ぐpoem- 馬野ミキ散文(批評 ...4505-2-23
田村隆一(その詩行のかっこよさから語る)- 岡部淳太 ...散文(批評 ...30*05-2-20
想色- ユメミ  ...短歌3*05-2-20
さようなら、晴れる人- 霜天自由詩1305-2-20
三匹が斬る〆_現代詩フォーラムランダム道中千人斬りの巻__其 ...- 肉球マニ ...散文(批評 ...1205-2-19
擬態の森- A道化自由詩1005-2-15
詩の言葉- 砂木自由詩12*05-2-13
カムパネルラ。- 有邑空玖自由詩9*05-2-13
せつないということ- フォマル ...自由詩9*05-2-13
綴じる闇を見つめて- ユメミ  ...自由詩3*05-2-12
夜、幽霊がすべっていった……- 岡部淳太 ...自由詩9*05-2-11
滅びる海- A道化自由詩905-2-8
遠い旅- 岡部淳太 ...自由詩6*05-2-2
早朝の青空に消ゆ_みすずノ星の_澄んだ瞳に見守られ・・・- 服部 剛自由詩12*05-2-1
駈けていった- 岡部淳太 ...自由詩12*05-1-30
「雨のはなし」_- キキ未詩・独白17*05-1-29

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140