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 水曜日には地底に潜る。火曜や木曜日ではない、わたしの爪は水曜日によく伸びる、まずアスファルトに爪を立てる、アスファルトは硬いがわたしの爪はそれよりも硬く尖っていて親指の .... 一。

 傘を閉じるとひたひたと雨がついてきた。玄関を上がり廊下を渡りそのままひたひたと、家に居ついてしまった、雨は客間ではなく居間に居座りとくとくと、淹れた紅茶を ....
あたしは起きると夜になっていて、
サメザイはいつも、
「おはよう。」
とは言わず、
「こんばんは。」
と言う。
それは皮肉ではないのだけれど、
あたしには ....
ひとりぼっちの教室から見上げるきみはどうしてそんなに青いの、




背高草。
飛び越え飛び越え高くなれ。
もっと誰よりきみよりも。


お腹が空い ....
「ひとを殴るって、
 どんな感じ。」

リイは変な女。
いつだって変な女。
いつも変なことを訊いてくる。
いつもおれにばかり訊いてくる。

「楽しい。
 ....
「太陽を見たことがない。」
きみはそう言って、
ぼくは太陽の話をした。
きみはそれだけじゃ満足しなくって、
だからぼくは旅をして、
色んな太陽を見て回ってる。 ....
水面の戯れ水紋の喘ぎ。
乱れる波、
果てるを知らず。


満たされし満たされぬ果て、
月に焦がれて肥ゆ波高く。
悲しの海。






別れ ....
ふゆのめだまはゆめみるめだま。
ふゆらふゆらと、
ふねこいで、
ゆめやゆめやと、
ゆめをみる。


つめたくなったら、
めをとじて、
まぶたのなかで、 ....
一。



あたし捨てられた。
だから流れてる。

この汚れた水の中を、
彼らと流れてる。
髪や肌には、
彼らがこべりつき、
凄まじい悪臭を放ってる。
 ....
床に線を引いて、
彼女は国境を決める。
彼女はとても怒っているので、
とっても横暴に決める。

彼女は地図を作ったので、
ぼくらの部屋は地図になった。
彼 ....
ぼくたちは生きている。
これまでもこれからも、
そして今もぼくたちは生きている。


世界にはぼくたちがいる。
たくさんのぼくたちがいる。

たくさんの ....
こけこっこーで、
お目覚めっぽ。
お天気晴れたら、
お散歩っぽ。

窓の向こうを、
ちょっこり覗けば、
お外はとっても、
ご機嫌っぽ。

おべんとおむ ....
   





例えば人が硝子だとする。
だから人がレンズだとする。

屈折するひとりが見る世界は、
どんなだろうか?。

では、
もうひとりがいるとする。
だから、
 ....
   





ひとつ月を見ない。

最後に彼月を見たのは、
四つ前の七日双月であった。




双月。

ひとつ月と、
ふたつ月は、
兄弟月である。

大変 ....
夜に呼ばれ、
風に身を浸す。

月に影を渡し、
光脈を流れ。

響明。

光は響き、
すべて満たす。
月の滴り糧にして、
傾くが儘に流れ征く。

果ての浄夜は音も亡く、
地を這う我影、
唯ひとつ。
「あなたはね。
 卵から生まれたの。
 それはそれは痛くって、
 とっても大変だったのよ。」

それが母の口癖だった。

嬉しいことがあったときも、
悲しいこと ....
隣の白蛇が、
皮を脱ぐ。

彼は失恋すると、
いつも絶食して、
いつも脱皮する。

センチメンタルなのだ。

脱皮する少し前から、
蛇の目は白濁しはじめる。 ....
沸かしている。

こんな朝には、
カフェインが欲しい。

紅茶が飲みたい。
紅茶は飲めない。
願を懸けているから、
飲んではいけない。

だから、
珈琲を ....
おおきなお空の、
でっかいおめめさん。

まんまるね。
あかるいね。
あったかいね。

お空を見上げたら、
いつもあなたがいるの、
いつもあなたが見ているの。 ....
純粋ならざる錬成から生まれ、
おぞましき獣となりて、
いまだ人ならず。

異物、
或いは汚物を喰らい、
蛆と成り果て、
蔑まれようとも。

いつか人と呼ばれる ....
今も覚えてる。
素っ気ない茶封筒。
ボールペンで書かれた名前。

八枚と、一枚と、三枚。
四枚と、二枚。

一ヶ月はぺらぺらしていた。

時間について考えた。 ....
http://www.ismusic.ne.jp/prof_pull/image/fatf.JPG
(Normal Version.)


http://www.ism ....
その岩は岩でしかない。
だからただ、そこに居る。

雨が降り、風が吹き、雪が積もり、雷が落ちても、
その岩は岩でしかない。
ただそこに居続ける。ちっぽけなふやけた岩だ ....
そいつがとっても残酷っぽい。 わかってる。
いつかすべてが無駄だったと、
そう思える日が来る事を。わかっている。

これは裏切りの手。

わかってる。
いつもすべてが無駄だったと、
そう思え ....
唇で、
嘘をついて、
君の中に、
忍び込む。

舌には舌で、
指には指で、
嘘をついて、
君へ、
滑り込む。

甘い汗、
舐めて、
蜜。

吐息、 ....
太陽を盗んで、
穴に落ちて、
暗闇で、
空っぽで、
誰もいなくて、
誰もがなくて、
誰も待ってなくて、
遠くで、待って、くれなくて、
悲しくて、
苦しくて、
 ....
梅雨の雨にキスをして、
みなさんじめっとさようなら。

空っぽ空にキスをして、
みなさんからっとさようなら。

太陽の果実にキスをして、
みなさんおいしくさような ....
これは天使の羽の痕なの。


肩の傷跡を指差して、
彼女は笑う。


ここに白くておっきな羽があって、
ばさばさばさぁーって羽ばたいて、飛べたの。

でもね ....
こしごえさんのPULL.さんおすすめリスト(32)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
「_地底の水曜日。_」- PULL.自由詩7*08-11-13
「_ひたひた。_」- PULL.自由詩7*08-5-31
「_とまどうペンギンどもよ今すぐ羽ばたきあたしに続け!。_」- PULL.自由詩6*07-7-28
「_草原の教室。_」- PULL.短歌6*07-3-30
「_リイ。_」- PULL.自由詩13*07-3-9
「_きみへの太陽。_」- PULL.自由詩12*07-2-13
「_水交。_」- PULL.短歌10*07-2-7
「_ふゆめだま。_」- PULL.自由詩15*06-12-13
「_あたしは汚物。_」- PULL.自由詩16*06-12-12
「_まっぷす。_」- PULL.自由詩23*06-11-16
「_ぼくたちは日曜日。_」- PULL.自由詩14*06-9-3
「_っぽ。_」- PULL.自由詩19*06-3-2
「_屈折した火曜日。_」- PULL.自由詩9*06-2-21
「_双月譚。_」- PULL.自由詩8*06-2-2
「_響明。_」- PULL.自由詩7*06-1-31
「_夜旅。_」- PULL.自由詩12*06-1-16
「_たまご。_」- PULL.自由詩15*05-12-11
「_皮を脱ぐ。_」- PULL.自由詩16*05-12-8
「_沸騰しない。_」- PULL.自由詩11*05-9-14
「_おめめさん。_」- PULL.自由詩11*05-9-10
「_異物、或いは汚物を。_」- PULL.自由詩16*05-8-25
「_十五歳、夏。_」- PULL.自由詩8*05-8-16
「_Face_Against_The_Faith._-_視覚 ...- PULL.自由詩3*05-7-31
「_いわ。_」- PULL.自由詩11*05-7-18
「_推定無関心。_」- PULL.自由詩6*05-7-14
SATP.Vol.5「_わかってる。_」- PULL.散文(批評 ...3*05-7-13
「_君は嘘を。_」- PULL.自由詩6*05-7-12
「_人でなし。_」- PULL.自由詩10*05-7-12
「_さよならさんに、さようなら。_」- PULL.自由詩8*05-7-12
「_天使と飛んだ夜。_」- PULL.自由詩8*05-7-11

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