あいとくちにするのがてれくさいから
いつでもぼくはくちぶえをふく
のんびり のほゝんと
うたをかぜにのせて
たしかなきもちがとんでいく

あいとくちにするのがてれくさいけど
 ....
目には見えない「現実の壁」に敗北して
言葉を失いしばらく立ち尽くしていた僕の背中は
やがて青空からの{ルビ息吹=いぶき}に押されて
いつのまに
古時計の長針と短針がゆったりと逆回転する
不思 ....
繋いだ手の感触を
消してしまえずに

たとえば、今
この空のあの雲
と 私の指が示しても
あの人にはもう
届かないでしょう



尾とひれのついた
魚の形の 群れが
泳いでい ....
花の名前を知らない僕は
きれいな花を見つけても
誰にも教えてあげられない

植物図鑑を一冊買って
花の名前を覚えよう

いつ芽が出て
いつ花が咲くのか覚えよう

小さな庭に種をまい ....
眠り明け
耳鳴り低く響くので
夢のはしから余白を殺す


しゃらしゃらと林檎をむいてゆくひとの 
まつげは綺羅とひかる音楽


唐突に遠さを知った花の色、あれは残響怖くないもの
 ....
手と手が触れ合わないだけの理由が
夥しくて
冬は、一層
失いやすいものから失ってゆく
自然な成り行きだと、して


ほら
はらはら
葉がアスファルトへ ....
目がさめると
世界は半透明だった


そうか、ゆうべ 
基地をつくったのだ
求めていた体温に
ほどちかいぬるさと
液体でも固体でもない感覚の
その場所で
眠ることは
ひどく ここ ....
白い息がのぼる朝

氷の指の冷たさよ

紅の蕾も頑なに

視線のゆく先は

開くあしたと

散るあした

花であるなら

開けと願い

花であるから

終りも知る
 ....
朝になると
静かにそれを繰り返す屋根の波を
勝手に世界と呼んでいた
語る言葉はどこかに置き忘れて
少し笑う背中で世界に潜り込んでいく

息を吸えば吸うほど
体は軽くなっていくはずで
両 ....
光を灯すために
闇を撒き
         ただ、己の手をかざすはせずに
         悲しみをくずして笑うは廃墟よりもろく
闇を撒くために
光を灯し
         旋律、よもやう ....
世の風に流され
秘め事を{ルビ懐=ふところ}に隠し
灰色のコートを羽織った背中を丸めた男の後姿が独り

世の風に{ルビ抗=あらが}い
闇の向こうに見える光へと澄んだ瞳を向け
空色のシャツを ....
夜が泣いている時
その言葉は
口にしないで

空に星がない時
無理に上を向いて
その歌を歌わないで

海に船が見えない時
そんなに遠くへ
思いを馳せないで

 ....
多くの星が
自ら輝くことができないように
僕らもまた
自ら輝くことはむずかしい

たとえば僕がそうであるように
一つとして同じものなどない
そんな僕ら星のかけらたち

一つの存在が放 ....
「たぶん、もうすぐ雨が降る。」/ かおり


 たぶん。
 たぶん、もうすぐ雨が降る。
 重たいグレイの空
 湿った空気
 ぼやけて見える隣の町の赤色灯。

 煙草の煙も
 な ....
きみをみまう朝は
なんどもなんども顔を洗い
なんどもなんども歯磨きをし
ぼくのもっている
とびっきりの青空を
つれていこう

あののびやかな笑顔が
もどってくるように
すべてのものに ....
{引用=イェイ、イェイ、ぼくらはルーシーチャンスだ
イェイ、イェイ、今こそぼくらはルーシーチャンスさ
                
         ....
不吉だと思って頂戴
とてもとても不吉だと思って頂戴
そう思ってくれればくれるほど
あなたの前を横切るのが楽しいから
炎抱き天に向かって捧げんと燃えて散りゆく桜木並木

ただ青いただただ青い空に合う赤を散らせて木枯らしが吹く

舞い落ちる火の粉に巻かれここでなら秘めた想いを一人言ちても

振るうこの葉の数 ....
 濁る水のほとり凍て石を
 つまぐりつつ死人はわらめく
 騒ぎ落つ枯れ葉あかく
 みょうとして沈黙ににたり 
 くらめき惑う
 せらせらと
 せらせらと
 腐肉をこそぎ
 白糸のたばし ....
 軒下に掛けられた鉢植えを
 風が巻いた
 アスファルトの上に敷物をして
 わたしたちは寝そべった
 あなたの腕に敷物の痕が残っていた
 日曜日
 時間もまた渦巻型をしている
 飲みかけ ....
混沌と虚無

襲い来て

僕の意味奪う

超えられぬ

実存

薬の白さより

冷たい雪が

僕の心に降り注ぐ
 求めても手にはいらない理想郷
 
 なんども自分を確認し

 今いるここに魂の言葉を刻みつける作業

 ここちいい冷たさを身に感じ

 心は穏やか 頭はぼんやり

 とりたて ....
こぼれる 刃
渡った眼 閉じる
光の ぬかるみに

紡いで 望む両手
つかえる やぐら
踏み 登りつめ

土鬼の から腹
澄んだ 眩暈
刈り取られる風

香り
塞いだ灯の 
 ....
粘膜が溶けるほど喉が乾くから
水が細胞に染み渡る音が聞こえる

心痛み眠れない12夜があってこそ
朝の光の中で微笑むことができる

美しいト音記号が
悲しそうなヘ音記号の上に成り立つよう ....
青い檸檬は
いつかは
黄色くなるんだろうか

低い鼻なのに
鼻先が冷たくなるのは
何でなんだろう

金の亡者になった頃
何不自由しなくなるのかもしれない

教訓は
身に凍み込む ....
彼女は泣いていた 誰も知らない森の中で
夜は深まり 吐く息も白くなる 遠くで獣の声がする
もう長くはここにいられない

流れ星が一つ その足を止める
「どうしたの?何があったか話してごらん」 ....
夢みたものは 何でしょう

呼びかけたのは 私だ と?
いいえそれは きっと気のせい

知らない小路に
迷い込んだの?

あやしい影が見えかくれしています
怖いのなら
ついて来ては ....
  


 県庁の前でメロンパンの移動販売車が
 停まっていた
 雲のようなものが雰囲気で逃れるような
 空だった
 似たような顔をした鳩たちが
 いっせいに撃ち落された
 ....
世界で一番輝いているもの
それは夏の太陽でもなく
北風に瞬く冬の星空でもなくて
君が捨てようとしたもの
君がいらないと思っているもの



世界で一番輝いているもの
それはブルガリの ....
猫はネズミを捕る
と決まっているわけでもないだろうに
きみときたらネズミをくわえて
クリスマスには早いわたしの枕元
スズメの時もあれば
夏にはカエルだったね
食べる為ではなさそうだけど
 ....
こしごえさんのおすすめリスト(3792)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
アイノウタ- 遊羽自由詩2*05-12-5
夢の小部屋_〜もの忘れのお婆ちゃん達と共に〜- 服部 剛自由詩7*05-12-4
空をいく魚の群れに- LEO自由詩11*05-12-4
笑顔の種- ベンジャ ...自由詩9*05-12-3
「片耳のうた」- キキ短歌1205-12-3
馴れ初めない冬- A道化自由詩605-12-3
寒天の内側- 望月 ゆ ...自由詩1205-12-3
さざんか- LEO自由詩5*05-12-3
背中から零れていくように- 霜天自由詩10+05-12-3
泡に燈したあかりのいろは- かぜきり自由詩2*05-12-2
「鏡の中の紅い花」- 服部 剛自由詩6*05-12-2
遠い国の歌- 遊羽自由詩2*05-12-2
星のかけら- ベンジャ ...自由詩6*05-12-2
たぶん、もうすぐ雨が降る。- かおり自由詩7*05-12-2
きみをみまう朝- 草野大悟自由詩505-12-1
LU-CY_CHANNCEE- 本木はじ ...短歌705-12-1
黒猫の気持ち- チアーヌ自由詩7+05-12-1
恋枯し- 一代 歩短歌3+*05-12-1
ものわざわゐ- アシタバ自由詩405-12-1
日曜日- アシタバ自由詩305-11-30
鬱病Ⅱ- たかよし自由詩6+*05-11-30
今日のらくがき- 炭本 樹 ...自由詩305-11-30
浮き時雨- 砂木自由詩10*05-11-30
シンメトリックな世界- むらさき自由詩2*05-11-30
青い檸檬- 蒼木りん未詩・独白605-11-29
流れ星- 和泉 誠自由詩1*05-11-29
いざない- 塔野夏子自由詩8*05-11-29
A_to_Z_窒息紳士淑女_- カンチェ ...自由詩405-11-29
世界で一番輝いているもの- 恋月 ぴ ...自由詩13*05-11-29
猫と鈴- LEO未詩・独白6*05-11-28

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