一 

 僕にとって大事なものをしまっている大きい封筒がある。その封
筒の中に、去年朗読会で年上の詩人・U さんに会った時にもらった
一枚の白黒写真のコピーが入っている。その写真は黒田三郎の ....
 ひまわり咲く季節になった
 明日は海にでかける

 縮こまった心を日向干しして
 自然の恵をたくさんもらおう

 砂浜に青春の香りをかいで
 母なる海にプ〜カプカ

 晴れるといい ....
夏は容易く永遠を擬態するので

僕らの意識の最も敏感な部位は

いつでも眩暈に侵されたままだ
ぼくは詩を書きたい

名もないものは名がなくとも
永遠を繰り返す

今日もまた

朝の散歩をしていると
夏の川に出会いました

名もなき川に流れゆく
銀の雫を創りつつ
風に吹か ....
雷鳴に少し怯えて
ようやく雨が遠ざかると
いつしか黄身色の月が
丸く夏の宵を告げる

湿度が首筋に貼りついて
ついさっき流れた汗を思う

狡猾な二本の腕を
互いの背に回して
策略の ....
もろもろの ゆめの
尾をひいて ひろがる
きずぐちを 
つぶさに なめながら
たち去って ゆく 
それは
降りしきる雨の
隙間をぬって
遅れて届けられた
一通の手紙のように

 雨と雨が
 触れあう音に紛れて

 見慣れた景色の
 匂いの片隅

 未送信のまま
 閉じられ ....
稜線の上は曇りの空
お月さまの赤ら顔
うつわに揺らぐ天の原をのぞむ

降らせて
賜う 夜空の星よ

降らせて
たもう 落ちてゆく
雨にもにせて
ふたり来た道
ひとり戻る道
降り出した雨に
そこから一歩も
動けなくなる

泣かないと決めたから
唇噛んで
きみの姿を巻き戻し
雨のスクリーンに何度も映す

いくつもの
色の移 ....
{引用=

一、漕ぎゆく者へ


  明るいうたは明るくうたおう
  明るくないうたも明るくうたおう
  そうすれば
  必ず
  いつかどこかが壊れてゆくよ
  治すというのはそ ....
 

あたりさわりのない野辺は
どの角度から見ても真直ぐだった
だから
生き物の骨組みはどこからでも見れた


胸のあたりの骨の向こうは
いつも何かが始まって
終わっていた
始ま ....
僕らはまだ幼かったので
瞼を閉じれば それで良かった

やたら暑かった夏に 背中で別れを告げ
昨日と明日の狭間で 浅い夢をみるまで

蚊取り線香が目に染みて
瞼を閉じれば 全てが無だった
ひかりをふところに浸す、
みどりのまるみが、いのちの数式を
一面につめこんだ、
萌え上がる、眠れる森に、鬱蒼と、
うすきみどりを染め上げて。
満たされた隙間を、みずいろの風が、繰り返し、
 ....
壁の花から落ちた花びら
雀たちがついばんでいる
ふちどりを想う
くちすいを想う


かがやく魔
飛び去る影を見つめるもの
四方を壁に囲まれた
庭という名の底にうたう

 ....
ぼくは詩を書きたい

生は悲しく儚いものであるがゆえに
生として永遠に繰り返す

今日もまた

朝の散歩をしていると
百合の詩に出会いました

朝陽を浴びたその百合の
無垢な白さ ....
ぼくは詩人

そこに全てがあったとしても
全てが満たされるというわけではない

今日もまた

夜の散歩をしていると
密度に出会いました


都会では
満員電車が走っている
 ....
   {引用=   地球は絶えずまわり続けて
   そのうえに
   わたしたちは絶えず揺れている}




或るおとこの背広が
夜風に揺れている
その内側では
同様にネクタイも ....
青い目をした窓の向こうの
君かと思うので
遠い朝の海を見せたくなる
手を引いていきながら
引かれている僕の胸の穴からは
いつも空気が漏れていく
見ないでいてくれる君のために
朝の海へ、連 ....
?.

ああ
オルテンシアがほんと楽しそうだ

あんなの日本語だとね、てんこ盛りって言うんだよ。
ひひ、てんこ盛りだって、おかしいね。
まあ、要するに、昨日の俺たちのパスタだ。あれが ....
光は軽く
光に痛く
窓のそば
胸かきむしる
ひとつの羽が
生まれるとき


手のひらの水から
こぼれる黒
髪はあふれ
黒へ落ちる
夜にあふれ
{ルビ眼=まなこ}へ ....
さざなみが月を潤ませて
消してゆく二人の名前
ゆうなぎは心の糸まで
もつらせて切ってゆくのか

灯台も暮れ馴ずめば影にまみれ
境をなくす浜辺と海

こわれた砂の城に波が
さよならを塗 ....
白い雲青らむ渚描いてく
    心の色は自由自在


砂浜に続く足あと追いかける
    麦わら帽子風のステップ


海の色変えてゆくまに一瞬の
    楽章を見る{ルビ波濤=はとう ....
頭の上からすっぽり
オブラードを冠ったような
曇りの日ばかりで
じっとりとした湿気に包まれていると
鬱屈ばかりが沈殿していく
そんな夜はお気に入りのマグカップに
とっておきのアッサムを ....
{引用=一、くじらヶ丘


 口に出してごらん
 うるおい、と
 その
 やわらかな響きは
 途方もなくひろい海の
 すみからすみまで
 満ち満ちてゆくようなものではない

 干 ....
かつていた冷凍都市を思い出すような小説書いている初夏


再放送されてる温泉番組を観ているぼくを見ているかか氏


転校生だったあの子は元気かなどおんどおんと胸打つ花火


 ....
 ミタクラヤシン
 
 ネイティブアメリカンの挨拶だ
 意味は君と私は同じルールの中で
 生きている仲間同士なんだよ
 仲良くしようと言う意味だ

 この言葉は人にも言うし
 植物、動 ....
ぼくは詩人

いつもの空はいつものように
同じ空ではない

今日もまた

夜の散歩をしていると
遠い夜空に出会いました

ずっと続くその夜空は
果てしなく続くようで
どこかで明 ....
全ての言葉が、その海辺へと集まっていく
見送るためでなく
出迎えのためでなく
肩からの荷を下ろし
波打ちへと捨てていく
やりきれない空の起伏を
ひとしきり戦わせた後で
すこやかに
ただ ....
水面のやさしさを信じ
身を投げる木の実の
沈んでいく運命の先を
知らないかのように
綺麗な音色だと
美邪気に笑う君に
かなしくなる

西の雲は入り日に
焼かれるからかわいそうと君 ....
レイン レイン
降りやまぬ雨
はじけ したたり
集まり 流れ あふれ

激しく打ちつけたのは
霧のように絹のように
こまやかだったのは
細い肩を震わせて
柔らかに濡れて
 ....
こしごえさんのおすすめリスト(4694)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
黒田三郎詩集読書記- 服部 剛散文(批評 ...8*06-7-16
プ〜カプカ- 山崎 風 ...自由詩2*06-7-16
- 塔野夏子自由詩14*06-7-15
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月と獣- 銀猫自由詩21*06-7-13
そろもん(彗星の話)- みつべえ自由詩306-7-13
水色の、- LEO自由詩18*06-7-12
この夏のよの- ひより自由詩7*06-7-12
紫陽花通り- LEO自由詩11*06-7-11
小詩集【水没ハーモニー】- 千波 一 ...自由詩32*06-7-11
リトグラフ- 嘉村奈緒自由詩1306-7-9
僕らは_まだ幼かったので- 士狼(銀)携帯写真+ ...11*06-7-9
森の断章——デッサン- 前田ふむ ...自由詩21*06-7-9
くちすい- 木立 悟自由詩706-7-8
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酔っ払って歩道橋で叫ぶお父さんを見つめる娘の彼氏の元カノの可 ...- 千波 一 ...自由詩11*06-7-6
遊歩道- 霜天自由詩806-7-6
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みず_ひかる_みず- 木立 悟自由詩306-7-5
ブラックサンド・ビーチ- Rin K自由詩34+*06-7-5
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*ミルクティ*- かおる自由詩9*06-7-4
小詩集【くじらヶ丘にラベンダーの雨】- 千波 一 ...自由詩42*06-7-3
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ミタクラヤシン- 山崎 風 ...散文(批評 ...7*06-7-3
ぽえむ君−遠空−- ぽえむ君自由詩7*06-7-2
水際へ- 霜天自由詩1106-7-2
ホタルブクロ- たりぽん ...自由詩16*06-7-2
レイン- まどろむ ...自由詩5*06-7-1

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