濃紺の夜空黄色き三日月に赤き火星と白き明星 まぼろしか白夜の夢に君を抱く 鼓動ひととき重なりて、泣く

時を打つ鐘の音色も{ルビ夜=よ}の色も白くまどろみ繰り返す「恋」

白夜なら大地もぬくもり忘れずにいるから今宵は許しあお ....
 背後の空に 
 {ルビ烏=カラス}の群が旋回していた 

 丘の上の広場で 
 寄りかかる柵から身を乗り出す 
 
 目の前に広がる凪いだ海 
 正午の日は
 無数に{ルビ煌=きらめ ....
昨日もまた
日めくりの暦が一枚消え
昨日を生きた言葉たちが
静かに眠る

昨日一番生きた言葉は
空だった
そこには故郷がいた
忘れていた思い出が
空の中に浮かんでいた
みんな幸せそ ....
       1

ひかりは、不思議な佇まいをしている。
向かい合うと、わたしを拒絶して、
鮮血のにおいを焚いて、
茨のような白い闇にいざなう。
反対に、背を向ければ、向けるほど、
やわ ....
空の曇った暗い日に 
ざわめく森の木々に潜む  
五月の怪しい緑の精は 
幹から{ルビ朧=おぼろ}な顔を現し
無数の葉を天にひらく 

わたしを囲む森に{ルビ佇=たたず}み  
ベンチに ....

初夏の山は
いいにおいをしたものを
たくさん体の中に詰めて
まるで女のように圧倒的な姿で
眼の前に立ちはだかってくる
たまに野良仕事をしている百姓が
山に見惚れていることがあるが
 ....
人は数字ではない。東大合格者も戦争や天災での死者もしばしば数字で表される。だが人は数字ではない。とカッコつけといていきなり卑近な話になるけど、ポイントも数字じゃない。無論数字で表されるし数字で表すしか .... だいたいポイントもらうために詩を投稿するってのがまず本末転倒だし、
ましてやポイントのために詩を書くなんて言ったら
それこそ何考えてるのか全然わからん。

つかさぁ、こんな小さな限定された場所 ....
南風に乗って、夏が
駆け込んできた

いつだったか あなたは
疑いなく寄せるそれを
レモンの光、と呼んで
指先で掬い上げて口付けをした

透明な時軸につかまって、僕は
ひとま ....
繰り返される風と雨は
石を山から転がし
石はその道の中で
削られて丸く小さくなり
やがて深い海の中へと
沈んでゆく

繰り返される下り坂と上り坂は
人を生へと動かし
人はその道の中で ....
黒いしげみが大好きだ
黒いしげみのあるところ
僕に眠りがあるだろう

黒いしげみが大好きだ
黒いしげみの出す声に
仕える者となるだろう

黒いしげみが大好きだ
黒いしげみの自在さに
 ....
おんなとして
うまれたわたしが
わたしをうもうと
はらをきめたせつなに
あなたはけっしてふれえぬでしょう
このはらのおくにはいりこめたとしても
あなたのなかでわたしはきえて
いろづいたこ ....
春夏の夢にかけたる浮橋の
  途絶えに月をながめくらさる

五月雨にみかさ増したる川の瀬に
  月は流れでみづ音ぞ澄む

ひさかたの光をかへすはちす葉の
  浮けるみなもに波たつる風
 ....
{引用=




  金色が たおれる 欠伸が 蔓延する 
  蛙のうた こもる ねむれない 五月 日々の罅に 滲む
           ゆううつの 書物 ふあんていの音楽
  刺身 ....
通勤バスの車内 
後部座席から眺める 
まばらな人々が
眠たげな朝 

( 昨晩わたしは、{ルビ尖=とが}った爪を、切っていた。) 

人さし指をのばし 
四角いボタンを押す 

 ....
水月の春を斬ったる覚悟かな




水月(すいげつ)
 水と月。水面に映る月影。人体の急所の一。みずおち。軍陣で、水と月が相対するように、両軍が接近してにらみ合うこと。無外流居合道の形のひ ....
きれた風が コップの中
五つの渦を 見上げている

行きつけの船の舵取りにしか
読めない星雲

人指し指をやめない
子守り歌は
コップのガラスをまわり

砂丘におちていく蝶の
石 ....
素晴らしい名曲を
聴くことは大切だけど
自分の歌を口ずさめば
それは生きている
たとえそれが
上手く歌えなくても
それは生きている
自分の意味が生きている

感動した言葉を
覚える ....
右のポケットに
湿ったままのハンカチ
トイレのドライヤーで乾かして
にわかに水蒸気は生まれていくが
それは霧でもなく雲でもない
つまり、僕のポケットには
虹は入っていないという事

エ ....
ここに
銀色のエンジンがあればそれと

あと太陽の動きのような一時間半があれば

ぐるりを周りきれるほどのちいさな島
四方からの潮風にさらされ続けていて

そこで何本もの縄を編んではほ ....
指をのばせば触れる
何も無く 触れる
何も無さにではなく
ただ 無いことに触れる


ちぎられたのでもなく
盗まれたのでもなく
花は指と手のひらに咲き
茎をかつぐ背を見つ ....
刈り取られた
花々は暮れようにも
暮れられず
風が吹くのを待ちながら
やがて、
朝になります


  いつか風、のように
広げた両腕は冷たい、思い出となりますが
 その内、に抱えた ....
春を作ろう
土しかない心の中に
春を作ろう

伸び始めた草を
小枝の先に開き始めた葉を
かわいい小さな花を
入れてみよう
ほら
もう蝶が飛んでいる

春を作ろう
土しかない心の ....
夜のアゲハ蝶の行き先は、決まって、
忘れられた夢のなかの王国の紫色の書架がもえている、
焼却炉のなかを通る。
くぐりぬけて、
グローバル・スタンダードのみずが曳航する午後、
雨の遊園地で、イ ....
あんなに降っていた桜は
何処へ流れていったのだろう
夜の手がそっと集めて
すこし北の、
山並みを越えたところへ
風に溶かして運んだのだろうか


翠を湛えた葉桜は
それはもう、
ひ ....
臆病者だけが
乾いている
磁石のにおいの
ひどい穴ぐら
窓の外では
アスファルトが
黒曜石に濡らされている

  仕切の向こうの笑い声が
  うるさくてちょうどいい
  そんな時刻 ....
           2007/04/25


木漏れ日の郷
足軽の猫たち
群れをなして
ミャウミャウ
みゅうみゅう
みゅーみゅー
MewMew
mewmew
ミ ....
本を読む人の眼は
例外なく真っ黒い色をしている
それはもちろん
眼が活字のインキを吸収してしまうからである
本を読みすぎて
白眼まで真っ黒になってしまった人が
こちらを向い ....
世界の終わりを思わせるほど明るい日
地の果てのようながらんとした広野に
世を捨てたようにひとつ立つ古い塔のそばで
君は僕を待っていた

僕らは手をつないでだまって塔をのぼった
ひょっとして ....
こしごえさんのおすすめリスト(4192)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
宵の空- A-29短歌1*07-5-25
白夜- Rin K短歌22*07-5-24
海の見える丘にて_- 服部 剛自由詩6*07-5-23
言葉の暦(No.002)- ぽえむ君自由詩12*07-5-19
ふたつの曳航- 前田ふむ ...自由詩27*07-5-18
森ノ潮騒_- 服部 剛自由詩13*07-5-18
初夏- 吉田ぐん ...自由詩4307-5-17
ポイントは数字か?(親指1000字エッセイ)- 佐々宝砂散文(批評 ...13+*07-5-17
ポイントポイントうっせぇなぁ。- いとう散文(批評 ...21+*07-5-17
炭酸レモン- Rin K自由詩43*07-5-12
繰り返しの中で- ぽえむ君自由詩8*07-5-3
黒いしげみ- A-29自由詩4*07-5-3
おんな- まほし自由詩11*07-5-3
さつき待つ___________■古語の宴参加作品■- Rin K短歌20*07-5-2
hibi- はらだま ...自由詩34*07-5-2
「_降車ボタン_」_- 服部 剛自由詩12*07-5-2
なごうございます春- A-29俳句207-5-1
古蝶石杖- 砂木自由詩12*07-4-30
自分の意味が生きている- ぽえむ君自由詩10*07-4-30
そのまま僕になっていく- たりぽん ...自由詩8*07-4-30
島_きょうかいせん- 水町綜助自由詩23*07-4-30
無のむこうに- 木立 悟自由詩707-4-30
散在する、朝- 霜天自由詩1007-4-30
春を作ろう- ぽえむ君自由詩7*07-4-28
落丁した夏- 前田ふむ ...自由詩28*07-4-27
みどりのスケッチ- 銀猫自由詩15*07-4-27
雨を許すと濡れてしまう- たりぽん ...自由詩1907-4-25
木漏れ日隠れ- あおば自由詩8*07-4-25
書店で働くということ- 吉田ぐん ...自由詩73*07-4-25
明るい日- 塔野夏子自由詩9*07-4-25

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