睡蓮の 花弁千切って 悲しみを 無かった事に する幼き子
鈍い涙 朝もしくは昼の目覚めのあくびの涙
透明な涙 かげらずただそこにある太陽の眩しさへの涙
辛い涙 胸にくすぶる虚無あるいは無効力にこぼす涙
滂沱の涙 隣人とともにあろうとする人を憐れむ涙
....
帽子越し 夏空見上げる 部活動
六月の寒い日が
まやかしの告白の手紙を読んだ様に
そくそくと背筋に迫る
化粧水の冷たさが掌に残り
それすら重い
黒いオルフェにとりつかれて
ピーナツをかじりなが ....
骨と皮と筋肉に為り
自らを世界に曝す
血流は脈々と 、
最早要らない脂肪捨て
ただ立ち尽くすのみ 魂の器
何をしても
何もしなくても
ハッピーならそれでいい
どんな一日だったか
色んなことがあった一日
例え嫌なことがあっても
ハッピーで包み込む
何かをすれば
ハッピーになれるよ ....
目をあけるとそこは世界で
夏は夕方のにおいがする
もうぜんぜんどこにも行けない、と思うので
玉子を買っておうちに帰る
ゆらりゆらりと
漆黒の水底を泳ぐ孤独な生き物
彼らは輝く太陽を知らない
ぼくらは昼と夜が無いと
生きてはゆけないのだ
太平洋が反射した灰青色の空から
雨は音も立てず降りてくる
寒冷紗のようにふわりと
海を見下ろす緑豊かな岬は
優しい雨に包まれ白く霞む
草を食んでいた岬馬の澄んだ瞳
雷光を映して光り
....
こんもりした
緑の丘に昇り
空の青み仰いで
透明になりゆく世界を
透明になりながら眺めて
明るむ意識の輝きの光と
一緒に揺れている緑の
深みに沈み込みながら
こんもりした緑の丘 ....
生まれてき交わっていき死ぬだけの無意味に意味を与えるは人
異人さん、何しに来たのこの国へ。おまえを笑いに来たんだろうか
沈みゆく国の行く末、見届けよう。ここは東の不思議の国かな
異国 ....
やまない雨はないけれど、
世界のどこかでは雨が降る。
たとえ地球の降雨量が
ゼロとなる瞬間があるとしても、
宇宙のどこかでは
絶対に雨が降っている。
硫酸の雨が、
鉄の雨が、
砂の雨が ....
新聞配達の帰り路
商店街の本屋で立ち読みをして
店主がハタキでぼくを追い払おうとした
芥川龍之介の短編を三作読んだので
もういいかと…
店主は咳払いをした
糸杉の生垣が植わっている坂道 ....
あおぞら
ゆうぜんと 、
ひろがって
またあえたね
あれから
血も縁も知も
たくたさん
捨てながらも
途半ば、
花びら ひらり
地に舞い落ち
赤々明々 ....
サルモ属には
キングサーモン、ピンクサーモン、シルバーサーモン、トラウトサーモン、スチールヘッド、チャムサーモン、アメマス、オショロコマ、イワナ、アマゴ、ヤマメ、アユ、ニジマス、イトウ、サツキマス、 ....
風薫る 胸が高鳴る 運動会
校庭で 笑顔の額 玉の汗
萌えさかる 若葉の熱に 翠雨かな
公園に 紫陽花ひとつ 雨宿り
止まぬ雨 紫陽花柄の 傘開 ....
死はいつか訪れるから
その時になって驚いてはいけない
大切なのは
今を
今を今を
今一瞬を
充実させるしかない
虹鱒はほっこりと
ヤマメはとても繊細で
イワナはホロホロと
みなそれぞれの味がある
ぼくは必要なだけで釣り終わる
素粒子はひとつの宇宙
この宇宙もひとつの素粒子
ぼくらはその集合体で
数えきれない宇宙をもっている
生死を無限に繰り返し
{ルビ縁=えにし}あるものと再び出逢う
生まれたものには必 ....
1 歩いていった
ある台風の日、灯台が根本から消失した。台風が原因だと思われた。怪獣映画の冒頭のようだという者もあった。人々はそれなりに天の災いを恐れた。しかし誰も真実を知らぬ。灯台は歩いていっ ....
1 岐路
私は毎日岐路に立つ。朝の窓を開け放ったとき、お昼どきのコンビニで小銭を落として放置したとき、アサヒとキリンとサッポロとサントリーとどれにしようか悩んで結局奮発してヱビスにしたとき、私は ....
肉体感覚存在として
生きることの歓び
肉体感覚存在としてのみ
在ることの異和
常に不断に私に在りて
*
夜に吹く風に路傍の
丈長い草々てらり
てらり揺らぐ揺らぎ
....
きらきら赫くスポークの林のすき間で
覚束ない足どりに甘い匂いを残した仔猫が
ただいのちを求めていた
彼の小さすぎる陰に
高架を渡る停車を迎えた貨車が立てる
複雑な五拍子が降り注ぐ
....
そうよ今なら空が明るいのだわ
見上げてよ
あの雲と虹のむこう遠くに
もしオズの国があるのなら
そこにだれも死なない国と
音楽とカラフルな謎と
すてきな魔法と
エメラルドの都に向かう道 ....
来週はまた緑に溶けてゆく
透明な水をかき分け
鮮やかな{ルビ生命=いのち}を奪う
舌鼓を打つたび
一粒だけ涙を流す
水の粒 ついたボトルを 空に向け
軽井沢 蒼い香水 身に纏う
学校の プールに輝く 飛沫舞う
水流し 青梅煌る 金だらい
公園の 土薫り立つ 青 ....
雨上がりの明るみ
触れ合う額と額
優しい石鹸の匂い
、
雨上がりの藪の凄み
緑の一層濃く深く
鮮明な輪郭宿し
、
明るみ凄み雨上がりの
夢見る感情と覚醒す ....
水の上に花が咲いている
花の姿が水にゆらめいている
それをながめながら
幾重にも愛を囁きながら
幾重にも別れにふるえているような
このひとときに
いちばん告 ....
僕は生まれ変わったというと
いぶかしがる大衆のなかから
君が一歩前に出てきてため息
「、、、ついて、嘘ついてとか
本当のこととかは奥にある、人
生きる上、形而上ではねっ」ト
創 ....
頭がいくつもあるように、想像と解決が繰り返され、
想定していなかった彼が、かつて話したことまで木霊して
意味することを識る
一本で線、
ひとり想いを伝えること
二本で辺、
....
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