交差点で行きかう人を 市バスから眺める
私には気付かずに
けれど 確実に交差していく人の、
行先は黒い地下への入口

冷房の効きすぎたバス
喋らない老人たち
太陽に乱反射する高層ビルの窓 ....
生きている限り、誰もが何かの生き証人なり。
今日の空が青かった事、いつか共に証言しませう。
厳しい夏の終わり
ずぶ濡れで見上げた黒雲が
不意に吹き散らされ
見る間に西日に
真っ直ぐ照らし出された
濡れて光る道の先に
垂直に



誰かへ知らせよ
バッハのポリフォニー
 ....
思えば、あの頃からいつかこうなるのではないかと、漠
然と予期していたのだった。あの頃、俺がまだ若くて、
日常の懊悩や苛立ちや、燃えやすい枯れ枝のような未熟
な考えを持て余していた頃から、いつかこ ....
おーい、どっかの国の、どっかの裏道に転がる青い小石、よく聞け!
いつか僕に拾われるその日まで、君は君の青さを失わずにいておくれ!
在りし日の 
オスカー・ピーターソンの指は
鍵盤の上を無心に踊り
宙に奏でる音符の流れで、僕に云う 

(生きるって、悪くないよ
 時には素敵なこともある)

「この世に、虹はあるのか ....
ひらかれたまま
あつめていく
私に似たものを
私に似ていないものを
あつめて
もやして
ふたたび解き放つ
それらはすべて
私ではないもの
それでいて
私をかたちづくるもの
すでに ....
ひっぱってもひっぱっても
弾けてこの手を離れる

ここまで、ここまで、と
伝えたはずなのに
私の言うこなんて
そう、聞くわけがない

なぜ前髪はあるんだろう
いつもはなかった

 ....
僕は夜明けをあまり知らない
けれど夕暮れならたくさん知っている

薔薇いろから菫いろへとグラデーションする夕暮れ
金色の雲が炎えかがやく夕暮れ
さざ波のような雲が空を湖面にする夕暮れ
不吉 ....
この星の
誰も知らない
空き地で、
独り泣いてる
人を見つけた
濃密だった夏が
あっけなく身体からほどけてゆく
世界から色を消してゆくような
雨が降る
雨が降る

あの光きらめく汀を歩く
私の幻は幻のまま

それでも
夏はこの上なく夏であったと ....
詩というのは、心情の吐露とか、綺麗な風景を綺麗に書くとか教訓めいたこと、哲学めいたこと、社会批判、を共感を得やすいように、大勢が納得するような比喩をつかったり美しい表現をしたり、あるいは素敵なぐっとく .... 冬の城明け渡すとき水中で愛を交わしてウンディーネのように


雨そして夢から醒めた余白には君のではない愛の降りしきる


君の目に春を捧げる、遠い日に誰かに焦がれ散りし花びら


海 ....
青いってくちにして街は海になる花びら泳ぐ彼方の岸を


まぶた濡らす緑雨は君に降りやまず海の果てに飛ぶ鳥を探す日


永遠に待ちぼうけです目を閉じて探して君の赤い夕焼け


いくたび ....
生きろ!と気張りはしないけど
私は死ぬのがイヤなので
明日もきっと大丈夫

 (これはこのコピーを貶めるものではない
 今はこうでも言わないと死んでしまう可能性があるのだ)

いつだって ....
奈良の大仏が涙を流したのは

今のような暑い夏の日

むわっと熱された空気が水蒸気となって

仏の涙袋にたまり

雫となってしたたり落ちたのだ

そんな風に思っていた

近代合 ....
誰からも愛されなかったと嘆くニートが一人
生まれてくるんじゃなかった、と言い残し
ある日首をくくってしまった

それからしばらくして
彼の家に無数の恋文のようなものが届く

郵便局には
 ....
泣くのは赤子の仕事です

誰が想像できましょう

それだけで すわ うるさいと

殺されたなんていうことが

隣人の奏でるピアノの音に

苛立ちを感じたら

何かのサインだと思 ....
何もかも 夢の中のような出来事でした

おもちゃの兵隊さん

群がるチャッキー

砂のお城

悪夢もあれば淫夢もありましょう

幸せな陽だまりのような夢も

私はだから

 ....
人一人が到達できる地点はどう頑張っても限界がある

だから古人の知恵は無視できないのだ

姉はぼくにそう言い聞かせて本を閉じた

たしかにどの分野であれ成功する者は

古典に対して少な ....
何に耐えかねてか
世界からぱらぱらと言葉が剥がれ落ちる
きらめく言葉
傾いた言葉
青ざめた言葉
しどけない言葉
跳ねまわる言葉

何に耐えかねてか
僕からもぱらぱらと言葉が剥がれ落ち ....
きみは、掴まねばならない
その手をまっすぐ、明日へのばして

耳を澄ませば――確かに聴こえる
言葉ではない、不思議な呼び声

黙したまま私達を待つ
二十一世紀の霧の向こうの、{ルビ朧=お ....
樹に実っている果物
その皮はいったい
どれだけの労働を包んでいるのか
どれだけの音楽的な映像を
自然と科学が
ぎりぎりのところで摩擦する地点で
果物は静止し膨張する
果物は時 ....
朝の信号は、青になり
盲目のひとは白いステッキで
前方をとんとん、叩きながら
今日も横断歩道を渡ってゆく

日々の{ルビ道程=みちのり}を歩く
惑い無き後ろ姿は
人混みに吸い込まれ
段 ....
太陽は常に西の空へと往きますが
この地球上に立っていると
まるで停まっているようです

花はゆっくり開いてゆきますが
開花はまるで、魔法です

孤児を育てる里親さんは、言いました
「親 ....
君はちょっと人より黒目が、大きいね
君はちょっと人より睫毛が、長いよね

今夜も、薄ら目を開いて眠り
夢見る二才の君は
人より染色体が一本多くて
まだ喋らないし、歩かない

ちょっと風 ....
遠い夕陽の揺らめく畑で
夫は手にした鍬で土を耕し
赤子をおぶる妻はそこへ
種を蒔く

貧しい日々の暮らしに
俯きあう
ふたりの野良着は
仄かな金に縁取られ

夕陽に瞬く無数の種は
 ....
春になるとあらわれる
円い緑の丘がある

その丘はいつも
すこし遠くにあらわれる
だからそのてっぺんに吹く風を
わたしは知らない

その丘の上の空は
昔に書いた詩たちが
掠れて消え ....
駅前の透き通った路地から
斜めに下っていく
陰だけの旅人
人を信じることを信じることができずに
スーツケースの中では きっと
愛の源がくしゃくしゃになっている
バスのタイヤに初々しく視 ....
花をすぎる花
こぼれる花
閉じた片目から
飛び去る花


花は重なり 水になり
灰の飛跡をとどめている
空は震え
空は枯れ野


多くの音が暗がりにうなずき
 ....
こしごえさんのおすすめリスト(4195)
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撃たれる- 岡部淳太 ...自由詩220-3-8
おーい- クーヘン自由詩2*20-2-18
ジャズマンとの対話- 服部 剛自由詩220-2-16
詞華集- 岡部淳太 ...自由詩8*20-2-9
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形あるもの- りゅうさ ...自由詩3*15-6-16
スリップストリーム- りゅうさ ...自由詩115-6-2
静かな手- 塔野夏子自由詩7*14-11-3
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夕景- 服部 剛自由詩614-7-18
春の丘- 塔野夏子自由詩6*14-4-7
形相- 葉leaf自由詩514-1-12
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