混じり気なく、青

淡い空

閉じ込められた真白い下弦の月は
青が滲んで



 あたしとおんなじ



空模様
死の森で息を吸ったら
一瞬で肺がやられて
死んでしまうから
仮面を被って生活しています
笑った仮面、愛想を付かす仮面
泣いた仮面、蔑む仮面
表情を変える度に
仮面を取り替え ....
{引用=
いいえ、あれは太陽ではなく
古びたシャンデリアの明かり


起立、
今日という善き日から逃げ出して
梟の首を廻す
大海原ではマストが立ち始め
皆が合図を待っている
黒い波 ....
真夜中に沈んでいく終電で
疲労をぶら下げた男たちが吐く息で
今日何度目かのめまいに襲われる

脆弱なんだ

きっと他意はないその言葉に
ぎっ と
音がなるほど唇を噛んでしまったのは
 ....
シーラカンス
君なんてちっとも不思議じゃない
何億年なんて
君が生きてきたわけじゃない

連綿と続いてきたことをいうなら
私だって同じくらい古い
姿かえようと体制かえようと
生き物たち ....
ねえ
 
僕もゴミと一緒に
 
流してくれないかい?
 
 
 
そこなら光りながら
 
逝ける気がするんだ
{注GEKKO=白黒写真印画紙「月光」}に浮かび上がる
曖昧な輝度信号
ほしおり はすぐそこに迫っていた
切り取られた夜空を
暗室の赤い光に積もらせ
あまりにも遠すぎて
おぼえきれない思い ....
我々の生命活動に大きな影響を與へる、
幻の素子、
マイナスの質量を持つもの、
反證可能性を持たぬ似而非科學の、
古式ゆかしく愛らしい結晶、
ふろぎすとんよ!
いま私の前にある樫 ....
     1

うすい意識のなかで、
記憶の繊毛を流れる、
赤く染まる湾曲した河が、
身篭った豊満な魚の群を頬張り、
大らかな流れは、血栓をおこす。
かたわらの言葉を持たない喪服の街は、 ....
綺麗に輝く虹色をしたタマゴは
その全ての可能性をもったまま凍結した
どんな動物が産んだものなのか
どんな生物が産まれてくるのか
何もわからないままだった
そうでありながらも
タマゴはタマゴ ....
永遠がずっと同じって意味なら

私はそれを望まないわ

だって今日よりも明日の私を

もっともっと好きになって欲しいもの



だからあなたの永遠

私が預かってお ....
いたいんです
くるしいんです

すきなの、
青い空を夢見て 目を閉ざし
僕は ずっと待っていたんだ
春が僕のもとへ やってくるのを

春が来て あたたかな陽と優しい風が辺りに満ちたら
その時 僕は目覚め 大きく花開こうと思って ....
体の隅々を解体され分析され
カルテをつけられ病名をつけられ

悲痛な面持ちの周りに宣言をされる

私は生きているから
痛くも無い病名に
迫り来る恐怖に
少し心が不穏にはなっても

 ....
長い間降り続いた雨が上がった
だから何だってわけじゃないけど
傘を差したまま歩くよりは
遥かに進みやすいはず

だけど急ぐと疲れるから
道端の花と語り合いながら
カタツムリの ....
いつの間にか夜が短くなった
それに合わせるように私はとても無口になった

いつもの裏通りには
見当違いな質問ばかりが飛び交い
静電気を帯びた優しさが充満している

声を紡ぐ旋律が見つから ....
人生は甘くないと言う事実を
嫌っていう程噛み締めて
後悔の海に溺れていく

人間辞めたくなっちゃったから
鉄腕アトム張りのロボットになろう
超合金とまでいかなくても
シルバーメタリッ ....
冬の町に灯がともり
羽を休める


男たちは どこからか集まり
酒に身を許す


女たちは 寄り添い
夢を奏でるように


触れあうことさえ
視線を重ねることさえ

 ....
   炎とは、燃えさかる火だと、書いてある。
   たくさん酸素をあたえれば、きっと立派な炎だね。
   あんなにおそろしいものも、最初はこんなにちいさいの。

   火だけじゃないね。みんな ....
水に馴染まず
錆付く事を恐れた私
壊れた金属片に癒しを求め
冷たい温度が心を写してくれる


高速化が進む
取り残された
部品は間に合わず
旧式と呼ばれた
時代は私を必要とはしない ....
きみをひらくと
なかから ちいさなきみが
ぽろぽろと はだかのままで
たくさんの 砂金のようにこぼれて
たくさんのきみは 少しはずかしそうに
ひざをかかえてる

 ....
どうでしょうか、みなさん ほんのり赤い
あなたの頬
愛しくて
愛しくて
ぎゅっと抱き締めた
暖かかった

ふんわり白い
積もる気持ち
触れたくて
触れたくて
思わず飛び込んだ
冷たかった

覚えてる ....
{ルビ微睡=まどろ}んで、乗り過ごすうちに
春まで来てしまった

0番線から広がる風景は
いつかの記憶と曖昧につながっていて
舞いあがる風のぬくもりが
薄紅の小路や
石造りの橋や
覗き ....
僕は男だから
産む痛みを知らない
同じくらいに
産まない痛みを知らない
痛みなんて知らない
ここは戦地ではないから
僕はあなたではないから

幸せになる方法を知らない
幸せにする ....
君が
 
ぽつん。
 
と残した香りが
 
僕の表面を覆う理性を
突き抜けて
 
真ん中から少し左を
 
ソーダ水のやうに
刺激してくる。
 
今になって
 
ああ、あ ....
洗濯機に自分でパンツ入れないでそのあったかさ確かめてから


蜂蜜の垂れるすがたはエロチックなんてくびれの辺りで思う


靴べらからドアが閉まってしまうまで何度私を見るか数えてる
 ....
今、踏んだ、枯れ枝
その中に眠っていた想い
遠ざかってゆく
永遠に

今、放った、貝殻
僕の手のひらの温度を引いて
遠ざかってゆく
永遠に

雲は遠くの水平線に砕け
 ....
鳩を
裂いて、裂いて、裂いて。


裂いて、
裂いて、裂いて。

裂かれていく鳩たちが
最後にみたのは自らを裂く私

恨みなさい、
恨みなさい、
その{ルビ眼=まなこ}に映る私 ....
見かけたときに
気持ちが踊ってた

僕は君にひと目惚れしていた

突然のことだけど
僕は忘れてはない

僕は君にひと目惚れしていた

緑のカーディガン
小さな靴が並んで

僕 ....
北大路京介さんのおすすめリスト(19150)
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