そうやってかくすから
くしゃみがでそうになるんだよ

みせたっていいじゃない
たまには、さ
畳の部屋に座る祖母が 
親父と叔母を目の前に座らせ 
「もしも私が世を去った後も
 互いに仲良くしなさい  」       
と静かに語っていた頃 

仕事帰りで疲れたぼくは 
霧雨の降 ....
 


ええさんに
てがみをかきました


うつくしいじで
てがみをかきました


きゅうじょうは
なんじょうになるのですかと
かきました


じゅうじょうですか
に ....
四十年戦いとりしクリスチャンわが人生の武士の一分

絵教室妻よろこばすためにとぞ蜜柑の絵をば描きにかきけり

今日の日はビールを2本呑みたりき絵に勢いをつくるため
きみの魚にふれたくて
えら呼吸を切望したら
肺が痛んだ
朝への開口を防ぐように
その
呼吸のひとつ
くちびるを
置いていく


きみの鳥をとびたくて
背中にそらを作ったら
煙に ....
私、斉藤と申します。
歳は53、妻と娘と息子あり。

最近、夢を見ることが多くなった。
えらく現実味がある夢だ。

幼稚園生の「主」のポケットに入って
礼儀を教えている俺。
子供はよく ....
人は屋根をつくった
雨から家族を守らなければならない
自らの肉体を守らなければならない
濡れてはならない
濡らしてはならない
壁も柱もつくることを忘れ
屋根だけがどこまでも広がっていった
 ....
農夫だった祖父は
ある日
自分の土地に
油田があることを見つけ
大金持ちになった

父は働く必要がなくなり
暇さえあれば
世界を飛び回り
グローバル
という言葉が口癖になった
世 ....
愛されたあの日
愛したあの日
月が満ち
海の中

海の泡となった。
そして星となった。
本気で愛していた。
くしゃみをした。

泣いた泣き明かした。
星座をたどって
元来た場所 ....
公園のすべり台の上誇らしいゲキレンジャーの変身ポーズ


暮れ泥む日に追われるよに帰りゆく子の足止める木いちごの花


憂鬱と言われるけれども私は好き窓わくを打つ甘いメロディ


ど ....
表現作品は
遠征した結果の戦場なのだから
葛藤を宙に浮かしたまま ぶっ殺しておけ
表現作品が
作者にとっての安らかな居場所になってはいけない
そうは思わないか おのれ ぶっ殺しておけ

 ....
ざわめいている
てと
てあしと
あしと

ならんでいる
そして
すこし
おしかえし
ている

ひとは
よなかに
やさしく
しんどうする

ざわめきを
すみずみまでつた ....
ねえ、
昨日の夜は何してた?

私は眠れなくて星を見ていたわ
あの星は、あなただと決めて
一番明るくて、まっすぐ私を見ていた

あなたの星はキラキラしてて
すっごくキレイで
私は悲し ....
今日は入浴剤のかわりに
思い出を溶かしてみることにした
みるみるうちに水が染まっていくが
どうもうまく混ざらない
思い出にも種類があったらしい

やわらかなパステルカラーとかたいモノクロ
 ....
ふと
見上げると
 
ゲル状になった空気と
鉛になりそうな空と
にらめっこになった
 
 
僕は向こうの
ビールの看板を見たいのだけれど
そういう訳には
いかないらしい
 
 ....
第一印象。



「あああああ!。
 やっぱりあの時思った通りのヤツだった!。
 あんたってさいてー。
 もうあんたと口きかない。
 あっちいってよ。
 ....
地球に降り立った天使は
神様に間違われ
みんなにちやほやされて
子どもたちの教科書に載ったりもして
毎日毎日良い気分

ある日真っ黒なカラスに乗って
悪魔がやってきた

 ....
窓を無心に磨く雨音で
鉱石のように凝り固まった背中
手元に空白のノート
ペンは柔らかく握られたまま
冷めてしまった珈琲が
あなたの唇を忘れていた
とても低い声で唄い出せば
思い出すような ....
{引用=風の脚が遠ざかってゆく
あさいわだちは
春の周りをくすぶっていて
いろとりどりのかざみどりが
ゆるゆると迂回しては
家を さがす



信号が青に変わり
ひとなみは と ....
武蔵野線
の窓に、今年も桜が映る
福知山線
の窓にも、桜が映り
埼京線
の窓で、桜が待っている
湖西線
の窓には、桜が覗き
紀勢本線
の窓には、桜が迎え
京王線
の窓には、桜の薫 ....
浅草あっちゃん油虫
青葉青山案の定
インドイギリス硫黄島
イカの色したイイおんな

うどんウクレレうりふたつ
梅田鶯運の尽き
エンドえげれすエロガッパ
駅の易者のエビふりゃあ

浅 ....
夜の輪郭が瑞々しく
他の夜の暗さから起き上がるとき
波を湛えた器を抱え
灯りの無い道を進みゆくとき
声は牙の冠のように
おごそかに髪に降りてくる


ふたたびからになる器を ....
  成
  長
  し   
  た
僕は君を好きだと感じていた
 今はもう知ることのできない感情だけれども
  今
  ど   「尊敬だったかもしれない」
  こ       「家族 ....
果てしなく続く乾いた砂地が
太陽の熱で温められ
そこに幻の水が出現するように

終わりなく続く乾いた心が
生きたいという気持で温められ
そこに幻の言葉が出現する

私の詩とは
そんな ....
あっ 

と九十過ぎの{ルビ老婆=ろうば}が言うと 
黒い杖はエレベーター十階の 
開いたドア下の隙間にするりと落ちて 
奈落の底で 
からんと転がる音がした 

「 杖も毎日使われて ....
その子にとっての最初の事実は
人の死だった
自分が誰かに抱えられたまま
その体がだんだん冷たくなってゆく中で
生温かいものが頭から流れてきた
それが血であることは後で知った
そしてその人が ....
我が身に寄りかかる雨は
遠き地の君の涙か
悲しみに塗れるその色は鮮血
今はただ
何を信じて今日まで来たのか
それすらわからなくなった君がいる
罪があり罰がある
救済という言葉の影には
 ....
ぼくがまだ見つけない 明日の
呼吸の波は、かぎりなく無音で
おしよせては、
皮膚のあいだに刻まれた旋律を
からめとりながら
引いていく


奥深い場所で対流する
なまぬるい記憶、ある ....
彼を失ってから
寂しさという言葉と戦いました
戦い疲れ果てたとき
私は空虚という名の亡霊に憑かれました
色とりどりの花は
私の前では何も意味をなさず
美しく奏でる音は
騒々しいものでしか ....
             2007/04/18
アニメアニメアニメ
アニメアニメアニメと
10回続けて言ってみる
声の中からアニメが叫ぶ
兄無兄無兄無
兄が無いから兄無

アニムアニム ....
北大路京介さんのおすすめリスト(19150)
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