Y 八歳の女子として親に質問した
「ねえ、どうして結婚したら赤ちゃんが生まれるの?」
返事はいまや失念

「ねえ、どこから赤ちゃんは生まれて来るの?」
「眠っていたからわからない」納得する
 ....
猫には猫の言葉があり
犬には犬の言葉があり
鳥には鳥の
虫には虫の
花には花の
水には水の
苔には苔の
風には風の言葉があって
会話しているのだろう

地球と月も会話しているのだろ ....
今夜こうして詩を書くけれど
世界中にある様々な不条理や
悲しみや痛みを知らない訳ではない
この国を覆う様々な矛盾も
今こうしている時にどれだけ多くの人が
不安に慄いているかも

ただ今夜 ....
暗い 暗い 夜の淵を歩いていると
君が生きていた頃を思い出す
君は何も話さないで
静かに笑っているだけ

何も考えずに歩みを進めてみる
そのうちに僕は痛みがあることも忘れる
だんだんその ....
早朝に
冷たい北風が吹き荒れて
庭の山茶花が散っていた
そこらじゅうに
真っ赤な花びらがてんてんと
血のように落ちている

家の鬼門には赤い色
魔除けに植えられた山茶花だった
色彩の ....
休んでる間に担当を変えられた
と嘆く彼女
突然だね というと
前から決まっていたらしい 一言もなく
休んでいるうちに外されたんだと激昂
おもしろくない と朝から大荒れ

だよね 嫌だねと ....
たとえば
想い出行きの列車の切符があったなら
僕は迷わず買っただろう

雷が鳴る雨の午後
胸のジッパーを握りしめて
心細さを振り切るように走った通学路

修学旅行の帰り道
玄関を開け ....
暗いそらのした
森の樹皮質のぬくもりが、
重さをました広大な冬の夜をささえている


不思議な安寧をやくそくされ
みちびかれるように 生きる
神々しく 雪をいただいた山のうちふところで
 ....
私は小学生の高学年頃
毎日日記をつけていた
それは思い出や覚え書きを残すためではなく
日記をつけ続けることに固執していたからである
そして書いていることは
何かの情景描写や感情表現では全くな ....
車庫へ還らぬバスは
停留所にも停まらない
ただ辻々で
わずかな客を乗せて行く
代金は要らない
誰もが代償を払っているから

今日は五人だけ乗っている
眼鏡を失くした男と
手紙を置いて ....
真っすぐに投げ入れられた測錘――
それが判断であるなら
縦であろうと横であろうと
無方向でも
その力積が真っすぐでありさえすれば
縦となり緯は定まる
驚嘆すべきほどの前判断がその位置を得て ....
人混みでぶつかる肩々目だけが合わない


添え木して 何とか立ってる やじろべえ


蝋燭が削れる音がずっと、ずっと


眠る前バイバイと言う私の子


焦点の端でものを売る本 ....
今はもう忘れてしまったけれど
たったひとつ、
おぼえているものがあるとするなら
朝の理科室で
フラスコに入れた無色透明な液体 ....

ある日の深夜

僕をじっと見る
餌の器をじっと見る
再び僕をじっと見る

知らんぷりして
パソコンに向かっていると
いつの間にか後ろに回り込んで
爪が出ていない肉球で
僕 ....
  おばあさんが 一人
  風に あたっている

     何もなかったように


 日曜日
特になし。私が在るだけ。


 月曜日
遠回りなのか、近道なのか、そもそも行先はどこ ....
ぼくはかつて猫を飼っていた

あるいは飼われていたのかもしれないのだが

いつも隅っこの居場所で僕をみている

そんな猫さ


何も言わないけれど何もも求めないけれど問いかけてくるの ....
何かが{ルビ蠢=うごめ}くのを背中で感じた
後ろを振り返れば
モゾモゾと動きまわる

何一つ微動だにしない筈の
心の虫は笑いながら蠢く

痒さは手では届かず
イライラで集中できない
 ....
夜に心があったなら
きっと淋しい心でしょう
闇夜になるのが
淋しくて
誰かを想わずにはいられない

星に心があったなら
きっと淋しい心でしょう
たったひとりで
何億光年旅をして
誰 ....
現代音楽のようでいて

懐かしい旋律も現れたりする

シマノフスキーにはそんなピアノ曲が多い

冬の夜に近い朝

外灯は暗い空に圧されるように

地に貼りついていた

柔らかな天地の香り

宇宙から与 ....
ぼくが来た道に横断歩道はあっただろうか
君はちゃんとぼくを渡れただろうか
傘を畳みながら
石段を踏みしめる

雨の日に投函した手紙は晴れの日に届くだろうか
花束に深く沈んでいった君
曇り ....
 
今を頑張るための
エネルギーに変わるキモチとは
何なのだろう
 
褒められる喜び
理不尽な世への怒り
空っぽの哀しみ
週末の楽しみ
 
あの人への愛や
失敗への恐れ
過去の ....
遠くのほうで 貝殻色の天蓋に
やがてちいさな穴があき
こぼれる石笛の一小節を縫い付けた
あかるい羽衣の 恵みを象徴してもたらされるもの


鉱物たちがふくんでいる 大きな知恵の営み ....
 よく晴れた夏の日の朝、私は海岸沿いを走る電車のシート
に座っていた。ふいに砂浜のぬるい風が窓から吹き込んでく
ると、私が飲み干したペットボトルの中に、しゅるしゅると
渦を巻きながら吸い込ま ....
朝のまどろみの中 鳴り響く携帯の着メロ
     あなたからの モーニングメールだ

仕事で疲れて 起きられないわたしのために
     毎朝メールで起こしてくれる 優しいあなた

色 ....
不条理な夢で目覚めた朝
もの憂い倦怠感で
頭の芯がズキズキ痛む

夢とか希望とかそんな言葉で
ちっぽけな人生を飾ってみても
掴めるものといえば
ほんのひと握りの砂だけ

現実をみろ
 ....
コトバが頭の中を舞っている
ふわふわと漂うように煌いて
それはジグソーパズルの1piece
寄せ集めて物語が創られる

いつも心象風景の中にいた 
本当の空の色を知らない
妄想の中で呼吸 ....
体が溶ける謎は説けぬ

君は去った街に残るのは

涙の水溜まり

途切れなく続いている毎日

心の端の方では落ち着くらしい

ほどけなくなった靴紐には

最終的にハサミの刃をあ ....
部屋の東側にある窓の向こうから
そろりそろりと気配を感じた
冷たい空気にかき回されて
輪郭はひどくぼんやりとしている
わからないけど
生え際にだって届きそうな気がした


ベランダで育 ....
田舎育ちのせいです

おとといの夜
雨の降る匂いがした

田舎も
もう変わり果ててしまったけれど
春の来る
土の肥える匂いは今も変わらず
わたしの脳に刻まれていて
枯れ草の下の土の ....
凍るかぜのなかでこの半島はぼくのなまえを呼んでいる

いとしいひびきでね


ぼくは北の国からやってきたまあほんとはプランクトンしかたべれないのだけれど

ことばの魚を追ってきたのだよ
 ....
北大路京介さんのおすすめリスト(19150)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
開眼、ひとときの和楽- 木原東子自由詩16*12-2-13
小夜曲- そらの珊 ...自由詩812-2-13
すこし話しがしたいんだ- ただのみ ...自由詩16+*12-2-13
夜の淵- 信咲自由詩7*12-2-12
【_山茶花_】- 泡沫恋歌自由詩11*12-2-12
なるようになる- 砂木自由詩13+*12-2-12
列車に乗って- ささやま ...自由詩8*12-2-12
わたしごと_冬の先- 月乃助自由詩24*12-2-12
日記を捨てる- 灰泥軽茶自由詩10*12-2-12
- salco自由詩31*12-2-11
測錘(おもり)が投げ入れられたならば- N.K.自由詩9*12-2-11
雨の下- やや川柳6*12-2-11
『枠のなか』- あおい満 ...自由詩12*12-2-11
鳴かない猫- nonya自由詩27*12-2-11
無題の日々- 空丸ゆら ...自由詩1612-2-11
さびしさというなの猫- 梅昆布茶自由詩1312-2-11
心の虫- subaru★自由詩20*12-2-10
星月夜- そらの珊 ...自由詩18*12-2-10
シマノフスキーの調べ- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...612-2-10
余韻との対話- 空丸ゆら ...自由詩1312-2-10
エネルギー- 次元☆★自由詩5*12-2-10
即興(春を待つからだ)- 橘あまね自由詩2012-2-9
ぬるい風- 壮佑自由詩11*12-2-9
【_メール_】- 泡沫恋歌自由詩9*12-2-9
【_夢の中へ……_】- 泡沫恋歌自由詩12*12-2-9
【_コトバ_】- 泡沫恋歌自由詩7*12-2-9
とりあえず全部なくすことにした- こめ自由詩1112-2-8
冬ざれの朝、光の生え際- あ。自由詩12*12-2-7
かんむりょう- 蒼木りん自由詩412-2-7
くじらの唱- 梅昆布茶自由詩2012-2-7

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