寄る辺なく
君を想うことなかれ
寄る辺なく
君に恋することなかれ


朝露零れて
透いた柔肌の朝顔
吐息に揉まれし


けふ
文月小暑
忘れがたき
夕でるまでの


 ....
息を押し殺して
手のひらでそっと囲んだら
金色の鱗粉を残して
忽然と消えた

紫色の残像は
一瞬だけ切なく薫った後
押し寄せる後悔の波に
さらわれていった

視界の端をくすぐる ....
マシュマロは気味わるいよね
痛くないよ〜(ウフ)という体つきからもう駄目
「みんないっしょにましゅまろうよ!」
赤ましゅ、青ましゅ
黄ましゅでしゅ〜とか言いながら
なよってきてはシュワッチす ....
出棺を待つ君は安らかな表情で
首筋にあるべき索状痕は目立たぬよう化粧を施され
凄惨な最期を遂げたようには見えなかった

呼びかければ目を覚ますのではとか
冗談が過ぎたかな
頭を掻きながら棺 ....
たばこ好きの女が
たばこ嫌いの人達に
よく言われる台詞

「生まれてくる子供に悪いよ」

そうか
そうだったのか
わたしの身体は未来の誰かの物でもあって
今こうしてだらだら生きている ....
燃え{ルビ滾=たぎ}る汽車が
青白い草原の海を駆け抜ける

焼き切れぬ想いを馳せた
米粒ほどの露の身を乗せ
今日も間引くことなく 汽車が走る

私達では この手で{ルビ掬=すく}えなく
 ....
ねえ、あなた
ワタシ
出会いの旅に出ます

ええ、わかっています
あなたがワタシを
好いていてくれてる事
なんでも分かってくれようと
熱心な所

これまでの御恩は忘れません
忘れ ....
あ、義父さん
ハンカチを一枚お借りします


+ + +


初めて会うひとはわたしのすべてを見透かしたあとに
無学なバイトの若造が生活(いちにんまえ)を語るのかと息巻きながらも
そ ....
{画像=110709105543.jpg}


金魚鉢のそれのように、
一つの世界がそこで完結するとすると、
地球が再現され、
宇宙が再現され、
ついに発生する突然変異に、
ビオトープ ....
青い波間に漂う
コバルト・ブルーのきらめき
画用紙に彩られた海は今でも
烈日を待ち焦がれている

*

雨の日は部屋の中でひとりきり
孤独を思う存分楽しもう
外国の歌手が歌う
レコ ....
 暑中お見舞い申し上げます。   たま



 地下鉄

地下鉄はまっすぐ走るものだと思っていた
車体が傾いてとなりの女の顔が急に近づいた
ね、 複雑でしょ・・
耳元の吐息はいつも体 ....
青らむ、夏の
わたしの首すじ に
風がひそかな挨拶をおくる


揺れやまぬ草の穂先のいじらしさ
痺れた指でもてあそびながら
あなたのことをかんがえる


青らむ、人の
まなじりの ....
五七五で開く小指は守れない約束に似て 一字字あまり

七七で括る言葉が見当たらず 無言のままで永久のさよなら
カタカタと鳴る

眠れない夜の四脚の貧乏ゆすり
床に喧嘩売って

チクチクと唸る

眠れない夜の二針の歯痛
壁にドリル打ちこんで

ザワザワと嘆く

眠れない夜のこんにゃく ....
波打ち際に
打ち上げられた

い木の

の部分が
別の情報
に置き
換えられ

はそれを
流木へと
昇華していった


い影が
太陽光に焼かれて
炭化してゆく ....
{画像=080802125241.jpg}

水たまりに空が映って
雲が動いていた
雨は上がったようだ
太陽は力を蓄えようとして
朝はこれからのエネルギーを予感している
陽炎がすでに
 ....
坂の上で微笑んでいる雲に
吸いこまれそうになる
たどりつくには早すぎる気もするが
そこが頂上だろうか

登りきると
目の前に下り坂
正面にさらに険しいのぼり坂
その上にある四国の形をし ....
枯れ蜻蛉の体は青かった
貝の内側ように鋭く光る腹
砂漠を行く風は 美しい彫刻をつくった後
その青みでひと休みした
もっと小さな虫たちは その鮮烈に心を手に入れた
今はもうどこにも 
ひ ....
幸いによって用意された
名前は
あらかじめ課せられた
役割を帯びて

分厚い殻を割れば
どうどうと押し寄せてくる
風とも波とも知らない力に
離ればなれにされぬよう近付く
術さえ知 ....
この坂道は君とともに上った坂道

ふたりして登坂の辛さにあえぎ
君の差し出した手のひらの熱さに驚きながらも
未来への扉が垣間見えたような気がして

したたる汗の交わる戸惑いと
きつく握り ....

たくさん降ってじとじとするから
梅雨はイヤだねって

けど雨
たくさん降って
こんな時がいちばん
紫陽花がキレイ

花に見えるのは
ホントは花じゃないんだよって
そんなの ....
いつもの安くて多い
路地裏の高架下にある定食屋に入る

食券を買って
店員さんに渡す
1分も経たぬうちに飯が出てくる
店に入るときも出るときも
店員さんとの会話は無い

電車が走る騒 ....
あなたの詩に抱かれていたい
僕は乾燥し切ったせんべいです

あなたの詩を抱いていたい
僕は受信感度の悪いラジオです

あなたの言葉の調べで眠りに就きたい
僕は炭酸の抜けたコーラ

 ....
慣れること
あさ
お昼ご飯の準備をして
洗濯物を外に干して
夕ごはんの下準備もして
少しのんびりして
いちにのさん
車に乗り込む
安全運転して25分
そこから
教えてもらいながら働 ....
沖縄出身らしいコンビの片割れ
何言ってるのか聞きづらいんですけど

それとは違うんだよね




前を向くってさ

結局のところ、そう言うことなんだと思う

しつこいぐらい諦 ....
私は名付けられます
飼い主が逃げるたびに
何度も何度も 私の名前が変わります

今年も名前が違います
飼い主に左右されながら
今日を生きています

今日も此処に足を運んでくれて
フラ ....
ことと
置いた所から

緑の深い村の
ひび割れた
土瀝青が広がる
夏のまひるは
黒く歪んで

両の手におさめ
土の道を
寂しくあるく
芒の夕闇
底溜まりに見て
目を細くした ....
あの日 あの時まで 生きていた人がいる

朝は新聞を読んで
トーストを食べたのかもしれない
ランチは簡単にコンビニで
カロリーの少ない弁当を選んで買ったかもしれない

あの日 あの時 そ ....
透明で桜色した小さな瓶に針をいっぱい詰めて、あげます



小指だけ繋いでいたから小指だけもがれる程度でさよならできた



君に言う言葉を見つけるためだけに笑点メンバー召集しよう
 ....
その右の掌 その左の掌 {ルビ杯=さかずき}に似せて
差し伸べてみれば
その酒 その味わい 幸せの恵み
汲めば 掌の溝 幸せが埋まる

あの幸せ{ルビ購=あがな}えば その努力と引換え
喜 ....
北大路京介さんのおすすめリスト(19150)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
七夕- 乱太郎自由詩14*11-7-14
迷いの森- nonya自由詩17*11-7-13
おじさんにあれはないだろう_(想起させるものに、忠実に)- 乾 加津 ...自由詩5*11-7-13
饗宴のひと- 恋月 ぴ ...自由詩2311-7-11
煙に巻く- 三原千尋自由詩10*11-7-11
火の国へ- subaru★自由詩16*11-7-11
出したい手紙- Wasabi 自由詩711-7-11
ハンカチ- 乾 加津 ...自由詩20*11-7-9
蛙人間は神に祈るのか?_/_熱帯夜に見る夢- beebee自由詩21*11-7-9
憧れ- 未有花自由詩17*11-7-8
詰め合せお中元セット- たま自由詩30*11-7-7
青らむ、- 石瀬琳々自由詩30*11-7-7
矛盾なく日々に寄りそう_ウソホント_哀れなだけの相思相愛- 村上 和短歌311-7-5
眠れない夜に- 乱太郎自由詩12*11-7-5
流木のある浜辺- 塩崎みあ ...自由詩16*11-7-3
水たまりに夏の空が- beebee自由詩16*11-7-3
コトバの山- 殿岡秀秋自由詩511-7-2
枯れ蜻蛉のはなし- とろりす自由詩311-7-1
かしおぺあ- 高梁サト ...自由詩911-7-1
坂の上のひと- 恋月 ぴ ...自由詩2411-6-27
あじさい- ささやま ...自由詩4*11-6-26
- 一 二自由詩611-6-26
抱かれてみたい- 乱太郎自由詩17*11-6-25
日常生活力のための覚え書き- はなもと ...自由詩7*11-6-23
しやがれのひと- 恋月 ぴ ...自由詩19*11-6-20
ネーミングライツ- subaru★自由詩15*11-6-20
茶碗- 塩崎みあ ...自由詩11*11-6-19
黙祷- 村上 和自由詩411-6-19
桜色の小瓶に詰めて貴方に- 高島津諦短歌2*11-6-19
両手一杯の幸せ- subaru★自由詩7*11-6-19

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