ふゆの匂いがする

ほわり、
冬のお喋りをしよう

たくさんのきらきらするものが
眠たそうに待っているのは、きみの春
あの頃の小さな息吹が
ほわり、と手さぐりしながら
追いかけてくる ....
黄金の海
濡れた貝殻
子供の笑顔
暖かい手

鼻にかかった低い声
大きい背中
優しい笑顔
二人の時間


神様は意地悪

いつかなくなるものならば知らないままでいたかった
 ....
右手の中指の先から
「私」が さささーっと
砂のように崩れ散っていきそうで
怖いのです

崩れ散った「私」のつぶつぶたちは
風に乗ってどこへやら

かろうじて残った「私」の残骸は
恥 ....
殺風景なガラス張りの待合室に覚える
独特な曖昧さを避けてみるのも一興と敢えて
乾いた風の吹き抜けるホームに佇んでみた

乗ろうとして乗らなかった準特急の走り去った先には
見覚えのある古い建物 ....
自転車で法定速度はこえられない/次のカーブを鋭く曲がる




風船に君の息が入っていく入っていく
やさしい すこし こわい




屋根裏でなくした白紙の古い絵本
握りつ ....
にゃーン

零下15度の夜中に捨てられた猫

図書館員に拾われ
図書館で育てられた一匹の雄猫

にゃーン

鳴いているだけなのに

苛立ってばかりいた男の人が笑った
自閉症 ....
北欧家具とJBLのモニタースピーカー
ホーンジャックを脈々と流れるラウンジ・センチ・メランコリー
250円のコーヒーとポーターバッグとライブの話とカフェの7Fとで
若くも渋谷なわけでちょっと決め ....
空というものに
きっと知らない世界があると
雲の大きな
さかさまの地面をけって
落ちてきた
僕が笑っているので
なんだか
ほんとうに
なんだか
スぅっと遠くに
泳いでいくクジラにな ....
雪が私の小さな夜に降りしきます
冷たいものを無限に受け入れて
静かなまま染まるのです
記号という名前だけをもらった
小さな星雲たちみたいな
街灯が青白く照らす夜です

星を頼りに渡る鳥は ....
朝から起きられない
なんとか薬だけを飲み
また うとうとと眠る

昼近くに遅いブランチをとり
また夕方まで眠る
長い長い眠り

何日も何日も眠りの日々は続く

その眠りの中で
私 ....
懐かしい声から
その表情が見える

突然消えたその人は
数奇な人生を送り
普通の人生では
見ることのない風景の中に生きた人


老いた目蓋の奥に
鋭い瞳を覗かせて

奥底から笑 ....
 呼吸を取りに帰る
 瞬いてしまうまぶたみたいに
 あらがえないこともあるのだった
 息をひとつ
 死んだ誰かへ
 捧げるわけでもなく
 そこに酸素があるぜ、
 ということ
 ....
「 いってきます 」 

顔を覆う白い布を手に取り 
もう瞳を開くことのない 
祖母のきれいな顔に 
一言を告げてから 
玄関のドアを開き
七里ヶ浜へと続く 
散歩日和の道を歩く 
 ....
夢を見るよ
小さな夢を
おおきなクジラ雲になって飛び立つ夢を
夢と現実のはざかいはいつもあなたの背中だけだけど
もう悲しい目をするのはやめてほしい
あなたの現実への
プロブナードはいつもこ ....
まるで
追い詰められるみたいに
吹く雪風

壁の角に
ぶつかって
散り
捨て身で散り

胸のなかで
風が吹く

こんな日常
みな
何事もないって仮面かぶって

なるべく
散らないよう
一反木綿


ブランドって何でしょう
トレンドって何でしょう
ステータスって何でしょう
セレブリティって何でしょう
誰かの視線につながれた風船になるよりも
飾り羽が多すぎて飛べ ....
 
子供の頃の、僕と父の写真を指差して、四歳の息子が、
「お父さんがふたりいる」と笑ってる。
それから、今の僕を指差して「お父さんが、もうひとりいる」と笑ってる。
今度は少し、不思議そうな顔を ....
こころ秘かにそう呼んでいた

――温泉宿ではなく海辺の一軒家を

灰褐色をした雑木林と
露出した山肌が囲み、
いつからか戻らなくなった主の代わりに
月に一度か二度、ぶらり現れては泊まって ....
 明日の朝一のサプライズを準備していたら遅くなってしまった。その甲斐もあって机の中の仕込みはばっちりだ、驚く顔が目に浮かぶ。
 教室を出ると、職員室の方に先生達の気配がある位で、校内にはもう殆ど人が ....
 

野菜スープを
朝食と同じように,出す
雨は止み、妻帰り来る
夕食時

木曜日は絵を描く日
薔薇を四輪
妻にはまだ見せぬ
二人で外へ、傘をさす

雨の木曜日
木曜島という ....
もう忘れてる。
さっき考えてたコトなのに、とても大事なコトのはずなのに、もう思い出せないでいる。

それ程ダメージはでかくはない。
おバカの特権だ。
引き換えに何を失くしたのかはアトから ....
モノクロの廊下の先にきえていく
ひかりを背負った僕の残像




何不自由なく育ちました。
ピストルの撃ち方だけを教わりました。




ガス室で呼吸ができないきみのため
 ....
あたしの

この強い想い

言葉にして君に投げても

言葉は君の

心をすりぬけるから

あたしの想いはいつまでたっても届かない

ああ、どうして

うわごとは君の心に染み ....
ショートカットキーが
人生とは三秒の積み重ねだと教えてくれる
そんなに慌てて何かを作るくらいなら
ゆっくり余裕をもってやればいいのに
それでもショートカットキーはあり続け
ショートカットキー ....
ぬっぺふほふ


脂身 から にゅるんと 手と
煮凍り から ぬらりんと 足が
新月の 夜道を ぺたりぺたり 歩いて
軒下の 薄明かりに ぐんにゃり うずくまる
こらあげん の 垂れ ....
自転車に乗って
切り裂く無限がいとしい

風と共に過ぎ行く人の
寂しげな拒絶がいとしい

どこかへまっすぐに突き進んでいく
私のありあまる馬力がいとしい

どこかへ行き着くために ....
路地裏の傘傾げ
死ぬときは
風邪をこじらせてと決めていた
かんざしではないことを不運に思いながら
奥さん、
こっそり呼びかける
その塗箸は
やはり孤独でできているのですか
どの{ルビHEART=心}をお買い求めなられますか?

全て

私が温かな気持ちの時に作り上げました

一品物に御座います

数には限りが御座います

欲しい方はお急ぎください

あなたの{ルビHEA ....
あの夏のプールでずっと溺れてる 溺死するまでたぶん永遠

溺れる青、僕らの断絶、空、曖昧にdis・communication、沈む群青

週5日学生鞄に泡爆弾 すべてを咎め何も咎めず

 ....
淡灰色の木綿

胸元に縫われた
鉤針編みの
ほんの些細な花を

両肘の下で袖をとめる
小さなボタンを

白いタイツを履いた
二つのひざに触る
生成色のピコレースを

顎の下か ....
北大路京介さんのおすすめリスト(19150)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
きらきら- さくら自由詩18*09-1-26
恐怖- 舞狐自由詩5*09-1-26
特別な女の子- 自由詩309-1-26
次第のひと- 恋月 ぴ ...自由詩28*09-1-25
方向転換禁止- しろいろ短歌1009-1-25
デューイ- 乱太郎自由詩14*09-1-25
カフェ7Fのソネット- フミタケ自由詩2*09-1-25
空とクジラの事- プル式自由詩3*09-1-25
君の朝につながって- たりぽん ...自由詩14*09-1-25
長い眠り- 森の猫自由詩11*09-1-25
電話- 舞狐自由詩9*09-1-24
それだけ- 露崎自由詩309-1-24
海に還った祖母に捧ぐ_- 服部 剛自由詩3509-1-24
- すぬかん ...自由詩309-1-24
雪風- 風音携帯写真+ ...409-1-24
百鬼夜行詩_<9>- nonya自由詩15*09-1-24
今、ここにいる。- 小川 葉自由詩709-1-24
人妻温泉旅館- atsuchan69自由詩13*09-1-23
名前の無い少女- 光井 新自由詩7*09-1-23
雨の木曜日- 生田 稔自由詩909-1-23
Little_By_Little- BOOKEND自由詩5*09-1-23
破線上のスノウ- しろいろ短歌5*09-1-23
すりぬける- 百瀬朝子自由詩2*09-1-22
ショートカットキー- 虹村 凌自由詩7*09-1-22
百鬼夜行詩_<8>- nonya自由詩12*09-1-21
風景- 長元坊自由詩509-1-21
模倣- FUBAR自由詩7*09-1-21
HEART_SHOP- 愛心携帯写真+ ...7*09-1-20
溺れる青- 短歌8*09-1-20
ワンピース- 氷魚自由詩5*09-1-19

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