暗天の下に荒れる 
大海原に背を向けて 
丘の上の白いまりあ象は{ルビ俯=うつむ}いて 
一人の幼子を抱いていた 

長年の雨や泥に 
汚れた背中を隠しもせずに 
只、一人の幼子を守るこ ....
{画像=081015022910.jpg}

フィルムが入ってないカメラはいい。
いっぱい撮れるからいい。
ローライフレックスタイプという二眼レフカメラは
磨りガラスに画像を結んで逆さまに写 ....
ふたしかな水を生きて
行方のどこにも底がない


くうかんを蹴りあげて
足音を確かめる
ひかりは、
柔らかくかげを踏んで
どこか遠い国になった。



どこまでも水。
ぼく ....
手の届く範囲で
窓を開ける
遠くなった人のことを思いながら
一日を傾ける

窓枠には白い花と
手紙を添えた
白猫が通りすがりに連れて行ってくれる
そんな風景を完成させるため


 ....
雨よ降れ
ざんざん降れ
と、こいねがう村がある


たった
ひとつぶの雨だれにも
没してしまいそうな
舟がある



 めぐみや恐れや
 あれこれは

 ありえぬ ....
立ち上る煙を見ると
その先に魂を探してしまう
人ひとり死んだのに
山は頬を染め始め
わたしは焼き芋を食らう

パチパチ、と鳴る
時を刻むより不規則で
ずっと我慢していた拍手を
本当は ....
小さな指のさきで
木の実をひろいながら
ドングリ
という言葉を
娘は覚えた

昼間のつづき
眠りの窓をしめて
散乱する
ドングリと戯れていた
ことばと戯れていた

ひとつふたつ ....

仕事帰りの街灯の下
夜がひたひたと打ち寄せている
その波打ち際に立ってふと
えッと吐き気を催した
げぼッと咳き込んだ口から足元へ落ちたのは
幼いころのお友達だ
あの頃いつも遊んでいた ....
今月なのは間違い無いのだけど
確か二十日頃だったよね

金木犀の甘い香りは
あのひとの痩せた背中を映し出してくれるようで

ひとたび心離れてしまうと
あれほどに固く結ばれていた思いまで
 ....
太陽系惑星へ旅をしましょう。とても壮大な旅が始まります。
先ずは巨大なエネルギーの放出である核融合炉へと・・・


http://jvsc.jst.go.jp/universe/planet/ ....
誰かを認めたり
好きになったり
することに
すっかり適当になった
わけなんか無いけど
たぶん無いわけでもない
昔はこうじゃなくて
いつも自分で心臓に
カッターナイフを入れるような感じで ....
哀しみを連れ
鳥が空を行く

鳥の涙は
地を燃やす
罪無き葦の 時間も奪う

遺された悲しみの上

生まれ来る葦が笑えるように


鳥籠の主よ 美しくあれ
海岸にたたずむと
なぜだかいつも
雪がふる

手のひらに
結晶の一つがのると
出会いだ
と勘違いしては
スーッと溶けてゆくと
別れだ
などと悲しがる

雪がつもり
薄っすらと ....
いま、わたしは
とてもかなしいのかな
うれしいのかな

シチューの丸く白いごぽごぽ
なにも変わらない、にちじょう。
そういえば今日は、しゅくじつだ
しゅくじつだった


おとといは ....
恋が恋とはわからずに
そう初恋と云う言葉
さえも知らなかった
少年の頃の焦がれる記憶は
小さな翼が
羽ばたいていく
軌跡のような
鳥たちの
とても切ない
ぬくもりみたいに
少女の小 ....
誰もいない部屋で考えていることが
いつも考えていることならば
僕は
光のさなかに駆けていく

正しいことはしいたげられてきた
どんな目にも
正しいことはあったのだが
ああ人よ

あ ....
校庭の中をバイクで乗り入れた一人の父親が
息子の墓を作りはじめる

まず、水ぶくれのようになったなきがらを
手などがずり落ちないようにしながら
慎重に袋からとり出す

次に、校庭に穴を堀 ....
日曜日の鳩尾は
相変わらずキュウンとするけれど

月曜日の洗面器には
カラ元気をなみなみ張って

火曜日の鳩時計の中で
大人しくクルッポーを演じたら

水曜日の排水口に
息も絶 ....
 
 
見渡すかぎり牧場でした
穴がありました
さりさりと音をたてて
ショベルカーが掘っていました
人が幾人か落ちていきました
むかし近くにあって駅みたいでした
僕と僕の大切な人は
 ....
 私はすべてを脱ぎ捨てて
 黒いシーツに横たわる
 陽炎のように立ち上る
 あなたの熱に身を任せる
 愛情を形にすれば
 こんな交わりしかないのだろう
 あなたの抱擁にむせびながら
 限 ....
空の異常は、

空の意思なのかも。

空は、生きてる。

感情は伝わらないけど。
なんだろうね 人間て
こんなに頑張って こんなに努力して
それでもダメなときがあるんだよ
冷たくなった僕の頬を
熱い熱い涙がつたっていく

こういうのを不条理と人は言うけど
きっと誰かが ....
潮の香りがする





ふつり、と
食い込む仕草を

男だという



それに合わせ
ざらついた表面が騒ぎ

私は
頬を赤くする



その一連 ....
立ちすくんだ私の頬を
ゆっくりとつたう
何かが、わからなくて
くわぁっと声が漏れる

 
    ※

 
あなたの電話の声は、
どこか戸惑いの輪郭を描く

触れることのない寂 ....
終わりは
すべて哀しいものだと
いつかあなたは
示したけれど

確かにわたしは
時刻をひとつなくしたけれど、

なくさなければ
始まることのなかった
時刻のなかで
わたし ....
携帯電話を右手に持って
駅に向かってる

携帯電話をズボンの左ポケットに入れて
噴水の横で待っている

ストラップを短く持って
くるくる回してみたりする
居心地が悪いね今日は
ど ....
「明るい私」を演じる日々に疲れて 
休日は体を丸めた蓑虫となり 
布団に包まる 

{ルビ転寝=うたたね}の間に 
夢の運転席で僕はハンドルを握り 
並走する左の車線に 
追いついてきた ....
珍しくもない空

ただの夕方





セーターを突き抜ける秋風



それが

あたしを揺らがせた


綺麗だと思ってしまった



頭上に掲げた携帯

切り取ってしまった


笑えるくらい

あた ....
{画像=080410233222.jpg}

風よ、おまえは犬のようだ。

ぼくの足に戯(ジャ)れついて走り回る、

おまえは犬だ。

6月の風はプードルだ。

サマーカットが夏 ....
昔々
あるところに
お爺さんとお婆さんが住んでいました
お爺さんは山で光る竹に見とれるばかりで
芝刈りはしていなかった
お婆さんは川で流れる桃を見送るだけで
洗濯はしていなかった
そんな ....
北大路京介さんのおすすめリスト(19150)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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落ちる- 霜天自由詩1208-10-14
笑顔- 千波 一 ...自由詩7*08-10-14
焚き火- 小原あき自由詩20*08-10-14
- yo-yo自由詩14*08-10-14
秋の夜- 吉田ぐん ...自由詩3008-10-14
十月のひと- 恋月 ぴ ...自由詩28*08-10-13
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なき雪- かんな自由詩18+*08-10-13
1013- 唐草フウ自由詩9*08-10-13
初恋の記憶- りゅうの ...自由詩6*08-10-13
誰もいない部屋で- K.SATO自由詩2+*08-10-13
校庭に埋めるもの- パラソル自由詩308-10-13
merry-go-round- nonya自由詩10*08-10-13
牧場- たもつ自由詩1508-10-13
柔らかな羽根- 伊那 果自由詩208-10-12
空と雲の表現者。- 狠志携帯写真+ ...108-10-12
時間泥棒- 西日 茜自由詩10+*08-10-12
うみ- 山中 烏 ...自由詩8*08-10-12
マザー- さくら自由詩14*08-10-12
意味調べ- 千波 一 ...自由詩21*08-10-12
まちあわせ- たりぽん ...自由詩608-10-12
夢の道路_- 服部 剛自由詩7*08-10-11
ユウグレ_スカイ- 愛心携帯写真+ ...7*08-10-11
風よ、おまえは- beebee自由詩7*08-10-11
アリとキリギリス- 皆月 零 ...自由詩1408-10-11

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