陰惨な声刻む泥舟、
あっという間に競り上がる青白い氷山に乗り上げ
怜悧なナイフで自らの喉笛をかっ切る。
これを潮時と終わりにしたかったのだ始まりにしたかったのだ、
深紅の血潮はもはや抑えよ ....
花開いていく花開いていく
春の陽射しに我は溶けて
赤、白、黄と紫に、
己が霊性に燃え盛る花。

愛され愛し裏切り裏切られ、
魂叫ぶ、花咲き乱れるこの界に
〈ああ俺は、遂にお前自身を体験し ....
視界にはたくさんの目がある。
開いた画面に浮かぶ目玉は、
口になって牙を剥き出している。
口になった牙を生やした目玉が
私の目を喰らおうとする。

瞬きひとつでページをかえると、
今度は ....
みんな金が好きだ

みんな性が好きだ


それを見ているひとも

みんな

みんな

みんなこいつが好きだ


みんな金が好きだ

みんな性が好きだ


こいつは ....
土塊を捏ねる
指先に気を集め
煮え立つ熱流し込み
ゆっくりしっかり力入れ
未定形の粘る分厚い土塊を
思い思いのまま捏ねくり回す

捏ねくるうちに不思議なこと
土塊と指先は拮抗しながら
 ....
若い頃は良かった
なんて言わない
思わない
今が一番
いつだって
これからだって

とかなんとか言ってみても

こんな春のいい陽気に
年頃の娘たちが
きれいな足を惜しげもなくさら ....
頻繁に人にであうでもない
この生活にあまり不満はないのだ

ベランダの脇の雑草がどう伸びようと
有る意味僕のそとの世界のできごと

疲れている意識もなるべく解消しようと
優しい母や鬼嫁も ....
          160411

ゲーテがなんか書いているよねと
忘れた記憶が囁くので
要求された色のことかなと
言い飼いス
買われてみたのは
いつの日か
薄い記憶が戦いて
遠い昔 ....
宏大な界が突然開ける

視界右上奥に
空の濃く暗らんだ青が微かな裏光りを帯び沈黙して在る

視界中央仰げば
巨大な白雲無数、それぞれの意図を持ち漂い溢れ流れている

視界正面遠く近く
 ....
厚揚げを肴に一杯やろうと思い
小銭入れを握りしめて
商店街へと向かった
近道をしようと団地の公園を横切ろうとしたところ
厚揚げに似た薄茶色のぽってりとした猫がニャァと誘うので
ぼくは猫のあと ....
「思春期」


疎ましく膨らんで
悩ましく弾けて
狂おしく奔って
暑苦しく押し黙って

思春期なのか
四月は変拍子

狼狽える前髪で
躊躇う指先で
彷徨う吐息で
蹌踉め ....
          160408

65年前のアメリカ製ラジオが
らじるらじるの代わりに
春に小雨が降る/なんて歌ッテイルよ
小生意気だね
RCAの5級スーパーは110ボルトから
100 ....
死線狂乱をさ迷いコエ戻り帰れば、
この界もあの界もソレ単独では
只のまぼろし。
       ー壊れた片腕に奥まる意識に   

  ▲○■    ■○▲

千、億、兆
千、億、兆
 ....
狂った魚は
     おひれはふり
宙に浮かんで
      あなたを捜す

浮かぶ女は
     どこにここで
みなもを割って
       天へと沈む

透明宇宙と地球の真ん中 ....
丈の長い草密生する
4月の草原を吹き抜ける風は、
艶やかに波打ち移動する緑の透明。

このひたひたと押し寄せる冷気に、
覚醒していく意識の輪郭くっきりと
風の息の律動と 私の命の鼓動が
 ....
言の葉
とはよく言ったものだ

青春に芽吹いた言の葉も
人生の秋ともなれば
渋く色づく

としても やがて散る

散った言葉は
ぼろぼろに朽ちて 
形も意味も喪い
芽を出すこと ....
         160404

ピロートークという言葉が流行ったことがあったなと
遠くを見るふりをする
きのうはどこにもありませんようと歌った人もいて
朝焼けの中にワインを浸して
トース ....
         160404

ピロートークという言葉が流行ったことがあったなと
遠くを見るふりをする
きのうはどこにもありませんようと歌った人もいて
朝焼けの中にワインを浸して
トース ....
桜をみると胸がいたい

桜なんかだいきらいと言いたくなる

だから桜に謝りながら

盆栽みたいなかたちをみつめている


一方向にしか膨らまない宇宙なら

星はこんなふうに見える ....
海が盛り上がり 
浪が陸に襲いかかる 
浮き桟橋を 港深く押し込み
道路に船を押し進めていく 
車が逃げる 人が逃げる 
テレビの画面

ソファーに掛けた私には
わらしべ一本投げ入れら ....
保育園で見るあのひとは
運動会での子どもたちの勇姿に涙し
ママの苦労談を聞けば肩を寄せる

朝も夜も、送り迎えには笑顔で
自転車をこぐ、よきママで
人の良さそうなパパだって、ひょっこり顔を ....
            160401

三分間あればご説明できるのですがと
元演歌歌手はしつこく粘りたいような気がして
審査員の心証を悪くしコンテストに落ちてからは
お定まりの人生を送り
 ....
眠りに就こう
どんな日だろうと
眠りに就こう
毛を刈られた羊の数だけ
眠りに就こう


3月の終わりを
ピーチパイで飾り
残照を写す


今も時折
月は満ちなかった
月は無 ....
生神の鍬に
ぬっくり耕され
おれは畑になった
ねじ切られた灌木の陰茎に
スズランテープが引っかかって
女の声みたいに風がふざけている
ムクドリ毛虫食え
ミミズ食うな
おれはミミズの糞を ....
お母さんは横になってテレビばかり見ています

わたしは笛の練習をしています

先生から叱られたところ

雨が少しふりだしました

おどろいたようなお母さん

犬のようにお尻 ....
朝のワールドニュースでは
空港に設置されたカメラが常にテロを監視し

中国の経済的失速が懸念材料となり
世界のあらゆる処であらゆる価値観が往来する

冷凍のピザをオーブントースターでこんが ....
依存性とは外的な要因が大きく作用してしまうものである。いくら遺伝子の魔術によって勧誘されようにも、実際に巡り合わなければ誘惑されることもないのだ。

澄んだ青空のもとで長時間待たされる。これ ....
未来より
過去を考える
青い
意味を失った時間が流れていく
意味を失った感情が流れていく
継ぎ接ぎの体で
継ぎ接ぎの体で
水から出て行こう
火から出て行こう
幻聴を剥がして
何処か ....
百均で買ってきた
ミニチュアの黒いうさぎは
手のひらに載せて
選りすぐろうにも
どれもみな
哀しくなるほど同じ顔
同じ姿勢同じ表情
どうしてこんなに正確に
大量生産できるのか
まるで ....
太古から受けついできた生命を
父と母から受け取って
生まれ出たあなた

いま 
腕を広げ 
足をのばして
世界の広さを
たしかめている
じゃまするものは
もう ないでしょうに

 ....
北大路京介さんのおすすめリスト(19150)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
VISION.05- ひだかた ...自由詩4*16-4-15
運命〇花の人- ひだかた ...自由詩4*16-4-15
缶詰- あおい満 ...自由詩11*16-4-15
金と性- 吉岡ペペ ...自由詩516-4-14
人-生の刻印- ひだかた ...自由詩7*16-4-14
青春時代- ただのみ ...自由詩17*16-4-13
えーと。。- 梅昆布茶自由詩9*16-4-12
色彩論- あおば自由詩2*16-4-11
VISION.02- ひだかた ...自由詩6*16-4-11
夕暮れ- レタス自由詩216-4-10
発条式発泡詩_<1>- nonya自由詩1516-4-9
一日中雨の日にバイクが過ぎる- あおば自由詩2*16-4-8
帰還〇こえぬけ- たけし自由詩316-4-6
哀しみ〇ひとつ- たけし自由詩416-4-5
旅〇人- たけし自由詩2*16-4-5
ことば- イナエ自由詩7*16-4-5
スリープトーク- あおば自由詩5*16-4-4
スリープトーク- あおば自由詩5*16-4-4
一方向の宇宙- 吉岡ペペ ...自由詩1116-4-3
布団ひっかぶって寝転がっても- イナエ自由詩3*16-4-2
あのひとは- うめバア自由詩316-4-2
カップの底に貼りついた焼豚よりペラい三分間- あおば自由詩5*16-4-1
PEACH__MOON- ゴースト ...自由詩2*16-3-31
土人- ただのみ ...自由詩12*16-3-30
笛の練習- アラガイ ...自由詩8+*16-3-30
朝のレポート- 梅昆布茶自由詩1216-3-29
ニコチンよ永遠に- アラガイ ...自由詩12*16-3-27
ブルー・ノスタルジー- ゴースト ...自由詩3*16-3-26
ベンジャミンバニー- Lucy自由詩22*16-3-26
赤ちゃんの足- イナエ自由詩15*16-3-24

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