久し振りに訪れた賽の河原
幼子が鬼に虐められていないかと降り立てば
広々とした河原には鬼が一匹 所在曲げに石をつんでいた

おめえ 何やってんだ
子どもが少ないが 
まさか食っちまったので ....
   人は生死の境をさまようとき
   花園を見ると言うけれど
   地獄の蓋が開くという彼岸に
   見たのは色を失った現世だった

闇の空から眺めていた
墨色の広大な砂場には
まばら ....
          160320

団長の思いとは
断腸の思いの誤植と分かる
編集長は校正係も兼ねているのかと
私は少しだけど異議を唱えたい
人間を考えるのが芸術の真意だとしたら
文化講 ....
雀始巣
すずめはじめてすくう


佐藤さんちの玄関の
パンジーの寄せ植えから
オハヨウを拾い上げて

鈴木さんちのベランダの
古い室外機の裏側から
サビシイを探し出して

 ....
地雷原という安全地帯でトイレットペーパーを思いっきり転がそうぜ
ドアなんてこの世に存在しないのだから
自由には白い翼がびっしり生えている
おとなになるってことは気が狂うってことで
こどものまま ....
近づくこと
遠ざかること
 
 暗い 
    音節の 
  蝶番

止まることを拒む

海の裾のドレープ
駆けあがる白い泡

絶えまなく
描き直され
     拒みながら ....
 丘から見える遠い園生は純白に染まり、
 私の吐息と重なって淡く輝いている。
 手前に見えるロココ調の建築物はそれ自体が見事な絵画のように
 緑一色の額縁で装飾されている。

 丘の上に ....
奥深く海底の熱水床
わたしが今呼吸をしている処
群がる白い蟹は
わたしであるための遺伝子を
鋏で千切りまた繋げる

染色体を失った肉体だが透明ではない
保護色を身に着けたわけでも ....
かなしみが河いっぱいにあふれて
よろこびも一緒にいる

まるで流し絵のように一緒にゆるやかに
色をなしてゆくもう痛みもない河畔に

ちょっと嘘つきでよゆうのない自分が居て
漢字変換ではも ....
予約時間に早すぎて
十数年ぶりに弘南堂書店へ往く
見慣れたブックオフとは違う
天井近くまで積まれた学術的古書に
おまえの目は泳いでいる
楽しい散策 わたしには
安い棚から掘り出した一冊は
 ....
書かねばならない事
を 探して
言葉の海を泳いでいました
今の私に書ける事 
を 尋ねて
言葉の風に吹かれていました

波はさざめいて
私を弄び
風は追いつけない速さで
私を通過し ....
爛れ過ぎた夕陽が
一軒の二階の窓を
ギラリと択び
怯えた鴉が見上げた先に
規則的に並ぶ建築の
一面だけを
薄明るい色に染め
足元のザラメにも
一粒ずつ微かではあるが
予兆のように
 ....
空から
剥がれた薄皮が
ふうわり落ちてきて
森と街と人の
あらゆる隙間を
滲ませる

君から
届いたLINEが
妙に素っ気ないのが
どうでもよくなるくらい
僕の指と吐息は
 ....
天気もいいし
今日はゴジラ記念日
自転車に乗ったゴジラに
史上初めてなってやる

だけど舞台がいけない
さびれた下町
ギャラリーが侘びしい
バカをバカだと観る目が足りない

あー日 ....
屋根裏の秘密の部屋でふたりきり禁じられた遊びをしようか

動かないで君は僕のお人形着せ替え遊びをさあ始めよう

庭に咲く色とりどりの花よりも君の奥に咲く薔薇を見せてよ

妖精を小瓶の中に閉 ....
               160314

荒れるのはなぜかというと
地方巡業しないから(お正月にたんまりお年玉を貰うからかな?)
十分に稽古する余裕がないうえに
天候不順の春先は心身共に ....
ふるさとの桜をおもう遠くから

新しい頬紅を買うさくら色

花に似た花かまきりの花くらべ

金太郎飴はどこでも花模様

花冷えにきみのマフラー借りて行く

花という名をつけてみる野 ....
 夢、夜がみせる方の夢と、現実
 はとてもよく似ているから、ど
 うにかしてそのちがいを暴こう
 とテスト勉強もしないで考えて
 いた。
 しょうもないことさ。だけど人
 間って生き物はし ....
なにもかも捨てておしまいなさいと
無闇に心臓に くりかえしていた 
いたいのいたいのとんでけとんでけの耳の指示どうりに
しでかしてしまった空虚を
空に放つと 釘を打つ音がする

清水さんち ....
幼いころの古びた靴は
シャベルよりも
ずっと小さくて、
土遊びをしながら
泥だらけで夕暮れに沈んでいた。
永くて遠い春はすでに
まなざしの向こうにあって、

冬を越えるたび
軽くうな ....
風の幕をそっと空へ還すように
温かく見守る 吹いてくる知らせ

風は笛を吹く
物心つく頃には耳にできない 笛の讃頌

風の演奏誘うような 最前線

朱華色
鬱金色
それに
 ....
猫の恋さてはおまえも朝帰り

猫の恋冷めてしまえば他人です

段ボールけちらしてゆく猫の恋

そもそもが浮気なんだニャ猫の恋

決戦は金曜日だニャ猫の恋

猫の恋みたいにいかぬ人の ....
うさぎは
ときおりたちどまり
ふりかえる
そこに菜の花がうすくゆれていた
まるで
なにかのじゅそみたいで
なにかのしゅくふくみたいで

ながい耳は
遠い音をつかまえるため
生きるこ ....
桃始笑
ももはじめてさく


コートを脱いだら
沈黙していた鎖骨が
独り語りを始める

ポケットから出た
あてどない指先が
止まり木を探している

音符を思い出した
爪先 ....
             160310

スミレは紫と決まっています
三色スミレは三色だから
ピンクのは無いのではと
わたくしは瞬間的に思ったのです
スミレも現在では品種改良の結果
ピン ....
土手の手つかずの雪が老いて
カラスがなにやら啄んでいる

穏やかな冷気に衣服の戸惑い

惜しめば儚く望めば遠く声は
なにも残さないただ揺らした

言葉が追う死者を追うように

セー ....

街はすみずみまで霧に覆われていた
平等に満ちている粒は
白いサプリメント

普段は透明が満ちていて
遠くまで見渡せた
海に点在する小さな島や
船が描いてゆく波のような道までも

 ....
いまおじさんは萌えている。エンターテイメントの世界がまたおもしろくなりそうだ。ジャニーズJr.たちの台頭である。いろいろと話題になったゴタゴタを差し引いても、40代を迎えその踊りや歌声にも翳りがみ .... 夕暮れの空は
少し甘めのコーディアル
濁り踏み荒らされた雪解けの道に
照り返し

闇雲な胸騒ぎも
無知な喧噪も
先鋭化した矛盾の
せっかくの露呈も

ほんのり澄んだ彩で
やさしく ....
{引用=Code C
人影と物陰をよく間違うのは
孤独ではなくて暗闇があるからで
月夜はひかりと影とを
沈黙の大地に捧げた}
{引用=Code D
潮騒が聴こえるはずの海辺に
大きな月 ....
北大路京介さんのおすすめリスト(19150)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
賽の河原- イナエ自由詩6*16-3-22
地獄- イナエ自由詩7*16-3-22
深紅色の本務機- あおば自由詩5*16-3-21
雀始巣- nonya自由詩18*16-3-19
自由で満たされたプール- 水宮うみ自由詩5*16-3-19
目交い/そして- ただのみ ...自由詩14*16-3-19
片想い- ヒヤシン ...自由詩11*16-3-19
蒼と青と藍の底で- 乱太郎自由詩19+*16-3-17
be_happy- 梅昆布茶自由詩1516-3-17
北大病院にて- ただのみ ...自由詩17*16-3-16
メモ- Lucy自由詩15*16-3-16
春の正体- Lucy自由詩9*16-3-15
春って- nonya自由詩13*16-3-15
ゴジラ記念日- もっぷ自由詩7+*16-3-15
禁じられた遊び- 未有花短歌8*16-3-15
春場所- あおば自由詩3*16-3-14
- そらの珊 ...俳句5*16-3-14
グミの靴- そらの珊 ...自由詩1216-3-14
『森で釘打つのは誰?』- るるりら自由詩11*16-3-14
たんぽぽ花粉予報- りゅうの ...自由詩17*16-3-13
「春」- 朝焼彩茜 ...自由詩1016-3-12
猫の恋- そらの珊 ...俳句1+16-3-11
野うさぎとして生きていく- そらの珊 ...自由詩816-3-11
桃始笑- nonya自由詩17*16-3-10
ピンク色の菫の花束- あおば自由詩4*16-3-10
春葬列- ただのみ ...自由詩19*16-3-9
白いサプリメント- そらの珊 ...自由詩1316-3-9
ジャニーズJr.賛歌- アラガイ ...散文(批評 ...4*16-3-9
ティータイム- Lucy自由詩14*16-3-7
ミステリアス・パロディは月夜を染めて- りゅうの ...自由詩4*16-3-6

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 275 276 277 278 279 280 281 282 283 284 285 286 287 288 289 290 291 292 293 294 295 296 297 298 299 300 301 302 303 304 305 306 307 308 309 310 311 312 313 314 315 316 317 318 319 320 321 322 323 324 325 326 327 328 329 330 331 332 333 334 335 336 337 338 339 340 341 342 343 344 345 346 347 348 349 350 351 352 353 354 355 356 357 358 359 360 361 362 363 364 365 366 367 368 369 370 371 372 373 374 375 376 377 378 379 380 381 382 383 384 385 386 387 388 389 390 391 392 393 394 395 396 397 398 399 400 401 402 403 404 405 406 407 408 409 410 411 412 413 414 415 416 417 418 419 420 421 422 423 424 425 426 427 428 429 430 431 432 433 434 435 436 437 438 439 440 441 442 443 444 445 446 447 448 449 450 451 452 453 454 455 456 457 458 459 460 461 462 463 464 465 466 467 468 469 470 471 472 473 474 475 476 477 478 479 480 481 482 483 484 485 486 487 488 489 490 491 492 493 494 495 496 497 498 499 500 501 502 503 504 505 506 507 508 509 510 511 512 513 514 515 516 517 518 519 520 521 522 523 524 525 526 527 528 529 530 531 532 533 534 535 536 537 538 539 540 541 542 543 544 545 546 547 548 549 550 551 552 553 554 555 556 557 558 559 560 561 562 563 564 565 566 567 568 569 570 571 572 573 574 575 576 577 578 579 580 581 582 583 584 585 586 587 588 589 590 591 592 593 594 595 596 597 598 599 600 601 602 603 604 605 606 607 608 609 610 611 612 613 614 615 616 617 618 619 620 621 622 623 624 625 626 627 628 629 630 631 632 633 634 635 636 637 638 639