充血するほど
見つめあっても
見えないものはある

どんなに長い
聞耳を立てても
聞こえないものはある

見えているのは
草原の遥か彼方の
とても体裁の良い
互いのまぼろし
 ....
さよならの 帰りぎわまで一緒だね
分かれ道さゑ なければいいのに

近いのに 果てなく遠い君の距離
手さゑ繋げぬ 透きとおる白

寒空に 冴えた月が凍てついて
 ....
人類は実に
新たな生命の存在を
吐き気でもって知るのだ
吐き気でもって

つわりは悪阻と書く
なるほど悪詛に違いない
ふしだらに股を開き快楽に耽溺した
メスザルへのささやかなる天罰か
 ....
群青に鏡のかがやき

月がさやかだ

どこかで

女のからだがたわめられている


せつない幻聴

かなしみを幻視

ただれている

むね疼かせる

透視?妄想?嫉妬?

泣きそうになりながら泣いてい ....
毎日ドレスアップの君
太陽ばかり見つめて
恋文を鳥に運ばせている

片想いの僕は
君の肩に触れることも出来ず
届かない詩を綴って

ときおり零れる
君の涙を
掬ってみるだけだ
お兄ちゃんは アッキー
妹は あっちゅ

ふたりとも「あ」から はじまる

あっちゅの舌たらずを
利発で達者な女の子にかまわれて
いつのまにか ついていたあだ名
「あっちゅ」

語 ....
ももいろ

さようなら

バスで行った昨日
捨てられたももいろ
ゲージの底で
しずかに空を見ていた


ももいろ

さようなら

明日も晴れる?
雨はイヤ
わたしの体
 ....
中学の用務員パンパカは
第二グラウンド裏手の平屋に住んでいた
戦争中はラッパ手だったのでパンパカ
短気な爺さんでからかうと怒り出すのでパンパカ
上級生の一部男子は面白がってかまっていた
かば ....
毎日現れるご飯のように
僕は優しくなれない

毎日忙しいのに疲れてるのに
ご飯は相変わらず優しい味がするんだ
僕はどう考えてもそうはなれなくて
でもその優しさから生まれてきてて
とても不思議なんだ

 ....
体の歯車が歪んで噛み合った

満腹中枢もぶっ壊れ
喰い漁る その手
まだ まだ まだ
足りない 満たされない

そして

余計なカロリーを摂取し
醜い自分に戻るのを恐れ
なかったことにしようと して
 ....
 土屋さん
 百日咳ではありませんでしたよ

あぁ
長引いた風邪は
大人の百日咳ではなかった

そう言われて
病院を出たとたん

おなかが空いてきた

朝 家をでるまで
ずう ....
「人を見れば泥棒と思え」
「君子危うきに近寄らず」
「だまされるほうが悪い」
「いい年をして」
「自己責任」

堀を穿ち水を引き砦を築き
ライフルに猜疑心の弾丸を込めて
堅く堅く身を守 ....
あたりまえのように

ふたりで

広い河をゆくように

空をわたってゆく

波にだれかをさがすように

おなじものを一緒に食べるということ


目で歯で

舌で喉で臓器で

からだで

あたらしい発見 ....
インクを買いに行ったまま
わたしは帰りませんでしたが
あなたはあやまらなくていいのです
わたしもあやまりません

外を歩くともなく歩いても
柿の葉のみどりがからだに痛いだけです

職業欄に書くことがな ....
 
 
光る小さな玉が
ふわふわと三つ
それぞれに適度な引力を持ち
時にはふわふわと引き合い
ふわふわと離れ
角もないのに接触した拍子に
傷をつけ、傷をつけ合い
そうかと思えば
 ....
君は端っこの席で
いつも頬杖をついて

窮屈な空気に飽きたように
紐靴を揺らして 窓を見つめ

風が吹けば良いのにと言った
蒸し暑い部屋の中にも
偏りがちな脳内にも

そしたら昇っていけるよ
こんな ....
背のちっちゃな女の子
男好きのする笑顔が印象的で
逢う度に違う男の子と一緒だった

背のちっちゃな女の子
いつも彼氏の背中に隠れてた
風が吹けば彼氏の体を風避けに
雨が降れば彼氏の差した ....


凍ったような青空の中を一艘の船が
西から東へ進んでゆくのを見た
おそらく西に沈んだ月を
東の定位置へ戻す船なのだろう
さざなみが白く航跡を描いて
航跡はそのまま雲になり

ま ....
 
弾けもしないキーボードに指を添え
弾けもしないはずなのにコードを押さえ
弾きもしないはずなのにコードを鳴らす

知りもしない唄を思い浮かべ
知りもしないはずなのに唄を口ずさみ
知りも ....
舐め取ってしまいたかった


肌に忍び込もうとする熱を
流れる川に見える反射を
足元に伸びる影の創造主を


(つまり、光を)


一見しなやかに見えるそれらの正体は
水あめみ ....
やすりをかけ 
ちりちりと落とした窪みに

たたずめば 格子が黒く
白い障子が ざわざわと打ち寄せる

張り紙に のびた犬歯
月の輝きが あぶりだす獲物

小鳥は眠り 
 ....
こんど病院にいったとき

ぼくは余命をつげられるだろう

下腹部にこんだけ違和感があれば

死んだことなんてなくてもわかる


現実としてそれを聞いてしまったら

ぼくはいったい

なにをやめなにをつ ....
いろぬきあわせひだまりゆき 明日はどんな悪戯をしようかと

そんなことを考えては

必死に知恵を絞り

頭の中ではその知恵どおしで

脳内会議

涙の中で終わったどこにでもある

平凡な映画のエンドロール ....
赤く染まる
芥子の花が咲き
乱れる


どこまでも続く
白い墓標の列
海鳴りの
やむことを知らぬ町


忘れようとしても
消え去らぬ {ルビ戦跡=きずあと}


{ルビ頭 ....
いまにも降りだしそヲ、
    降りだしそヲ、
    降りだしそヲ、
    降りだしそヲ よ

            あの

 雲 底

  (  )
  (   ) ....
非常階段に隠れる
息をひそめて隠れる

誰も来ない秘密の場所
静かな安らぎの場所

遠くで犬が吠えている
でもここでは関係ない

のんびりと煙草を燻らす
悪意の雨も関係ない

 ....
お前の髪は
月の雫に青く濡れて
俺の瞼を鼻先を、
腹を冷たく流れて行った

お前の白く滑らかな
体をなぞって行くと
掌に吸い付く曲線はさざ波を立て、
まん丸い乳房は大きく揺れて指から溢 ....
自分が木螺子だと気づいたのは
空の水が全部落ちてきたような
凄まじい雷雨が通り過ぎた後だった

公園のブランコの下の水たまりに
たまたま自分の姿を映した僕は
ほんの少しだけ驚いた

で ....
言葉、歌、思い出した事、仕事の事、
夏の事、服の事、寒さの事、
途切れない日の光、みずたまりの虹、
ガラスに列ぶドットの規則性

さ迷う
思考の宿り場を選べない
清浄な空間
混沌

 ....
北大路京介さんのおすすめリスト(19150)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
うさぎ- nonya携帯写真+ ...13*10-11-21
あなたにあゑえてよかった- 西日 茜短歌4*10-11-21
つわる- salco自由詩9*10-11-21
鏡のかがやき- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...410-11-20
- 乱太郎携帯写真+ ...1610-11-20
あっちゅ(改訂)- 鵜飼千代 ...自由詩14*10-11-20
社会科見学- 西日 茜携帯写真+ ...6*10-11-20
パンパカ- salco自由詩16+*10-11-18
優しくなれない- きみのて ...携帯写真+ ...2*10-11-18
すがりつく- 愛心携帯写真+ ...4*10-11-18
うどんはどこだ- 森の猫自由詩17+*10-11-18
学び- yumekyo自由詩2*10-11-17
一緒に食べるということ- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...610-11-17
待つ目- 阿ト理恵自由詩5*10-11-17
ふわふわと光る玉の話- たもつ自由詩810-11-16
Wind-ow- 黒乃 桜携帯写真+ ...210-11-16
初冬の夜空に歌ううた- 恋月 ぴ ...自由詩26*10-11-15
褪せてゆく秋の或る一日- 吉田ぐん ...自由詩2210-11-15
コード_1- ……とあ ...自由詩9*10-11-15
甘い光- あ。自由詩11*10-11-14
くさり火- 砂木自由詩7+*10-11-14
生きる- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...610-11-14
にじむ- 阿ト理恵携帯写真+ ...3*10-11-14
最終的にハッピーエンド- こめ自由詩610-11-13
フランダース- 月乃助自由詩17*10-11-13
雨がくる- 乾 加津 ...自由詩16*10-11-13
非常階段- うずら豆自由詩10*10-11-12
無音の猟奇- salco自由詩11*10-11-12
木螺子- nonya自由詩22*10-11-12
様々な思考が頭の中でまわる(未詩・独白)- プル式自由詩510-11-11

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