それは 真夜中の出来事だった


  白いシーツにくるまった
  私の鼓膜をくすぐる
  乾いた漣の音

  胸騒ぎが
  私を揺り起こした

  その音が響いてくるのは
  ....
生きている時間を
三分の一以上使わないと
夢は叶わない

そうでないのに叶った場合は御用心

それ悪夢ですよ
むかしむかしある所に
哀れなおんながありました
たいへん貧しく生まれたので
おんなは
人に何かをもらうことしか
考えませんでした
自分は哀れな身の上なので
情けをかけてもらうという心得で ....
いつかみた風景のなかに僕たちがいた
求刑されることをまっていた

無期懲役かおなじぐらいの罪障が押しつぶそうとするが
僕は罪のために生きようと思った

生きること自体はもう辛くはなくなった ....
いつもパズルばかり置いてゆく
今宵は ただ雨のそばで 宿りながら 解くのを止める

機能性に想いを寄せた ふかふかの布団 春色にまだ染めれない
仰向けに呼吸を睡眠体制に 海に浮く

クラゲ ....
わたしと云う うつわの中に
血のほかのものが
そうめんながしのようにさらわれながら
どこかへとするする向かっている

芯のある雪の根もとで
眠っているかと思いきや
ハマグリの部屋 ....
 気難しい顔で、本を読んでいた
 犬が
 ニッと笑った。
  ――それには訳がある。

 犬の気難しさより
 笑いの
 その意味の落差のほうが
 カクッと おもしろかったのであり
 ....
唾を呑むサウンドがトランペットの吹く空気に触れる
一寸先の昼間の終わる頃
己の残像が赤道をつたい一周する

あらかじめ光速を蓄えておく

物語の奥深く数字に置き換えられない おおざっぱな荒 ....
人なかで咳が出ると
はやく止まれとあせる
半径3メートルにいる人たちから
無言で疎まれていると感じて
目的地のことなどどうでもよくなり
消え去りたくなる

独りで居るとき咳が出ると
ほ ....
金色のみかんの浮かぶ夕景に君への想いがひとつふたつ

朝の息にかじかんだこころ暖めて君の手を取る冷んやりと恋

パルメザンふりかけて朝のナポリタンコーヒー色の目覚めの時間

タブレット指を ....
かりん
 島の
こここ
こ鳥


  恍惚のかおり 蜜のにおいに むせ返る
  夜咲く花は たれのため
  こここ鳥は 花の中をぬけだして
  歌声のほうへ朝日とともに  ....
西の空に浮かぶ

網戸越しにみる満月の光

あなたにも似て

クロス(十字架)にも似て

ああ いつになく煌めいた

二度とみることのない

夢よ再び



 ....
どこからどこまでを少女と呼ぶのか
それは自分の幼年をさかのぼる程度でしか知らない

だとしてもだ
あの病院で出会ったのはたしかに少女だった

「会った」というより「会ってしまった」
そう ....
        あおい空の向こう側
        彼岸のかなたに届くまで
        大きく大きく手をふって
        元気です、と
        あなたにすべて ....
桜の木々にダイヤが孵化し始める
誇れるこの世に 二つの目だけで十分だ

I think 爽

夢や希望を視力検査の片目で描ける かもしれない
この張れる胸こそ不可思議の姿勢を正し始める
 ....
アデューという
 言葉が浮かび 調べたよ

きみとの絶縁 考えてたとき


 {引用=※アデュー …フランス語で長い別れを意味する、さよならの挨拶}
 胸ポケットに挿した Myボールペンをとって
 くるくると 青空に放ってみた

 跳ね返す春の光で ウインクを繰り返しながら
 手元に帰ってきたときは 一本のナイフに代わっていた

 迎え ....
鳥はなぜ逃げない


足下に 跳ね回る

逃げないが 近寄らない

近寄らないのに 逃げもしない

小さな雀



鳥は なぜ逃げる


逃げるのに また舞 ....
息子が帰り支度をするのを見つめながら先生からきょうの息子の様子を聞いていた。

お礼を言って先生にぼくは微笑み保育園を出た。

ぼくは笑顔をよくほめられる。あるとき仲間に黒人であることの利点を ....
雪に埋もれたまま青く影を落とし
家々は俯き黙祷する
気まぐれにも陽が歩み寄れば
眩い反射が盲目への道標

抱擁されるまま

冷え切った頬が温もり
辺りに耳が開かれるころ
頭の後方 梢 ....
  古いデパートの舞台裏、
  職員用通路の片隅に、
  忘れられかけた物置がある。

  狭く、薄暗いその部屋には、
  用済みになった小道具が。
  埃をかぶったハンガー、
  古い ....
 
過去にとらわれた方は、遠い目をしてはります

未来にとらわれた方も、遠い目をしてはります


そして現在にとらわれた方は、白昼夢をみてはります




 
       冬がひきこもっていた
       クローゼットを開け放ち
       ハンガーにヒヤシンス
       春のドレスが花ひらくを待つ
       頼りなげな薄手 ....
猫が転ぶとき
そこには道路と猫とわたしがあって
あたかもおのおの一番遠いもの同士のよう

二月にふる雪はぴらぴらとして細かく
手のひらにのせるまもなくとけ消えてしまう
ひとひらひとひら ....
何処よりも早く
咲く花を見たくて
何処よりも早く
鳴く鳥を見たくて

僕ののどちんこは
大陸から張り出して
しょっぱい声で
波を歌い続けている

賑やかな言葉は
トンネルの闇 ....
親はいないのか
捨てられたのか
たかいのか
ふかいのか
風がきつい
まぶしい
今日の空
ひとのかたちで
風に捨てられて
おまえは
なんていう名の雲か
太郎か、次郎か
花子か、雪 ....
わたくし獰猛な檸檬 チューニングするチュー      リップ
 いいかげんの はちゃめちゃさで
 いい加減をさがしてる


わたくし球体ですの 
清潔な球体の切り口 ビタミン ....
0次元

面積を持たない点は哀しくて
あられのようにパラパラと降りそそぐだろう
なんのうえに

1次元

線虫となった哀しみはのたうちまわって
それでも面積を持てない

2次元
 ....
ねぇおじさん。

どうして人は孤独になるの?



それは、孤独を感じるほどの、

ぬくもりを知ってしまったからさ。



どうして人に孤独があるの?



それは、き ....
遮光カーテンの向こう側に目を細める


変形した足 破れた皮膚
珈琲一杯


二杯目で手帳を開いた
洗濯機の回る音はリズミカルでB5ノートの白銀を走るペンも軽い、

ペンの走る音は ....
北大路京介さんのおすすめリスト(19150)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
月あかりの羽ばたき- まーつん自由詩14*13-2-27
夢について- 竜門勇気自由詩8*13-2-27
砂をんな- salco自由詩18*13-2-26
風のなかのソネット2013- 梅昆布茶自由詩1013-2-26
浮き寝- 朝焼彩茜 ...自由詩813-2-26
ひらり、ぽわ- 唐草フウ自由詩11*13-2-26
本のチカラ- 石川敬大自由詩14*13-2-26
唾を呑む音から物語りは終わる- 朝焼彩茜 ...自由詩6+*13-2-26
- そらの珊 ...自由詩10*13-2-26
春宵一刻- 梅昆布茶短歌4*13-2-26
かりん島のここここ鳥- るるりら自由詩13*13-2-26
十字架(クロス)- アラガイ ...自由詩6*13-2-26
「少女の指で書かれたカルテ」- ベンジャ ...自由詩913-2-26
あおい空が目に沁みて- 石田とわ自由詩12*13-2-25
ダイヤから一(はじめ)- 朝焼彩茜 ...自由詩5*13-2-25
学んでないのに知っている- Wasabi 短歌413-2-25
ペンは、剣よりも…- まーつん自由詩6*13-2-25
ひとつまみ- 芦沢 恵自由詩20*13-2-25
看取り(3)- 吉岡ペペ ...自由詩1113-2-24
永久の瞬- ただのみ ...自由詩27+*13-2-24
マネキン- まーつん自由詩9*13-2-24
とらわれた方- 殿上 童自由詩22*13-2-24
ヒヤシンスクローゼット- 石田とわ自由詩12*13-2-24
雪だよ- はるな自由詩613-2-24
半島- nonya自由詩15*13-2-24
雲の子- たま自由詩40*13-2-24
球体の印象- るるりら携帯写真+ ...11*13-2-23
次元の詩- 梅昆布茶自由詩24*13-2-23
孤独ってなーに?- 元親 ミ ...自由詩15+13-2-23
三杯の珈琲と靴擦れの老人- ぎへいじ自由詩15*13-2-23

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