娘とふたり
バスに揺られている

おまえが置き去りにした
ウサギの手さげ袋は
そのままバスに乗って
湖近くの営業所まで
運ばれたらしい

忘れ物はぜんぶ
そこへ運ばれてしまうのだ
 ....
 
掌は舟
温かくて何も運べない
体液を体中に満たして
今日も生きているみたいだ
塞ぎようのない穴から
時々漏らしながら

階段に座って
ラブソングを歌ったり
駅前の露店で
プラ ....
ねぇきいて
今日の風は黄色だったの
あなたの瞳にはどう映った?


今日の風がささやいた
足元気をつけて
黄色い落ち葉が落ちている
きっと今日の風が塗ったのだろう


足元に佇む ....
新しい涙が 私を避けていく
貴方から優しい言葉が
貴方から醜い言葉が
何度でもこぼれて
私は焦って拾うだけ
失くすのは怖いから

奇跡など信じて 壊されるだけなのに
貴方から私が薄れて ....
さるものはおわず。
さるものは負わず。
さるものたちまいもどっては
しんぼうのないことをくりかえすだけ。
のこるものを負うのはのこるものたちばかり。

さるものはおわず。
くるものはこば ....
これが泣いている、
という行為
大粒の雨が
ぼたり、ぼたり、と
音を立てる


わかってあげられない
ティッシュを差し出すこと
背中をさすること
それしかできない


それで ....
コスモスを見ましたすてきなコスモスでウサギが地面を跳ねていました

コスモスの背が高いのを忘れてました花もとっても大輪でした

風と一緒にコスモス畑の前に出てまた戻るとき頷かれました

こ ....
目の前にある林檎
赤く赤く鮮やかに


もしも
私に見える林檎の赤が

他の人には
私が見ている葡萄の色として見えていたとしたら

私は他の人が見えている葡萄の色を赤だと思っていて ....
あなたがあなたであるために

あなたがあなたであることを

あなたの限り、
生きぬいてください
 私はまだ闇の中

 光のまったく無い

 暗黒の穴の中

 いくら手を伸ばそうとも

 天の陽(ひ)は見えず

 希望も夢も

 生きる糧さえも見い出せない


  ....
 生命(いのち)をつなぐ

 赤い水

 ぽたりと

 真新しいノートに

 染み作る



 泣きたいのに

 涙は出ない

 代わりに赤い水が

 川となる ....
リューヌ 思い出して私との約束
おまえはどこに行ってしまったの
ある日突然いなくなった私の猫

リューヌ 何度もおまえの名を呼ぶけれど
私に答える声はもうないの
ただおまえに似た夜がそこに ....
{画像=081028104443.jpg}

種の起源を遡る
鯨にあるという地上の記憶のよう
身体の記憶に繋がる原初の記憶
納屋の藁束の上に横たわり
こころを拡げて探り当てる
目を瞑り腰 ....
 {引用=副題:狙われた街/狙われない街}

こんな日はめったにないけど

たとえば
なにもかもが真っ赤に染まる絵のような夕焼けの日

空は思いのほかよごれてしまって
あるいは記憶のな ....
夜気に退屈をさらけ出すプラタナスが
細い小枝で編んだ投網で上弦の月を引っかけている
葉陰から木漏れ日のように明かりを点滅させて
モールス信号を送る橙色


きっと月の頬には痕が残るほど
 ....
うさぎの眼 泣いてないよと 睨む{ルビ金星=ほし}

通学路 さようなら僕 吐き捨てて

明日から 殺してしまえ 皆悪魔

{引用=先生見てくださいこれが現実です。}
日曜日の広場で 
バザーをやっていた 

たくさんの子供等が 
小さい手に{ルビ紐=ひも}を握り 
宙に揺れる 
色とりどりの風船達 


  あっ 


立ち止まる若い母と  ....
お弁当忘れてるわよ
という声が
10km先のパパの会社まで聞こえて

あ、まだ作ってないんだった
という声が
10cmしか深さのないママの口からこぼれた

私はひとり
ピラフを解凍し ....
貴方に抱きつこう。

ぎゅっ。と優しく。
好き。って言葉を
染み込ませるように。

あたしに貴方が重なって

触れ合って

抱きつこう。

貴方のこと、嫌いじゃない。

好 ....
ねぇ いつもより少し冷たい風が吹く夜
あなたは 言ったよね?

「もっと強くなりたいんだ。」

私ならあなたに魔法がかけれるの
知ってた??

いつでも あなたの栄養剤になれ ....
呼吸を確かめるように
胸の一番奥から
茶柱を吹くように
耳元にささやくように

わたしの呼気は
シャボン玉のように
きらきらふわふわと舞って
パチンと消えてしまう
不慣れなかたち ....
僕はああ
はたらく 街を
どこかアメリカへと
景色をけずれ コンクリートブロックを
合流しては離れていくちらばりだった

キャットストリートで喫煙していると
なにかしらの声で注意され
 ....
目覚めると君はいなくて
僕は、すべてが夢だったことを知る
どうやら絶望を抱きしめて眠っていたみたい

奴に好かれてしまったみたいなんだ

悪夢なんてものは存在しない
よっぽど現実の方にう ....
なんていうこともなく秋が来て。

分厚くなった手帳をめくっていたら
仕事かライブか恋かしてなくて
秋が来ていた。

あたしの今年はなんだったんだろう。
こうやって生きてるのが危 ....
おそらく
だれもなんら関係のない所に
夜のキリンは住んでいる。

林の隙間から
青い光がぽっともれるのをみて
月が恋しいとなく
センチで風変わりなキリン。

恋しいと鳴いているうちに ....


昔、ひとりの修行僧がいた。彼は、心が完全に澄み、あらゆる悩みや欲望が彼を通過していき、何物にも動かされない境地を目指した。物事に動かされないようにと、彼はどんどん重くなっていった。瞑想や思索 ....
{ルビ藍玉=あいだま}の光に舞ひし 秋桜
  
     遠き{ルビ海彼=かいひ}の 空に似たれば


















コスモスの異名に大波斯 ....
わたしの声帯から延びた
蔦が
ビリジアンの意地悪だった
集合体は頑丈で 瑞々しい
唇をつたって、ずるずると
出ていく
あのひとの唇をつたって
入っていく
 取り返しのつかない色
 取 ....
駅の端の小さな改札口で君を待っている
電車がくるたびにパラパラと降りてくるひとりひとり
ここではそんなに多くの人間が行き交うわけでは決してなく
鳥かごみたいな短い階段を
家路につく人たちが通り ....
{画像=081025210836.jpg}

手をかざし
光を遮る
目を彷徨わせる街並み
風が吹いている
その風は北の街から
吹いてくるのだろう
白っぽい風に夏のなごりは
吹き流され ....
北大路京介さんのおすすめリスト(19150)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
湖ゆきのバス- 佐野権太自由詩30*08-10-29
空の匂い- たもつ自由詩4308-10-29
風の色__(チョコ同盟連詩_夕焼け空+乱太郎)- 乱太郎自由詩9+*08-10-29
Loneliness- cass自由詩208-10-28
暗黒の了解を越えて- 海里自由詩208-10-28
共有- 小原あき自由詩17*08-10-28
こすもす流し- 小池房枝短歌408-10-28
黙思- 舞狐自由詩7*08-10-28
あなたがあなたであるために- わら自由詩12*08-10-28
惑う- 星月冬灯自由詩408-10-28
赤い水- 星月冬灯自由詩408-10-28
リューヌ_〜月という名前の黒い猫〜- 未有花自由詩16*08-10-28
恐竜の記憶- beebee自由詩15*08-10-28
メトロン星人(怪獣詩集)- 角田寿星自由詩2008-10-27
フルムーン・ラプソディー- 渡 ひろ ...自由詩17*08-10-27
本当は泣きたかった。- そらの  ...川柳7*08-10-27
空の何処かに_- 服部 剛自由詩508-10-27
解凍パニック- そらの  ...自由詩8*08-10-26
はぐ- 愛心自由詩6*08-10-26
Spring_night- さくら自由詩7*08-10-26
はじける、そらから- たりぽん ...自由詩508-10-26
日曜日の中で- K.SATO自由詩2*08-10-26
目覚めの遺失- ヒジキ自由詩208-10-26
気付けば_秋- 高杉芹香散文(批評 ...6*08-10-26
青いキリン- ようちゃ ...自由詩8*08-10-26
神話- 葉leaf自由詩1208-10-26
花幻- 朱雀短歌2+*08-10-26
蔦狩り- 伊月りさ自由詩15*08-10-26
高田馬場駅戸山口- フミタケ自由詩7*08-10-25
白日の街角- beebee自由詩608-10-25

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