逃した魚が蛇になった 慈愛の糸でできた繭のような部屋は、安心だ。
管制塔のように 耳の中の音を分析する。


母の補聴器の購入のために 街にでた
街は祭り日。
耳の不自由な母と 私の世界は どれだけちがうのか
 ....
あの信号が変わる前に渡れたら
きっと うまくいく

ありふれた願を懸けた



決して走ってはならない

ありふれたルールを課した



早歩きがどんどん早くなる

早歩 ....
かなしみをうつくしく飾っておくために
かなしみのかなしみという蓋をそっととじて
ひとりのわたしは
それを花冷えの野に埋める
たとえ
きのうのわたしがそれを掘りかえしても
もうそこにはわたし ....
不幸だね。
混じりけのない、不幸だね。
純度100%の不幸だね。
もう誰も、あなたをとめられないほど不幸だね。
正真正銘、不幸だね。
今時珍しい天然モノの不幸だね。
遺伝子組み替えなんてし ....
父の手をさする

硬く曲がったままの指を
一本ずつひろげ
滞ったものが
少しずつ流れていくように
強張ったものが
僅かにほぐれていくように

節くれだった
頑丈な父の手

鍬を ....
あんたの柔らかな触手が伸びて
あたいの美しい尾びれにふれるとき
ああそうだったんだねと
むかしの逢瀬があぶくのように浮かびくるの
びしょぷぼぶでの限りないあいとほうしの蜜
ぐるぐるぐるる〜や ....
あなたの枕から蕎麦殻を掻きだして
あなたの見たゆめのかけらもろとも
炊きたての
ごはんにかけて食べる

ふりかけみたいに食べる
なみだとはなみずがだらだらと流れて
きっとしょっぱい
き ....
最近
中二の娘が笑わない
あまりにも無愛想なので
お前最近目付きがゴジラに似てきたな

言ったら
本当にゴジラみたいな目で睨んできた

あまりにも怖かったので
さっさと自室に逃げた

翌日
静岡に帰 ....
なだらかな丘を映した 湖はのどかで
ラズベリーのいばらに 縁取られた小径で夢見た
ふと目で雲を追う詩人のこころには
気の遠くなるような 循環が刻まれていただろう

自然などという言葉が  ....
ふるさとを知らない
おふくろ、ってどんなだろう
父さんは愛をくれたひと
猫も愛をくれて、もういない

いまテディと暮らしている
終の棲家となりそうだ
産まれたベッドは東京だから
ここも ....
死にたくなる街を歩く足に魚の目 閑寂の晴れ間に
目を伏せる
足元に落とした
日の光が疎ましい

ふと
思い立った訳でも無く
サンダルで
歩き出した
日曜日の午後は
ごったな匂いが
溢れており
湿った空気に
 ....
 
ダンボールに愛が1ヶ

ワレモノ注意

落とさないでください、くだけます



 
おしるしが来てから二日後
夜、下っ腹に引きつる痛みがあった

陣痛 前駆陣痛か はたまた胎盤が剥がれてしまったのか
ネットで調べる仰向けの オロオロ妊婦

これは我慢できる痛みだから 陣痛 ....
電車に忘れた傘といっしょに消えてて欲しい過去 なんとなくせかされる気持を
落ち着かせようと
傘を開くように
立ち上がる

肩から力を抜き
仙骨を立て
腹から息を出し
前を視ると
スクリーンが
ワイドになる

混雑する電車を ....
おぞましや投稿チェックの暇おやじ

吾をおきて人はあらじと勘違い

おせっかいやられ過ぎると煙いだけ

暇おやじ画面見すぎて医者通い

逃げ込んだ今夜もサイバー妻嗤う
根を断ち切ろうとしたから
枯死しかけたのだ
根は父からの愛

古い蔓を伐ったから
新芽は萎れたのだ
古い蔓は母からの愛

依存することを嫌い
愛されることを拒んで

君は自分にな ....
初めて降り立った駅
都会ではなく田舎の駅
何があるのだろう

直感にまかせて進んでみる
感じるままに楽しむ気持ちで

昔からそこにあるお土産屋
地元のものだけで作られている

狭い ....
  
 現代人が陥っている状況を『可能性の地獄』という概念で説明してみたい。これは僕が作った概念で、誰かのものを盗んだ覚えはないのだが、似たような事を言っている人はおそらく他にもいるだろう。まあ、と ....
トイレットペーパーの芯で
1/10000のスペースコロニー模型を作る
125万平方メートルに1万人が居住するスペースコロニー
1万人がいる狭く閉じた空間は精密な環境下の秩序で成り立っていて
 ....
火が燃えている、火はささやかに舞い、わずかな黒煙を伴い燃えている。
すでに燃え尽きようとしているその男は、小さなともしびに油を注ぐ。
日が燦々と差す部屋の片隅の小さな戸棚を開けると、油の瓶が並んで ....
みなさん元気にしてますか?
ぼくはどうにか元気でやってます。
え?お前、誰だよって?
ちょっと待って下さいよぉ、
ぼくですよ、ぼく。現代詩です。
現代詩ですよ!
このまま世間に見向きもされ ....
夢から堕ちていく開かない傘 僕は散歩でよく会う
その人の名前を知らない
顔見知りなので
すれ違えば挨拶ぐらいはする
でもその人の名前は知らないのだ



僕は15歳の初夏に
初めて見た絵に描かれている
その物 ....
日常のなか
その特別性が
はからずも失われゆくものを
調度品といいます

ちょうど、
郷土と響きが似ています

つるりと光をなめらかに着て
都合のいい解釈に
身を委ねます

 ....
「白蓮」

文化祭で地獄の迷路みたいなのつくってさ
(つまりお化け屋敷ね)お化けの格好してク
ラスメートのF君とセックスした帰りにコ
ンビニの前でペットボトルの水をのんで別
れた。クラスメ ....
明日が来るのが怖くて
眠れない 安心できない
よそ見してる間に違う場所に行ってしまいそうで
眠れない 安心できない

けど
宇宙船に乗るんだと思って
違う宇宙へ
旅するカウボーイ気 ....
土砂降りの雨のなかを
蚊柱が
狂ったように うごめいていた

誰かが
地上の火を
消そうと
とてつもなく
大きなバケツをかたっぱしなから
ひっくり返している

抗えないものをか ....
こひもともひこさんのおすすめリスト(3429)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
逃した魚が蛇になった- 北大路京 ...自由詩214-6-18
透ける_風嘯_(すけるとん_ほいっする)_- るるりら自由詩16*14-6-18
早歩き- ichirou自由詩17*14-6-18
_- 紅月自由詩414-6-18
FUKOだね☆- うめバア自由詩514-6-17
父の手- Lucy自由詩21*14-6-17
_けれど波打ち際で- アンドリ ...自由詩214-6-17
夢のふりかけ- 犬大好き自由詩1*14-6-16
犯罪者の心理- ichirou携帯写真+ ...9*14-6-16
ピーター- 藤原絵理 ...自由詩8*14-6-16
てのひらの上の名前- もっぷ自由詩1014-6-16
死にたくなる街を歩く足に魚の目- 北大路京 ...自由詩714-6-16
あいま- ねなぎ自由詩214-6-15
ワレモノ注意- 殿上 童自由詩23*14-6-15
痛みに強い女がうつ伏せで眠るまでの記録- 朝焼彩茜 ...自由詩23*14-6-15
電車に忘れた傘といっしょに消えてて欲しい過去- 北大路京 ...自由詩714-6-15
落ち着く- 殿岡秀秋自由詩514-6-15
きみ想う- 藤原絵理 ...俳句314-6-14
クレマチス- Lucy自由詩1814-6-14
知らない駅- 夏川ゆう自由詩414-6-14
可能性の地獄- yamadahifumi散文(批評 ...4*14-6-13
1万人が住むトイレットペーパーの芯で考えて楽しむ- ichirou自由詩8*14-6-13
火と水- 山人自由詩8*14-6-12
現代詩キラー- 左屋百色自由詩8+*14-6-11
夢から堕ちていく開かない傘- 北大路京 ...自由詩314-6-11
チョコレート粉砕機と田中さん- ichirou自由詩11*14-6-10
調度品- 千波 一 ...自由詩414-6-10
いくつかの散文- 左屋百色自由詩7*14-6-10
スペースシップ・スキッパー- 竜門勇気自由詩114-6-10
蚊柱- そらの珊 ...自由詩18*14-6-10

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