これは…
今年の六月のある日
高知県高知市の中央部にある
一件の古い住宅の中で
起こった出来事である…
「軽い気持ちだったんですよ。」
その家の住人、O氏(匿名 ....
朝 陽光と爽やかな風に気づいて
眼を醒ます
ふらりと入った喫茶店の
偏屈そうなマスターの淹れる珈琲がすこぶる美味い
擦れ違った女性の残り香は
懐かしい女性のディオリッシモ
他人 ....
連れてってというものたちは
刺をもつ
過ぎ行く時間のすそに
そっと
刺をさす
──エクサンチウム ストルマリウム
野山で遊んだ私たちは
君をくっつき虫と呼んで投げ合った
いつか ....
愛してる
人とはさよならしたけど
愛することとは
さよならできない
金がなくても幸せは
少しだけなら
買えたけど
金がいらないなんて
まだ笑えない
誰かといるのが
辛い時も ....
スマホ持ち「若い人らの仲間入り」同級生に自慢する父
雨のてんてん
つなげば文句ばかり
だから言いたくないの
なんて結局言うくせに
女は無口じゃいられない
静かな雨はないように
景気よくうちならせ
壊れたバケツもうたいだせ
現時点で、世の中で起きていることは、いったい何か。
大きく、2つの事実にまとめることができる。
ひとつは、生産性の過剰な上昇によって、本質的に労働者が過剰になっているということ。平たく言えば、 ....
しぶきをかけぬける
ふくらはぎの
まあるい
着水点
夏の鼓膜に
そっと
折りかさなる
六月の
ふやけた骨格を
並べかえる
君は
雨だれに
擬態したまま
あじさいの葉脈 ....
雪が降った。
僕が住んでいる地域では珍しく、かなりの大雪だった。
そんな雪が降り積もっていく風景を見て、年甲斐もなく外で遊びたくなってしまった。
でも、さすがに年相応の羞恥心も持ち合わせ ....
ねぇ?
なあに?
ゆめ を みたの
どんな?
とても キラキラした
ねぇ
なぁに?
ゆめ を みたいね
キラキラした
七色の風 吹く夜は
永く ....
BearになったらBeerにあきれられた
ビタミンは摂った
リコピンも摂った
新聞はやめた
プロテインも飲んだ
肉も食った
ビールも飲んだ
体重も増えた
体重計はデジタル
保険もかけた
服も靴もある
自転車は2台ある
車 ....
静まりかえっていました。
薄暗く
とても広い公園の水道で、
その蛇口の上で、
わたしはひとりでいました。
朝六時。
わたしは
人間ではないのかも知れません。
空を飛んだり
虫を食べた ....
ハエと一緒に転送してやろうか
自販機に嫌われたコインばかり集める
ジオングの足作る金あるならば税金さげろ福祉にまわせ
「昨日」という
ダストシュートに
投げ込まれた
ままの時間
グラスの底で
震えながら
死を
待っている羽虫
声も出さないシンガー ....
あの猫の名前はマダナイっていうんだ、
名作の書き出しに目がないようで
いろいろ聞かせてやっているんだが
書き出ししか知らないせいで
良からぬ方へ想像の羽を広げてしまっているようだ
「親譲 ....
何故自ら受難者になる必要があるのか?
四度でも五度でも席を譲ればよいではないか!
そして今日は沢山の人を助けられてよかった、と
胸を張って夕焼けを見ればよいではないか!
満員電車の中
三 ....
{引用=悪いことして、理くつくっつける人間は、用心しなきゃなんねえぞ。
理くつさこいてやってくる奴あ、用心しなきゃなんねえ。
「ひかりごけ」武田泰淳} ....
昨日埋めたタイムカプセル掘り出している
梅雨の雨に打たれても
冷水のごとく頭を冷やしてくれるでもなく
ただじっとりと皮膚細胞の表面を融解させていくだけなので
五月雨には稀塩酸が溶けている。
猫は命が九つあるというが
命を七つく ....
夜中、雨音で目が覚める
キッチンテーブルで煙草を一本吸う
暗闇にたちのぼる煙に
一匹の黒い魚が遡ていく
勇ましいその魚影は
たぶんマラッカ海峡で
海賊たちと渡り合い
インド洋に出て行くの ....
どうぞ、おきにめすまま、とおりすぎてください。
ふたこぶラクダには好かれたく、ありません。
砂漠をすらすらあるいて、Oasisをみつけたら、カプチーノをひとつ注文しましょう。
棒はいっぽん。
....
美しく生まれてきたがばっかりに君のまわりは狂ってばかり
も こ き
も ん ぶ
た ろ
う
ち ち ち
ゃ ゃ ゃ
ん ん ん
は は は
ま も ひ ....
月のない夜、石けり遊び
進める升目は一夜に一つ
蹴った小石がしじまに光る
あなたの石はずうんと進み
あがりをひとり先に ....
うーん、もう
どうにもこうにも
まったく、やっかいなので
くちびるを接着剤でくっつけちゃいました。
くっつけちゃったので、しゃべれません。
これであんしんあんぜん、口は災いのもと。
あ ....
緑が濃くなる季節です
緑が影をふかくします
あじさい花火が青いです
あなたの温度を思います
抱き転げ回った草原です
緑が濃くなる季節です
緑が影をふかくします
やわらかくやさしく
つ ....
這ってでも掴みに行こう この星の自転をいつか全てこの手に
勝利への道はどれほど短くとも サンディエゴからニューヨークまで
釈迦牟尼の手のひらでない非情なる土地でもバレエ・ダンサーであれ
....
こひもともひこさんのおすすめリスト
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13-6-16
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