近くなり遠ざかる海のかさなり
乳白色の巻貝の奥に
うずくまる内蔵
砂となった記憶の粒を探して
耳の感覚だけになる

ふくらみ、しぼむ浅い眠り
とうに輪郭をなくした風の面影に
なつかしい ....
【カタツムリの抜け殻】


実家には もう人の気配は無い
生気のない 家に行くには 迂回路しかなく
すぐそこに家はあるのに ふるい路は
家を まの当たりにしていながら ゆるやかに曲がり ....
真っ赤な闇に2分間切り裂く風が吹けば
愛しさは多重構造の鬱屈を砕き
白銀の刃よろしくブリリアントな願望で穿っていく
苦しみを包んで生き延びた花束があった

小さな街の小さな出来事 ....
駅のホーム
立ち食いそば屋で
かき揚げそばをすすりながら
おにぎりをほおばる

小学生の高学年
夏休みなどに入ると
私はひとりで新幹線に四時間ほど乗り
田舎に帰省していた
とても酔う ....
一方通行の恋 逆走している 雪を割るつかなくていい嘘をつく  うわぁ コーヒー流れてってるよ
 おぉ 心臓ってあんなにドクドク動くんだ
 あれが肺で あれが胃か 肋骨って頑丈そうだな
 理科室の人体模型のとおりになってるよ

 ちぇ 油断して ....
お母ちゃんの指になったと母は言ひ

母だけが味方の人生峠道

ひ孫から祖母まで包む紙おむつ

縁とは不思議なものよ妻の尻

何とまあ年々父は欠けてゆく

母と二人墓で打ち明けられた ....
ソフィア市の輪郭を宇宙に見立て
誰かを愛することで華やいだ心と
誰かに愛されることで弾む身体を
楕円の惑星にみたいに包んでみて
それをソフィア市と呼んでみると
ソフィア市は不条理さには沈黙し ....
 さあ こいさん着きましたで
 わてら思い出の法善寺
 水掛け不動さんへ

 覚えたはりまっかこいさん
 わてが初めて〈元祖メカ割烹・Fuji=Yoshi〉に
 奉公に上がった晩
  ....
梁のきしみ
  建具のゆがみ
    樋のあかさび
      側壁のひびわれ
        鬼瓦のかたむき
       築半世紀もの木造家屋
 
それでも かろうじて
      ....
「宇宙人を噛んだら歯がぬけたの」

あなたがこんなはなしについて、ひゃくまんかい租借したあと
つまんない意味をやさしく添えてくれたけれど、おっきなお世話だった。
だっただったと駆けていったから ....
風の変り身に
逆立つ産毛はあるが
人の変り身を
捉える触角はない

好奇心の玩具は
すぐに揮発させてしまうくせに
邪推の深海魚は
いつまでも対流させている

賞賛の燃料があれば ....
おまえらがつねに嫌いです
ネイル先で彼氏の蓋をはじきとばしたり、
車両の揺れに合わせ欲情を波打たせる性癖などを飾られても、なんの興味も沸かない
(そうやっていつも、わざわざ口にする
(ヒトは青 ....
子どもたちの語彙が拙いから。

とんぼ
だけど

高いビル
飛行機
ねこ
ぬれてる
もうツバキが、
だって
ともだち
晴れ
寒い
/ぼくらの/聞こえないうた/呼ばないで
 ....
涙だけをためた洗濯機に
渇ききってしなびれた心をつけ込んで何回もまわした
でも脱水するとまた、しわしわになり・・・
風にさらせば、パリッパリにまた乾く




じゃ口 ....
生放送に空気読めない素人がいる ? ? ?


孤独、生の騒ぎと死の無言に君は何を聞きだした?

孤独、握り拳の財宝と結んだ小指の煌めきに、君は何を見た?

孤独、小さな硝子に傾げたポトスと黄ばんだ森の癇癪の中で君 ....
明日のぶんもとドーナツ買って今夜のうちに食べ尽くす 人の心の中がわからないから
自分の心をのぞいてみた
おそるおそる
深い泉をのぞいてみた

みえないから
ほっとして
みえないから
さみしくて

だからみんな泣くのかな
だからみん ....
 ○○○○
 ○○○○//

 おい
 なんや
 鉄板熱かったな
 たいがいやったで
 最初は温うて気持ちよかってんけどな
 後からたまらんかったな
 けど我慢できへ ....
助手席専門家 御嬢様ではない

サイドミラーはテクマクマヤコン
 太陽の光が一番美しく顔を映す

助手席専門家 顔写真つきの身分証明書がない

飲み物をたまにこぼす 運転者に文句は言わな ....
              130312



厳しい経営の曲面を乗り越えられるか
「銚電のぬれ煎餅」(登録商標)で
やっと電車を走らせてきた
名物を焼いてやっと凌いでいたのに・・・
 ....
?


漣の壊れた
三月の浜辺



カモメの死体が、





海岸線を歩く

足跡を残しながら


振り返る
消えている足跡


波にさらわれる軌跡 ....
そのあと
泣きながら話したこと
そのあと
青い空に憧れたこと
そのあと
たんぽぽの綿毛が優しかったこと


きみが傍にいたこと
本のあいだにしまい込んだきもちのこと
故郷という ....
本当に欲しい物を 手に入れる旅に出かけよう
必要な物だけ鞄につめこんで
きみは ひとり 旅に出る

大きな山脈も 美しい谷川の水も
たくさんのビルも 小さな村も
まるで どこかで見た景色
 ....
その何気ないひとことに
心は固まってしまった

季節は巡って
またバラの花が咲く頃

   立ち止まって
   うずくまっている間に
   バラの季節は何度通り過ぎたのだろう
    ....
      ?

どこやらの詩人も嘆いていたが
愛は日々の暮らしにぶつかって
粉々にくだけ散るものなのか
    唯物論者の群れに追い回されて
    メッタ切りの憂き目に遭う運命なのか
 ....
村上春樹ではない僕の風の詩を描こうと思った

ラヴェルのモダンなピアノ曲を聴きながら風を思った
風は自由だ
あくせくしないし

僕たちは単純に生きる事を学べるのではないだろうか
ゆるやか ....
回収する気のない伏線を張る
こひもともひこさんのおすすめリスト(3429)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
春の巻貝- 佐野権太自由詩8*13-3-19
カタツムリの抜け殻- るるりら自由詩28+*13-3-19
生き延びた花束- よしたか自由詩2*13-3-19
駅のホームと立ち食いそば屋- 灰泥軽茶自由詩18*13-3-19
一方通行の恋_逆走している- 北大路京 ...自由詩613-3-18
雪を割る- 北大路京 ...俳句313-3-18
スケルトンお父さん- 平瀬たか ...自由詩113-3-18
川柳十句- 三州生桑川柳213-3-17
ソフィア市の輪郭- ブルース ...自由詩4*13-3-17
メカこいさん- 平瀬たか ...自由詩4*13-3-16
廃屋のかげ- 信天翁自由詩213-3-16
地球外せかい- 未満ちゃ ...自由詩6*13-3-16
スネオ- nonya自由詩23+*13-3-16
どうしてもそれをみずの色だなんて言いたくない- ゼンメツ自由詩1413-3-16
聞こえないうた- 破片(は ...自由詩2413-3-16
回転日常- 唐草フウ自由詩10*13-3-15
生放送に空気読めない素人がいる- 北大路京 ...自由詩413-3-14
転がる花- よしたか自由詩1*13-3-13
ドーナツ【都々逸】- 北大路京 ...伝統定型各 ...313-3-13
はんぶん- 朧月自由詩213-3-12
大阪ラプソディー- 平瀬たか ...自由詩4*13-3-12
助手席専門家- 朝焼彩茜 ...自由詩713-3-12
そのあとがある- あおば自由詩6*13-3-12
海に捧げる四つの断章- 赤青黄自由詩4*13-3-12
そのあとがある- かんな自由詩20*13-3-12
ひとり旅- 凪 ちひ ...自由詩413-3-12
5月のバラ- wako自由詩4*13-3-12
不幸を背負いながら- wako自由詩6*13-3-12
風の詩- 梅昆布茶自由詩1213-3-12
回収する気のない伏線を張る- 北大路京 ...自由詩913-3-12

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