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隅田川より低い千住の街を
駆けていく幼い日のぼくの
こころの隙間に
川風がはいりこむ

湿気を含んだ重い風は
低い街並みをよぎり
川辺から離れた神社に
ぼくを連れていく

友だちは ....
なんとなくせかされる気持を
落ち着かせようと
傘を開くように
立ち上がる

肩から力を抜き
仙骨を立て
腹から息を出し
前を視ると
スクリーンが
ワイドになる

混雑する電車を ....
ぼくのこころに根をはって
大きくなった老木が
公園の散歩道をゆく

墨絵のような老木から
枝が生えて
格子状に柔らかく伸びて
その先に花が咲く
躑躅の紅い花
ハナミズキの白い花
菫 ....
色紙を折って
六角形の船をつくる
水が入らないように
縁を高く折る
かわいいお雛様を折るときに
見えない不安を
そっとつつみこむ

これから
どうなっていくかわからないのに
想えば ....
頂上から
山の斜面にある
噴火口のくぼみまで
火山岩の砂利を踏んでくだる
植物のない荒涼たる大地

坂の途中で
凹んでいるところは
地球のえくぼだ
そこからあがったところは瞑った目
 ....
しまっておいた物が見つからない
きっとかくれんぼをしている

不意に見つかるときは
隠れているのに飽きて
そろそろ見つけてよ
と言いたげに現われる

普段からよく使う
机の引き出しか ....
青紫の花びらに
涙がひとつ
めしべの奥の
白い洞窟に
隠されているのは
新しいいのちが
育まれる仕組み

蜂がはいっていく
蟻が群をなしてはいっていく
ぼくもはいっていく
男は虫 ....
こひもともひこさんの殿岡秀秋さんおすすめリスト(7)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
風の問いかけ__- 殿岡秀秋自由詩714-10-15
落ち着く- 殿岡秀秋自由詩514-6-15
宝物 - 殿岡秀秋自由詩7+13-12-15
流し雛- 殿岡秀秋自由詩713-10-15
地球の顔を踏む- 殿岡秀秋自由詩713-9-1
無くしたものとの対話- 殿岡秀秋自由詩813-2-1
朝顔の顔- 殿岡秀秋自由詩912-9-2

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