ブルンブルンブルンブルン
ダメだ
飛ばないな
変な液は飛ぶんだけどなあ
ブルンブルンブルンブルン
おかしいな
長さが足りないのかな
でもヘリコプターの
プロペラみたいには
....
横になって感じるナンバーは ライオン
野生の猫の たてがみの美しさは 17
おきあがれない日
かなしい日
戦っていない日
子猫のように爪をといでいる子が大勢いて強さを誇っていても
気 ....
一瞬だったような気がした
永い一瞬のはじまりはじまり
{ルビ鳩尾=みぞおち}に酷く重い鉛玉を撃ち込まれて
浅い呼吸で酸素を集め
二酸化炭素を深く吐き出す
この作業をここ数日ずっと ....
あー あー きこえますかー
こちら、地球です
地球です
けっきょく滅亡はしませんでした
とくにおっきな変化もありません
いつもの日常でしたー
....
犯人に告ぐ
おまえのお母さんの従姉の娘さんの
ご主人の母方の祖父の弟にあたる人
と昔付き合いのあった八百屋の常連さんの
山田さんの甥の二号さんから
おまえに話があるそうだ
よ ....
「いっそ気が触れてしまえばいいのよ」とスナック菓子の袋を開けた
夫婦喧嘩しながら
酒を飲む
楽しい酒ではないけれど
つまみのイクラを
一粒一粒舌で潰しながら
時が過ぎていく
その一瞬にも
互いの言い分が述べられて
これは生きてい ....
朝起きなさいと叩かれる畳
撒きあがるダニの死骸
目覚まし時計は横虐に喚く
「それは布団から出る事とは違う」
「ベルを黙らせれば済むことでもない」
けれど彼らは毎朝毎夕起きら ....
気の抜けたコカコーラ
絡まった線が抜けていたヘッドフォン
部屋から出られないわたし
扉よりも壁の向こうを気にして
耳澄ます
あなたの訪れをまつ
歌声だけでも
壁の凹みに大陸 ....
いまの楽しき日々を織りなして
夜の更けるほどに高まる二人の喜び。
終りを知らぬ二人の会話は
星の間を飛び交う電波。
そのまま夜明けを迎えて白む外
それも知らず、喜びは
行きつくとこ ....
その金曜日の午後
いつものように黄色いスクールバスから降りてきた
娘達の笑顔を確認してから
思い切り抱き締める
「ねえ、ねえ、今日学校でこれを描いたんだよ」
私の腕を振り切る勢いで バックパ ....
ひらがな、が落ちてくるように
迷いながら雪が降ってくる
日本にちりぢりになった
あ、い
どれだけのあいの組み合わせが
あるのだろう
やがて
あ、と、い、は
溶け合って境界線をなくす ....
呼んでないのに来た
リボンという名の首輪を外し
第一ボタンという名の戒めを解く
スカートを3回折って
わたしは走る
この足2本の赴くままに
どこに行くかなんて
私は知らない 君も知らない
ほんの小さ ....
日曜日の夕方
群青色の冷たい空
閉じ込められたような
地平線の端がじわりと燃える
正解がないのは
どの道を選んでも同じ
世界を美しいと思うのは
積み上げられてきた
歪な歴史 ....
騒めきを静めるように
掻きならす
腕にたくさんの糸をつないだ
はずだった、気づけばほつればかりで
抱かれた幻想に惑う
声すら届きもしないのにこんなにも
頼りない宛てに頼るなんて
美し ....
今日も待ち針を刺す
心の縁に
ずれないように
歪まないように
一針一針
ゆっくりと
ただまっすぐに縫いたいだけ
私の心の裏側に
注意深く
ちくりちくりと
針を刺す
明日は真っ直ぐ ....
鏡の前の
リクライニングに座り
鋏を手にしたおじさんに
全てをまかせて、瞳を閉じる
ぱさ、ぱさ、と切り落とし
頭はだんだん軽くなる
ぱさ、ぱさ、と切り落とし
心はだんだ ....
自由、自由って
振りかざせば
いいかと思って
このバカちんが!
あんた
そんなこと言ったって
俺にやらせないじゃん
指一本触れさせないじゃん
自由が聞いて呆れるんだよ
俺に自 ....
銀のジュラルミンケースに
細く口を開けて待ち構えるなにか
じゃあ あたしから
若いころのあの人と撮った写真
大事にとっといたんだけど
ね 白黒の いいでしょ 気に入ってんだ
....
封筒の右端に犬小屋を建てました。
赤いペンキで塗りました。
そこで手紙を書きました。
とても短い鉛筆で。
さいしょに友達の名前を書きました。
つぎに夜のあいさつをしました。
あたらしい ....
冷蔵庫に忘れ物がいっぱい
梅田さんと 佐藤さん(17歳〜27歳の女子2人組)
『 サンタさんになりたい 』
佐「あんな、私、サンタクロースになりたいねん」
梅「なんやの、いきなり」
佐「12 ....
彼女位の年齢の頃 私は
只管 ハンドルとマイク握ってたな
と 思い出す
彼女は 新しい情報を詰め込んで 世界観に浸る
それは 余裕が有るのかも 知れないな、と思った
私は この場所 ....
名前のない草むらで腐肉をわずかに残した崩れた骨格になった
もとは誰かの所有物だったシェットランドシープドッグの
土塊に染み込んでいったバクテリヤと同数の言葉たち
一二月に梅雨 ....
わたしはねこ
あなたの脇のした 或いは
ストーブと向きあって 眠りたい
わたしは陽だまり
あなたが苦しくなったとき
そっと寄り添わせてほしい
わたしは鳩
平和なん ....
卵のきもちはわからない
卵にならなきゃ
わからない
わたしの目玉は殻かしら
わたしを包んだ
殻、かしら?
とっくに無いと思ってた
くだけて消えたと
思ってた ....
生きるということは一筋縄ではいかない
生は生きがたく死は死ににくい
ということは僕は困難な生を生きるように言われている
光は光りやすく闇は暮れやすい
ということは自然は容易い存在を誇っていると ....
お口からヘリウムガスが出てくるの フーセンガムでちょっとだけ浮くの
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このあいらしい生き物
何をわたくしに問うか
謎が深まるであります
己の寿命を最大に使い
命とは?を訴えるのか
答えを要求 ....
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