森の向こうに空があり
 私の思考が蠢いている
  地水火風はその中で
   好き勝手に踊ってやがる
    私の感情の底の哀しみ溜まり
     虚脱の寒気はいや増すばかり
      自 ....
滑り出しは快調
ぐんぐんと伸びて
笑顔 ひとつ

水を 称えた 水琴窟
音は 妖艶

やっぱりね
雨漏りのする屋根じゃあ
したたり落ちる音ばかりが
気になって
眠れないの ....
黒く透明な魔物にとりつかれた指は、
もう止まらない、
もうもどらない、
指が進む先は、
まっすぐ なようでかなり
曲がりくねっている。
指には耳がある。
かなりたくさんの耳だ。
無数の ....
ことばを欲しがる指先が、
熱を帯ながら、
水面をぴしゃりはねる。
指先の熱が水を伝って、
水面に映りこむ私の唇に話しかける。
熱は針のように鋭い薔薇の棘になって、
私の唇を抉じ開け、
舌 ....
搾りたかった
何にでも
搾りたかった
握力はまだ
いくらでもあった

さんまでも
松茸でも
唐揚げだって
刺身だって
みんな
スダチだった

それが徳島だった

だから
 ....
ふところでブラをあたためときましたあした天気になりますように 鼻が咲いている
といって言葉遊びではない
ほんとうに咲いている
鼻血が出る
といって垂れてくるのではない
溢れ出てくる
溢れ出て
止めようもなく
はな
はなはなはな
川辺は静かで
 ....
いつのまにか森は黄に染まり
陽射しに浸され黄金いろ
黄金に小刻みに揺れ輝く
空気が違う、匂いが違う
落ち葉と迫る冬のコンチェルト
秋と冬が衝突し合い絡み合い
発光しながら溶解する

静 ....
ニュースに続いては経済ナウです
最近「遠慮交際」と言われる
新たな交際が広がっています
これは、誰かとの交際を求めて
お金を支払うのではなく
誰かと交際したくなくて
お金を支払うというもの ....
五円玉と五十円玉



出来のいい兄弟みたいに
二つ揃って穴のある
可愛らしい小銭の
五円玉と五十円玉
どっちが兄ちゃんだろうね
そりゃぁ、五十円玉が兄様だろね
五十円玉一つでいい ....
いまこうしていることは
大気のない宇宙で
大声張り上げて叫んでいるのと同じかもしれない
届かない 意味がない

だけどどこかで
同じように叫ぶひとが
いるかもしれない

もし広い宇宙 ....
チカッ チカッ


航空障害灯は
自己主張が激しい

ここには星が無いからって
じゃあ僕が星の代わりになるって

なるほど

星はきらめくけれど
点滅した ....
父が玄関先に佇んでいる。
綺麗に仕立てたスーツを着て。

奥の部屋から出てきた私に
父は聞いてきた。

「俺は、いつ死んだんだ?」

私は一瞬
間を置いて答える。

 ....
鱈チリの
湯気のむこうに
君がいて
師走を迎え
喜びを知る

カミナリと
共にやってくる
ハタハタの
粘るブリコに
舌を鳴らして

すき焼きの
鍋奉行は
忙しく
食べるこ ....
「きみって
ラブドールにとても似てるね」
キンタマ王子は誉め言葉と
思って発言したのですが
アリサちゃんは
誉め言葉と受け取りました
お互いに誉め言葉だと思ったのです
以心伝心です

 ....
志を掲げ/ぶれ一つ無く佇む詩人の背中。

「紡ぎだされる詩になりたい。」と
朗読を聞きながら思った。

(愛おしい・好きだ。)と言う気持ちも
詩を愛する心の前ではかすれてしまう。

奥 ....
温泉に入ると
深く広々と湛えられたお湯が
私を首まで飲み込んだ
温泉の広さと深まりを前に
これが私の水位
これが私の容量
これが私の精神
これが私の闇
これが私の歴史
こ ....
ミシッ と鳴って
雪、軋む

ギクッ として
飛び起きる

「まずい、雪崩だ!」


誰もいない



4Fのベランダに出れば、
碧天に一筋の白雲
冷気が僕をヒンヤリ包 ....
「離してなるものか。」とは言わないで
父の顔に触れている。

「別れ際に泣くのは、銀幕の中だけだ。」と考えた。

これからは
ケーキを切るときも
饅頭を分けるときも
きっちり測らなくて ....
手を振る父が見えたような
雲ひとつ無い冬の空。

最後の呼吸にも似た突風が
火葬場の玄関を通り抜ける。

(足音だけが響く廊下。)

両腕に抱えた骨壷が
最後に抱き上げた身体よりも重 ....
あなたの声は魔法の声
声を聞くと私の細胞が動き出す。
細胞も怖い時は怖がって震え
愉しくなると、笑うのだろうか

あなたの声を聞くと細胞が笑い出す
多分、笑っているから細胞の集合体の
私 ....
            151126
稚内から
26時中
わからないから
浮かない顔して
雪虫を眺めてた
あれは15歳の時だった
ナンバー87はと問われ
78ならば受信用5極真空管
 ....
もう二度と歌は歌わない
そう決めたのは
合唱コンクールの練習の時
隣の子がクスッと笑ったから
以来本当に僕は歌を歌わなかった
音楽の時間は口パクで通したし
歌のテストの日はズル休みをした
 ....
化石を敷き詰めた絨毯のうえで胡坐をかいているような心境でおれは真夜中にこの部屋に打ち込まれた用途不明の一本の杭だった、外ではここ数週間の決まりごとのように雨が降り始めていて、濡れながら冷え ....        151122

7号のクリスマスケーキを注文する
7号は当店の標準品ではありませんから
1ケ月前までに願いますと言われ
うーむと呻る
電話口では顔が見えない
見えなくて良か ....
言葉の森に悩み
その入り口に分け入ると
そこは精霊たちの庭だった
ぼくは言葉を失くし
心の動きがなくなってゆく

言葉を失ってしまった

もう悩むことなどは無いと願う
樹間から空に向 ....
ヨラさんは小児麻痺だった
ヨラさんはよく笑った
ヨラさんはそのたび涎を机に垂らした
ヨラさんは頭が良くてクラスでいつも1番だった

僕はヨラさんを笑わせるのが好きだった
僕はヨラさんの涎を ....
右目が腫れていて
よく見えない
まぁ、そうだよなとか思いながら
薄汚れた道を歩く
遠くの方で
「ボー」と
何かの音が鳴っている

風に煽られて
火照った身体が
冷めて
また温まる ....
猿も木から落ちるかどうか
私が見た 赤い尻は 川下りの最中だった
橋の上だった
木では無かったから 解らないだなんて
想像力の 欠如

ケツをまくっても 
欠如してしまった思想は ....
いつか終わる
いつか終わるに当てはまるすべて
はうとぅぷれいざ楽器
つまるところすべてにあてはまるすべて
まだ泣かないで

「叫び」の「b」のはつおんが窓を振動させ誰かを怒らせないなら
 ....
こひもともひこさんのおすすめリスト(3437)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
麻痺- たけし自由詩6*15-12-11
ころころグリーン- 藤鈴呼自由詩2*15-12-11
- あおい満 ...自由詩9*15-12-10
シーツ- あおい満 ...自由詩615-12-10
スダチ「巣立ち」- 花形新次自由詩115-12-7
ふところでブラをあたためときましたあした天気になりますように- 北大路京 ...短歌315-12-7
- 春日線香自由詩215-12-6
森宇宙- たけし自由詩11*15-12-6
遠慮交際- イオン自由詩9*15-12-6
五円玉と五十円玉- 月形半分 ...自由詩9*15-12-5
宇宙で叫ぶ- 天竺葵自由詩215-12-5
航空障害灯- 自由詩5*15-12-5
もういちど砂になって.- 梓ゆい自由詩4*15-12-5
- レタス短歌1*15-12-5
キンタマ王子、ラ、ラ、ラ、ラブドール- 花形新次自由詩115-12-4
叫びたい。- 梓ゆい自由詩415-12-4
温泉- 葉leaf自由詩415-11-30
この冬の朝- たけし自由詩6*15-11-29
最後の朝。- 梓ゆい自由詩515-11-29
お父さんのお葬式。- 梓ゆい自由詩515-11-29
あなたの声- 薫子散文(批評 ...215-11-27
ニロクジチュウ、ウカナイ- あおば自由詩9*15-11-26
歌はもう歌わないと決めたけど- 夏美かを ...自由詩38*15-11-25
リフレクション(鏡像に風穴)- ホロウ・ ...自由詩2*15-11-23
ホールケーキのありかただとか_- あおば自由詩5*15-11-22
迷路- レタス自由詩215-11-22
ヨラさん- たけし自由詩10*15-11-22
Body- opus自由詩115-11-22
さるすべり- 藤鈴呼自由詩3*15-11-22
16になりたい- ともちゃ ...自由詩815-11-22

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