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蝉むくろチキンラーメン齧る音
残響と
一体化する
内深く
木霊降る
雨音遠く
懐かしく
精神の
木霊と一つ
沈み込む
蝉の鳴く
命の響き
身を震わせ
無情にも
有情は響く
....
口遊むGet Wild蝉とる子
実家でもホームシックになる聖夜
クリスマス三十枚の銀で売る
カニカマを割いても割いてもクリスマス
石斑魚
客人を待つ
台所
しりとりのルの出てこない登山道
秋に煙るサンマの香り
苦手な大根おろし擦る恐ろしさ
今年のサンマは当たりかハズレか
漁業権にサンマが青く踊る
スダチを絞る指先の香り
覗く子が目高の空を暗くする
石臼にメダカがいますの貼り紙
あまりにも青い夏の日々
夏の昼は鶏塩らーめんを啜る
何とも言えぬ冷やしトマトに塩をふる
みぎみぎと甘い甘いトウモロコシ
真緑のきゅうりに味噌をぬる
あま甘い祖母の茄子 ....
映画観た女の眼球まっぷたつ
蒲公英の綿毛が上昇下降する
水田の田螺の上に彗星が
黄昏を切り抜く揚羽の黒い翅
起きてすぐ口内炎に気付く朝
那智黒の碁石ポッケに冬至粥
冬至粥白優勢のオセロかな
さっきまで獣であった牡丹鍋
ジャケットを開いて閉じて流行歌
チェンジしてまたチェンジして雪女郎
ポッキーをアンテナにして冬銀河
耳遠くなりたる犬や後の月
好きな人 見ているだけで いい匂い
忘年会わざと忘れたピルとゴム
ざくろがてきぱき動き出した
約束できる場所探して自転車
宇宙に花びらが一枚あった
酔っ払って月光に落ちる
暑くてうそもつけなかった
昼と夜がきちんとしている食堂
く ....
名月を掴もうとする小さき手
風車坂の途中の車椅子
{ルビ海神=わだつみ}やネオンテトラの群れの中
蓮の花硯の丘の上の水
蛍火やGODZILLAの去りしあとの街
新しい家族見つめる守宮の眼
玄関に守宮いるからまたにしよう
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