冬庭は音符を奏でる

花の終わった残骸は
案外気難しく
やっと植木鉢から引き抜けば
無数にめぐらせた白い根は
持てるかぎりの土をかかえこんでいる
ああ うたはここからも
うまれてきてい ....
針を指先に刺して、
血の花を咲かせるように、
ことばを呼ぼう。
浮かんでは消えていく気配が、
幻聴によく似た囁きに呼応する。
 ....
マッチを擦った
においが好き

懐かしいから

クリスマスのロウソク
ストーブ
父さんの煙草

子供の頃に

安心した匂いだ
カレンダーめくる無職の手が白いあした天気になりますように 波間を縫うように
飛んでゆくトビウオになれたなら
ぼくはどんなに幸せだろう
七海を越えてゆく君たちの喜びが
ぼくを透明にしてゆくんだ
やがては鳥に進化してゆく君たちと
ぼくは一緒になり
 ....
自称詩人が
プリンターを
手に入れることによって
自称詩の印刷が可能となったため
それをホッチキスで止めただけの
ゴミくずが氾濫し環境問題化している
しかもその自称詩の中身が
環境破壊に ....
ただしいのか
ただしくないのか
そんなことばっかりきにしてる

だれかの目と
だれかの声ばっかりきにしてる

つまらないけど
いつのまにかそれが基準なんだよなあ

ばかみたいだけど ....
あなたはゼラチン体質
脳みそが半透明
よくわからない言葉を発する

あなたはゼラチン体質
全体的に粘着質
ねちゃねちゃ音を立てて動く

ゼラチン状態のあなたは
なにを言ってもすまし顔 ....


夜の森に
一人分け入り

いつしか
方向感覚を失い

冷えていく身体
噴き出す脂汗

空気もんわり動かず
渦巻き出す暗闇

意識 拡散し
存在感覚 失い

 ....
精神科で診察を待っていると
世界の涯てまで来ちまったなぁと思う
しゃがんで煙草を吸う少女
無気力な眼で空を見つめるおばさん
この風景の中に私もいる

悲しんでも悲しんでも
時間はもとに戻 ....
真夏の鳥取砂丘には
ただ一本の樹さえなく
にぎわう人と数頭のらくだの黒い影を
その茶色の肌にゆらしていた

運動靴を履いてきたけれど
砂に足をとられて歩きにくい
切れる息
額から滴る汗 ....
馬鹿なシティーボーイいばってばっか
それなりにうつむいて差し込むポッケ
そんなわけないのにひとりぼっち
人ごみがマジゴミみたいで軽くショック

人工の砂浜ではてしなく曇るオレンジ ....
嫁見ると嘘発見器の針揺れるあした天気になりますように 「暴力的な愛を掲げて愚劣な民が行進をしている」彼等の真実はあまりにもステレオタイプだから、俺のスピリットは勃起しない、蟻が巣に食物を運ぶような勤勉さがステージを上げるわけじゃない、そこには必ず目的 .... あの路地を曲がれば
糸杉の垣根がみえてくる
トマトを見つめる匂いのなかで
ぼくは牛乳を買ってくるのを忘れた
たどった路を戻りながら
牛乳 牛乳とつぶやいた

こんな時間に牛乳屋はやっ ....
樹上の葉が
地面の落葉に言った

「下からの眺めは最高でしょう!
こっちは旋毛しか見えません!
何色だったか ぜひとも
教えてくださいねー!」

落葉は咳払いを
ひとつ
上に向って ....
朱の映える
あの海の
離宮を
帆を張って
目指そう

天の
ご機嫌悪く
空は
毎日 毎日
泣模様

ある冬日の
前の秋の日に
想いを廻らし
朱の中を
歩く

その日 ....
娘が生まれた日
太陽は明るかった
空気は澄み渡り
ベッドにあなたが居た

娘が生まれた日
あなたの笑顔は綺麗だった
ヘソの尾が切られ
娘は一人になった

娘が生まれた日
両親 ....
古代の水を湛えた深淵から
龍が雷鳴を唸なり
天を目指す

人々は飢え
慈雨を求めている
ヤマタノオロチを恐れても
人は龍を求めていた

巨大な対象に敬意をはらい
神をも創造した人々 ....
あなたの ご要望には

何時 いかなる瞬間にも
何時 いかなる醜態でも
何時 いかなる形態でも 

お応えします なんて
お答え しかねます

ワタクシは 空飛ぶカエル
空 ....
                ――D.K.へ

君は静かに「消えていった」。君は「消えていった」という言葉を望むだろう。だが私はこう思うのだ――君は「殺された」と。そして君を殺したものに、僕 ....
晩秋の公園の紅葉は
ひとひらふたひらと
夕暮れ蝙蝠のように
ひらひら舞いながら
砂の公園に舞い散る
死語となった落葉焚
子供たちが瞳を落す
僕は子供らに頬笑み
焼き芋でも作ろうか
子 ....
(あれは、何だったか)

火竜になって飛んでいった私の分身が見たものは。
食いちぎられた街、
灰になった街路樹、
口の中が埃臭い。  ....
海辺の街で育ったので、食卓にはよく魚があった。
その中でもいわしは定番で、母は何十匹も小さないわしをさばき、わたしたち姉弟三人は刺身が大好きで、先を争うようにそれを食べた。
その際に出るいわしの骨 ....
バスを待つ時間が
どうしようもなく
無駄だと感じたキンタマ王子は
思い切って
ズボンを脱いで
下半身を露出してみた

するとどうだろう
隣に並んでいた
JKもパンツを脱いだではないか ....
予想を遥かに上回り
伸び過ぎて
手に負えないほど
細い支柱に幾重にも絡まった蔓を
所々自分で縛った紐をほどきながら
根気よくはずしていった

はじめは
知恵の輪をはずすようで
楽しか ....
月は紅くて刃物みたいだったので
私、
亡くした血を思い出し
何度もあなた
求めたくなる。

衝動よりも永続的なのだと気づいたのは
髪が乱れ
電気が走るから
私、
メデューサみた ....
表現の自由が脅かされているのは
戦後ずっとだ
と言ったのは江藤センセイだったっけか

お前らみんな勘違いしている
マスコミや学校、勤め先
どこでもいい
戦争万歳と言うのと
戦争反対と言 ....
何人も寄ってもんじゅの知恵がない 本当は白菜が食べたいだけ
白菜ペロペロ剥いて
ザクザク心地よい
鍋の中で揺れる匂いがふふっ
昆布が寝てる
水炊きポン酢
鶏肉豆腐糸蒟蒻
コトコト揺れる湯気が出る
私の中で揺れる匂いでふ ....
こひもともひこさんのおすすめリスト(3437)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
冬庭の音符- そらの珊 ...自由詩18*15-11-22
残り香- あおい満 ...自由詩815-11-22
ともしび- ガト自由詩7*15-11-21
カレンダーめくる無職の手が白いあした天気になりますように- 北大路京 ...短歌415-11-21
波濤の彼方- レタス自由詩615-11-20
キンタマ王子、プリントアウトする- 花形新次自由詩115-11-19
基準値- 朧月自由詩115-11-19
ゼラチン体質- wakaba自由詩4*15-11-19
〈ある〉のエロスー新生する記憶- たけし自由詩2*15-11-19
世界の涯て- 渡辺亘自由詩915-11-19
すなやま- そらの珊 ...自由詩16*15-11-19
3分バージョン・すごい死にたい気持ちのまま生きていく- モリマサ ...自由詩615-11-18
嫁見ると嘘発見器の針揺れるあした天気になりますように- 北大路京 ...短歌515-11-18
無に芽吹く意・伸縮- ホロウ・ ...自由詩2*15-11-17
ジョバンニ幻想- レタス自由詩515-11-17
秋の高尾山_男たちへのレクイエム- もり自由詩2*15-11-17
冒険に!- 薫子自由詩115-11-17
誕生日- 鷲田自由詩415-11-14
ドラゴン- レタス自由詩415-11-13
アスファルトガエル- 藤鈴呼自由詩6*15-11-12
未来- 葉leaf自由詩415-11-12
夕映え- レタス自由詩5*15-11-11
フロント硝子- あおい満 ...自由詩8*15-11-11
いわしの骨からあげ- そらの珊 ...散文(批評 ...715-11-11
キンタマ王子、世界を変える- 花形新次自由詩115-11-10
晩秋のクレマチス- Lucy自由詩16*15-11-10
miss_you- レモン自由詩9*15-11-9
キンタマ王子、正論を吐く- 花形新次自由詩115-11-9
何人も寄ってもんじゅの知恵がない- 北大路京 ...川柳215-11-9
お鍋の季節- 灰泥軽茶自由詩1015-11-8

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