乙姫をアンプにつなぎ流水爆音 風の便りを聞いて私の心は再びこの村へ戻ってきた。
今日は良く風が見える。
微かな秋の名残は遥かに遠く、木々の下に集まった落葉の談話が心地良い。
こんなに風の見える日は、きっと私の村も雪化粧に ....
春がいる

駐車場の奥の
ハイブリッド車伝いに
ブロック塀の上に飛び乗った時
チイ子はそう思った

春がいる

朝の見回りで
ナワバリ荒らしのクロに
やられた三角耳がまだ痛む ....
ぐうっと伸びる
四肢が
おのれにおのれの目覚めを知らせる
 
大あくびが
まずは昇ったばかりの太陽を食らって
牙が汚く光る

ゆっくり開いた目
の血走り
冬の間中 ....
タトゥーに誤字 入社一年に満たない
まだ未成年の君が
機械に上半身を突っ込んで
型替えを行っている姿を見ていて思う
もう一人前のオペレーターなんだ

ちょっと前までは怪我しないか
とても心配だったけ ....
じゃりじゃりした気分で
浜辺で
1人で
100人で
海なんて見ないで
あらかじめ用意された
浜辺で
1人で
じゃりじゃりした気分で
少年が
少女が
スズメが
雲が
魚が
猫 ....
国道

どこかで一本
曲がる場所を間違えたのか
デジャヴを含んだ知らない路地に
迷い込んだ先を抜けて
開けた国道はついさっき
生まれたばかりのようだった

横断歩道はまだか細く
蒸 ....
後ろから浸り、百日紅に槍、吾の坊の棒もしなり、左、見遣り依頼、落雷の方に猿とモヒカンが卑猥に絡まりY・Y・Yの字、袋小路に去り、然りとて頭髪を剥ぎ、貼り、裸足から抜いてもぎもがき、解ぎ、炎の仄かの放り .... 眠りながら彼は
どんどん広がって行く

何処までも広がって行く
つま先や肘の先に物語を
感じながら

彼の夢はみんなの夢
愛するモノたちの夢

石 オクターヴ 水
酸素 退廃 ....
蟹は
前を向きながら横へ進むのか
横を向きながら前へ進むのか
蟹のからだの構造上
顔のある方が前だから
蟹は前を向きながら横へ進んでいるのだ
が しかし
蟹も何か目的を持って進んでいる
 ....
            140221


目からではなく
眼から
なんでだようと神様が口を尖らせる
漢字変換機能が眼を選んだのです
私の恣意的な意図ではありません
神様の思し召しと思っ ....
鏨(たがね)を打ち込む

光沢のある表面に
一閃の傷をつける
堅固な光沢のある表面に
鏨(たがね)を打ち込む

切断する術は腕一つ
振り下ろす鉄槌の微妙な躊躇は
表面を滑り鏨(た ....
銀盤の周囲には
金や策略やら
得体の知れない黒いどろどろが
埋まっているとかいないとか
それと比べたら
ライバルのスケート靴に
画鋲をいれちゃうなんて
(そういう少女漫画があった)
わ ....
熱燗の、おちょこの横の
受け皿に
五匹のししゃもが銀の腹を並べ
口を開いて、反っている

いつか何処かで観たような
あれはピカソの絵だったろうか?
絶望を突き抜けてしまった人が
空を仰 ....
セカンドバックにもずくが溢れている ぎゅんぎゅんと花々の茎と茎との間を抜けて、背丈よりも低い峠をいくつも越えて、あのランナーはわたし。ふくらはぎ縮み、ふともも縮み、南風燃え上がり、握りこぶしほどの小さな山をいくつも踏んで、森の奥のか .... 如月草をご存知ですか

たとえばそれは
荒野をわたる風のなか
ささやかに
桃いろに
揺られています

如月草をご存知ですか

たとえばそれは
星座をたどる指のさき
あやふや ....
崩落したコンクリート構造物には異型鉄筋が露出し錆びついている
圧縮されたすべてのものがついに限界を迎え
一瞬にして広大な大気圏の天辺に分厚い雲が浮かび
ゆがんだ紫色の空間から雨が降り出した
得 ....
ある日窓から花を投げた
あのひとが受け取ってくちびるに寄せてから
あのひとが好きになった 恋をした
みずいろの花 むらさきの花 そしてあかい花
あのひとはすべて受け取ってそっと胸にしまった
 ....
負けるもんか卵でとじる 道をほると
どんどんとほると
一体なにがあるのかとのぞきこんだ
黒々とした土の中に
なにがあるのかと期待した

ユンボでかきだされる黒い土は
内臓のようにみせてやっぱり土だった

そ ....
蟹が泳いでいた
それを追ってわたしがきて
叔父がわたしを追いかけてきて
叔父を追いかけて姉もきていた
だから家が火事になっても問題なかった
みんなで食べた鍋は
罪の味がした
ひとまわり大きくなった太陽が
西の水平線に沈んでいく

この海はどこへでも繋がっている
海岸には奇妙な文字が氾濫している
塩化ナトリウム水溶液で繋がっている
巨大な電池だって作れる

 ....
ふわふわの ましゅまろケーキに 似合う
トッピングを 考えた

苺が 粒粒 
自己主張する

甘さと 酸っぱさを 兼ね備えた ボクこそが
真の女王さ

ツブツブを ひけら ....
信頼できると
信頼するとは
 違う

信頼できる は
リスクがないとか
メリットがあるに近い

信頼する は
互いに共存し
助け合うことに近い


貴兄は信頼できる方だ

 ....
えー、今から一次選考を始めます

はい、才能ないです
はい、才能ないです
はい、才能ないです
うーん、才能ないです
えーと、これは病気ですね
あっ、これも病気です
病気は、まとめてとっ ....
野太い声が
きれいな顔の整った唇から出ていた。
好きじゃなかったので
特に気に留めもしなかった。
ただ名前だけはちょっとイケてた。

死か、生か。

踊るのもあたしは好きじゃなくて
 ....
優しいね けれどあなたも男なら 私に「好きよ」と言わせてごらん  夫と2人で ひさしぶりの動物園
 夫は動物を見る
 私は夫を見る

 子ウサギを見る夫の目が温かく緩む
 その目をわたしは見た

 クジャクを見る夫の目がその眩さに大きく深くなるのも
 ....
こひもともひこさんのおすすめリスト(3437)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
乙姫をアンプにつなぎ流水爆音- 北大路京 ...自由詩1114-2-25
故郷からの便り- ヒヤシン ...自由詩10*14-2-24
チイさい春- nonya自由詩21*14-2-24
春のおおかみ- 平瀬たか ...自由詩9*14-2-24
タトゥーに誤字- 北大路京 ...自由詩1214-2-24
まっすぐ伸びていく- ichirou自由詩8*14-2-24
あらかじめ現代詩にさせられた言葉たち- 左屋百色自由詩11*14-2-24
国道- Seia自由詩314-2-24
椀のなかの尻- 手乗川文 ...自由詩2*14-2-22
夢見る宇宙- 雨の音自由詩214-2-22
蟹と人- ただのみ ...自由詩16*14-2-21
眼から涙が- あおば自由詩8*14-2-21
鏨(たがね)を打ち込む- ……とあ ...自由詩14*14-2-21
そこぢから- そらの珊 ...自由詩11*14-2-21
ししゃも- 服部 剛自由詩21*14-2-20
セカンドバックにもずくが溢れている- 北大路京 ...自由詩514-2-20
筋肉賛歌- 片野晃司自由詩714-2-20
如月草- 千波 一 ...自由詩314-2-19
- 山人自由詩6*14-2-19
花ぬすびと- 石瀬琳々自由詩12*14-2-19
負けるもんか卵でとじる- 北大路京 ...自由詩914-2-19
ちきゅうの内臓- 朧月自由詩1014-2-19
闇鍋- 春日線香自由詩414-2-19
温泉旅行- 藤原絵理 ...自由詩714-2-18
マシュマロケーキ- 藤鈴呼自由詩1*14-2-17
信頼醸成装置- ichirou自由詩6*14-2-16
詩人オーディション- 花形新次自由詩414-2-16
ParaParaInferno- 佐々宝砂自由詩5+*14-2-16
少年の日の夢- Neutral短歌314-2-16
- ハァモニ ...自由詩3*14-2-16

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